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face it

青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

はじめに

ブログ【face it】担当のKeiと申します。ラジオ番組『わがままWAVE It's Cool!』(FMアップルウェーブ 日曜17時)のスタッフのひとりを担当しています。

お問い合わせやご意見などは、Twitterアカウント(@Kei_radio)宛にダイレクトメッセージにて、お願いいたします。もしくは、はてなユーザーの方は各エントリーにコメント出来ますので、よろしくお願いいたします。

ぼくりりで思い出した、R&Bの吟遊詩人による名曲

個人的お勧め R&B 吟遊詩人(ポエトリーリーディング) ラジオ

昨夜この情報を知り興奮冷めやらぬ状態です。

好きな歌手が来青すること、それもプロモーションで訪れてくださるのは嬉しいですね。ましてや個人的には、昨日旧譜を購入したばかりゆえ尚の事。滞在時間は短いと思いますが、青森で美味しいものを食べて、素敵な人に触れて、”また訪れたい!”と思っていただけたならば嬉しいです。

 

 

さて、以前ぼくのりりっくのぼうよみさんを取り上げた際に”吟遊詩人”なるフレーズを用いたのですが。

その流れで思い出した歌い手を今日は紹介します。その名は、ソーニャ・マリー。

ホイットニー・ヒューストンが主演した映画『Waiting To Exhale (邦題:ため息つかせて)』(1995)のサウンドトラックに収録されたのがこの「And I Gave My Love To You」。サントラはベイビーフェイスが全曲をプロデュース、「My Funny Valentine」を除く全曲をソングライティングしたいわゆる”美メロ”満載の良質R&B作品。1997年のグラミー賞では6部門でノミネート(曲単位では5部門で10曲も)、そしてアルバムは主要部門である最優秀アルバム賞にノミネートされているのです。サントラには主演のホイットニーをはじめベテランのアレサ・フランクリンチャカ・カーン、当時新鋭のブランディ等が参加していましたが、その中で唯一ポエトリーリーディングで登場したソーニャ・マリーの流麗さにはものすごく惹かれたものでした。その美しさを更に際立たせるピアノを担当するのは、なんと同じR&B歌手のパトリース・ラッシェンというのだから驚きです。パトリースといえば、ディスコクラシックの「Forget Me Nots」がウィル・スミスの大ヒット曲「Men In Black」に大胆に用いられていましたね。

 

その『Waiting…』以来、彼女のアルバムを首を長くして待ち続けたものの一向に音沙汰なく…ようやく11年後、2006年に届けられたアルバム『Black Album vol.1』は自主レーベルからのリリースで、メジャー発でなかったことを若干憂いたものの、ポエトリーリーディングは変わらずでしたので安堵した次第。アルバムはApple Musicで確認出来ます。

更にその4年後には『Nativity Screams』(→Apple Music)をリリース。2014年にはラサーン・パターソンの新曲「ForeverMyDarlin'」にフィーチャーされていますが、おそらく彼女の現在における最新曲はこの客演作かと思われます(そしてそれはラサーンにとっても同じなのかも)。

 

 

さて彼女、Facebookページでは頻繁に更新しているようで安心しました。そのページでは音楽より、どちらかというと星関係の写真が多いのが気になったのですが、最近?出演したであろうテレビ番組の動画を観てその理由が(自分なりに)判明。

『The Doctors』というアメリカのテレビ番組出演時のもの。昨年12月にアップロードされていますが、左下の番組ロゴが画面比4:3時代のものなので大分前かもしれません(とはいえFacebookの写真とこの映像を観るに、本人であることはほぼ間違いないでしょう)。で、この動画のタイトルには”Horoscope”とあり、彼女が占星術師でありその観点から医療について話していると考えていいでしょう。彼女の公式ページのバイオグラフィーにも西洋占星術と記載されています。占星術師、そして吟遊詩人という複数の顔を併せ持つことで、音楽活動に集中というのが出来かねる環境かもしれませんが、いつの日か「And I Gave My Love To You」に勝るとも劣らない名曲を生み出してほしいと願うばかりです。 

 

 

ちなみに、先述したサウンドトラックには、「And…」並に不思議な浮遊感をもつ、シャンテ・ムーア「Wey U」も収められています。このサントラ、たとえばブックオフ等では300円以下で購入出来るはずで、良質R&Bや美しいメロディライン、最近のベイビーフェイスやアフター7といった良盤が気に入った人にはマストアイテムと断言します。是非とも手に入れていただきたいと思います。

ゴスペラーズ「Fly me to the disco ball」を聴いて宙に舞えるかの勢い

邦楽 最近のお勧め R&B

それくらい、ひと聴き惚れしました。

 

ゴスペラーズが今週リリースしたシングル、「Fly me to the disco ball」の歌い出し、そのメロディに心が溶ける思いがしました。素晴らしいの一言に尽きます。

80年代感のあるシンセのウワモノの心地よさもさることながら、歌い出しの♪Ah がこの名曲を想起。イメージとしてはジャパニーズR&Bの先駆者、久保田利伸さんによる初期の名曲「永遠の翼」と相俟っているような気がして、得も言われぬ快感を覚えます。

しかも「Fly…」は自分が大好きな三連リズムゆえ、より心地よく感じています。

 

リードを担当する酒井雄二さんが作詞および共作曲を手掛けるこの「Fly…」。酒井さんは前作のダブルAサイドシングル、「Recycle Love」も作っていて、独特の作り方(これもある種の"ループソング"ですね)によって生まれたこの曲は自分が昨年下半期の邦楽ベストに選んだほど。独特の作り方、構築の仕方が解るミュージックビデオについては下記リンク先に。

 

「Recycl Love」のカップリングにしてダブルAサイドとなるシングル、「GOSWING」ではニュージャックスウィングに挑戦しており、ブルーノ・マーズ『24K Magic』よりも前に挑戦しているということに。こちらも以前記載しました。

これら最近のシングルに共通しているのは、メロディラインの着地点に若干の差異はあれど、歌謡曲的な落とし込みをほとんど行っていないという点。J-Popからいい意味で逸脱出来るようになった…売れ線を作らないといけないというしがらみから解放されたと言い換えても良いかもしれない、そんな彼らが放つ近年の楽曲群が心地よさや抜けの良さを持ち合わせているのは非常に嬉しいこと。来月にはニューアルバム『Soul Renaissance』がリリースされるということですが、間違いない内容となっていることでしょう。楽しみです。

ジャニーズNo.1歌唱力ユニット、テゴマスの新曲を待ち侘びて

最近のお勧め 邦楽

今週突如シングルCDをリリースした小沢健二さんの"復活"に際し、一昨年の『YELLOW DANCER』に代表される星野源さんのソウル/R&B路線への打倒ではないかという声を耳にしたのです。曰く、”先駆者は自分だ”という。それに対する自分の思いをツイートにしたためました。

で、その上でこうも書きました。

②については、星野源さんが昨年ラジオ番組で行った生ライブ(それを収録した『YELLOW MAGAZINE 2016-2017』)の音源、そして昨日放送された『ミュージックステーション』(テレビ朝日系 金曜20時)での小沢健二さんの生声を聴き、その差を実感した次第。また①について、小沢健二さんの名盤『LIFE』経由で、そこで一節丸々取り上げられたジャクソン5やベティ・ライト…つまりはフリーソウルを知ることが出来た、という点においては有難いと思っています。一方で星野源さんはそこまであからさまではないのかな、と(影響源については星野源『YELLOW DANCER』の影響源は他にも(2015年12月14日付)で記載)。極端な話、ネタ元の方から訴えられなければOKと仮定すれば、ふたりの差異は②…つまりは歌唱力だと考えます。

その歌唱力においては、たとえば今年のグラミー賞総括でも触れましたが、賞開催前からその”古さ”を非難し、実際ビヨンセが主要部門の受賞を逃した後にさらなる非難(一部建設的な行動もあれど)を進めるフランク・オーシャンやカニエ・ウェストについても言えます。彼らの歌唱力やラップパフォーマンスはとても巧いとは言い難いのではないかと思うのです。たとえばフランクは以前のグラミー賞でのパフォーマンスが酷評されたほどですから。ちなみに翻訳家の押野素子氏は『blonde』リリース時にこうツイートしています。

押野氏の意見に納得しつつ(海外のライブでは観客の合唱がよく観られるため)、歌唱力が全てではないというのは承知でそれでも、ある程度の歌唱力は最低限持ち合わせないといけないのでは?というのが厳しいながら私見だったりします。もしかしたら自分はゴスペルを習ったゆえか、この歌唱力というものに人一倍こだわってるのかもしれません。それゆえか、たとえばテレビ番組で中居正広さんが、洋楽歌手に対し"アイアムナンバーワンフェイマスシンガー"と冗談で言うことにものすごい違和感(や果ては嫌悪感すら)を覚えたりするのです。過剰と言われればそれまでですがそれでも。

 

 

さて、その中居さんも所属するジャニーズ事務所において、歌唱力に秀でている方は少なからずいらっしゃいます。とはいえ、その方々には独特な癖を持ち合わせていることが少なくなく、堂本剛さんや渋谷すばるさんがその例だったり。特に渋谷さん歌唱は、ソロならまだしも関ジャニ∞においては浮き過ぎてやいないかとすら思うわけです。メンバーのひとりが群を抜いて歌が巧い場合、ソロ曲ならまだしも他のメンバーと共にという場合は、他の方も上手くないとバランスが取りづらいと思うのです。

その点において、NEWSの増田貴久さんと手越祐也さんによるユニット、テゴマスは、手越さんのビブラートがちょっとだけ強いところもあれど、ふたりとも歌が巧く且つハーモニーもきちんとしていて、ものすごく応援したくなるユニットなのです。特に好きなのは「アイアイ傘」(2008)での、サビ入り口のやわらかなメロディからのJ-Pop的な美しい着地の仕方ではあるのですが、着ぐるみで歌う「猫中毒」(2013)の超がつくくらいのポップネスも大好きで、同年上半期の邦楽ベストに選んだほど。

そのテゴマスは先述のシングル「猫中毒」、および翌2014年のアルバム『テゴマスの青春』を最後にリリースが途絶えているのが残念。増田さんは一昨年の『水曜歌謡祭』(フジテレビ系)に多数出演していたことで音楽面でさらなる成長を経たと考えられるゆえ、来たるべきNEWSのアルバムとは別に、テゴマスの作品にも着手してほしいと、純粋な音楽好きとしては思うわけで、ここにその願望を書き記させていただきます。

 

そのNEWSのニューアルバム、『NEVERLAND』(3月22日発売)の通常盤にはメンバー4名のソロ曲が収められており、テゴマスでの曲は未収録なのですが、増田貴久さんがソロで歌うのが、山下達郎さんの楽曲のカバー。それも、音階の幅がありドラマティックなサビが印象的な「FOREVER MINE」というのには驚きました。

伸びやかな高音が魅力的な山下達郎さんの楽曲は歌うのが難しいと思うのですが、そこに挑戦するとは…それも特に難しいであろうこの曲に挑む姿勢は高く評価したいなと。まだ音源を聴いたことないのですが、信頼していいと勝手ながら思っています。

 

(ちなみにミュージックビデオがYouTube等に載っていないのが非常に残念なのですが、このビデオもまた素晴らしく、嶋田久作さんの演技、そして結末には驚き、魅了されること間違いありません。こういう作品をより多くの人に知っていただきたい意味でも、音楽がインターネットとフレンドリーになってほしいと願わずにはいられません。しかもこの曲はiTunes Storeでも売られていませんので、試聴可能なサイトであるAmazon.co.jpのシングルCDページのリンクを貼っておきます。)

 

ちなみに、テゴマスの相方、手越祐也さんのソロ曲のタイトルは「I'm coming」。曲の概要は一切判りかねるのですが、タイトルを知った瞬間に手越さんらしい!と思ったのは自分だけでしょうか。これはこれで気になるところです。

米ビルボード、アダルトR&Bソングスチャートで17週ぶりに首位が入れ替わり

チャートひとつかみ R&B

毎週金曜はラジオの日ですが、火曜に既に取り上げていることもあり、今日は米ビルボード最新チャートからひとつかみ。

 

ビルボード3月4日付アダルトR&Bソングスチャートで大きな山が動きました。16週もの長期政権を続けていたメアリー・J・ブライジ「Thick Of It」から、ジョー「So I Can Have You Back」がその座を奪ったのです。「So…」は「Thick…」より7週も前にランクインしながらなかなか首位に至れず、先週まで同チャートで11週も2位に留まり続けており、今回遂に…という形。

プロデューサーの松尾潔氏は「So…」の登場時に自身のラジオ番組で、ジョーについて『悔恨の情っていうんでしょうかね? そういったものを絞り出すように、振り絞るようにして歌う』と表しています(松尾潔 Joe『So I Can Have You Back』を語る - miyearnZZ Labo(2016年9月14日付)より)。たしかに、特にこの曲においての悔恨の情はアデル「Hello」のそれに近く、事実、「So…」が収録された最新アルバム『#MyNameIsJoeThomas』(2016)にて「Hello」をカバーしています。

…と、この話は実は以前記載しているのですが。

 

さてこのアルバム、リリースされてから3ヶ月が経過したのですが、Amazonでのカスタマーレビューが非常に辛口で低評価なのが気になりますが、もしかしたら「So…」がR&Bらしくない、イコール”ジョーらしくない”ことが起因しているのかも。とはいえ自分は「So…」を聴くほどにハマってきたので、遅ればせながらチェックして自分の耳で評価しようと思います。

(とはいえ今回、国内盤が出ている一方で輸入盤がタワーレコードで取扱なしHMVで入荷日未定というのが気になります。国内盤誘導への措置なのでしょうか。理由は判りませんが、買い手の選択肢が一方的に狭められるのは悲しいですね。)

 

一方のメアリー。「Thick Of It」に次ぐシングル、「U + Me (Love Lesson)」がアダルトR&Bソングスチャートで27位に初登場を果たしています。もしかしたら「Thick…」からのラジオエアプレイの移行に伴いメアリー曲が票(ラジオエアプレイ)割れを起こした結果、ジョーが浮上したと言えるかもしれませんね。

新曲の詳細は下記bmrの記事に詳しく掲載されていますのでリンク先を是非。記憶が確かならば、アルバムタイトルが大分前に決まっていたはずで、来日公演前にリリースされてもおかしくないのですが…果たしてどうなるのでしょう。ちなみに「Thick…」はホットR&B/ヒップホップソングスチャートで最高47位にとどまった上、総合ソングスチャート(Hot100)ではチャートインすら至れずだったため、もしかしたら予定されるアルバムから一曲でも火が付かないことにはアルバム出せずじまい…ということもあり得るのではないかと懸念しています。

ビルボードジャパン最新チャート、ロングヒットの可能性を秘めたループソング

ビルボードジャパン最新チャートひとつかみ 最近のお勧め 邦楽

ビルボードジャパンのソングスチャート(JAPAN Hot100)を定点観測。個人的に気になる部分をピックアップしていきます。

 

昨日発表された、2月27日付最新チャートはこちら。詳細については下記のチャートトピックスを参照してください。

首位獲得曲の総合ポイント数は28000台。CDセールスに比重が高い気がするのですが気のせいでしょうか。

さて今回の個人的注目は、AAA「MAGIC」。鈴木おさむ氏が脚本を務めるドラマ、『奪い愛、冬』(テレビ朝日系 金曜23時15分)の主題歌のために書き下ろしたという楽曲。ドラマは視聴率以上にマニアック受けしている印象があり、たとえば星野源さんも大好きなようで、『ミュージックステーション』や『星野源オールナイトニッポン』(ニッポン放送 月曜25時)でも語っています。

みやーんさんの書き起こしを拝借させていただきましたが…この水野美紀さんが夢に出そうなくらい怖いです。

 

さて「MAGIC」。1月18日に配信先行でリリースされ、翌々週にシングルCD化、さらに今週2月22日には同曲を収録したオリジナルアルバム『WAY OF GLORY』を発売…と怒涛の攻勢をかけているゆえ、今後はアルバム先行曲としてラジオでかかることも増えてくるかもしれません(そのラジオにおいて、他部門でトップ10入りしているのに対しラジオエアプレイのみ24位と伸び悩んでいる印象があります。詳細はCHART insightを参照してください)。ラジオエアプレイが伸び、アルバムが好セールスを記録すれば「MAGIC」のロングヒットが期待出来るでしょう。

 

この「MAGIC」、メロディラインが特にサビ前半と着地点においてJ-Popらしいなと思いつつも、安易な落とし込みになっていないように聴こえるのは、ウワモノに使われているアルトサックスが、コードを変えることなく繰り返される”ループ”ゆえでしょうか。

SNSでこのループについて書いたところ、”安室奈美恵「FAST CAR」(アルバム『Past<Future』収録)を思い出した”という声があり、納得した次第。

このサックス等のループによるウワモノで有名どころといえばやはりこれでしょうか。

この曲のサビはメイシオ&ザ・マックス「Soul Power 74」(→YouTube)の一節を元に構築。ゆえにサックスに合う曲が出来たのですね。「Get Right」のプロデューサーであるリッチ・ハリソンはかつてあのビヨンセ feat. ジェイ・Z「Crazy In Love」を作っているのですが、そこではシャイ・ライツ「Are You My Woman? (Tell Me So)」(→YouTube)の印象的なイントロでのブラス隊を用いており、ハリスンは管楽器をより印象的に使うのに長けたプロデューサーといえるかもしれません。

管楽器をループしてウワモノに用いることで曲に立体感や浮遊感が生まれますし、純粋に格好良さが増すわけです。「MAGIC」の場合は妖しさもプラスされ、より曲を、そして曲を用いるドラマを濃密に彩ることに成功しているといえそう。メロディとループが少し分離しているように聴こえつつ、それすら癖になってくるから不思議なものです。

米ソングスチャート、グラミー賞効果&新記録が満載

ビルボードジャパン最新チャートひとつかみ グラミー賞

ビルボードソングスチャートを定点観測。

 

現地時間の2月20日月曜が祝日だったため、翌火曜(日本時間の水曜)早朝に発表された、3月4日付最新チャート。第59回グラミー賞発表前後の集計期間とあって、その効果が一気に表れたチャートとなりました。なんとトップ10入りが4曲も生まれています。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

前週の段階で独走体制に入ったと書いたエド・シーラン「Shape Of You」は、グラミー賞でのパフォーマンス効果でデジタルダウンロードが前週比74%もの上昇、20万もの売上を記録しました。3指標ではそれぞれ、デジタルダウンロード1位、ストリーミング2位、ラジオエアプレイ1位とほぼ完勝。しかもすべての指標が前週比で伸びています。

これに続くのがゼインとテイラー・スウィフトによる「I Don't Wanna Live Forever (Fifty Shades Darker)」。同週付アルバムチャートではこの曲を収録したサウンドトラック『Fifty Shades Darker』が首位を獲得、また映画”フィフティ・シェイズ”シリーズ関連曲において、共に1作目サントラ収録曲だったエリー・ゴールディング「Love Me Like You Do」およびザ・ウィークエンド「Earned It (Fifty Shades Of Grey」の最高3位を抜き、シリーズ最高位を更新しました。ただここにきてストリーミングが前週比7%ダウン(しかもサントラ発売の週に)ということで、エド・シーランを追うどころか、後方から追い上げられる気がします。アルバムチャートに関しては下記の記事を参照してください。

 

その後方の楽曲群。

ケイティ・ペリーにとって14曲目のトップ10ヒットとなった「Chained To The Rhythm」が4位に初登場を果たしました。現地時間2月10日のリリックビデオ公開、12日のグラミー賞でのパフォーマンスが功を奏した形で、デジタルダウンロードでは3位、10万超えとなるセールスを記録。そしてスキップ・マーリーをフィーチャーしたミュージックビデオがつい先程、現地時間の21日に公開され、この公開に伴うストリーミングポイントが次週付に反映されればトップ3入りも有り得るでしょう。

ケイティ・ペリー、『Prism』以来となる3年ぶりのアルバムは今年後半の予定だそうです。

 

7位には30ランクもの大幅アップでブルーノ・マーズ「That's What I Like」がトップ10入り。グラミー賞ではこの曲の他、プリンス「Let's Go Crazy」もパフォーマンスしたことが追い風となり、同週のアルバムチャートでは『24K Magic』が2位に上昇。そして「That's…」はデジタルダウンロードでなんと前週比308%もの急上昇を果たしています。ストリーミングでは20位に初登場しており、ミュージックビデオが制作されればさらなる上昇も見込めるでしょう。

 

前週の16位から9位に上昇したのはザ・ウィークエンド feat. ダフト・パンク「I Feel It Coming」。ザ・ウィークエンドのアルバム『Starboy』から2曲目のトップ10入りを果たしたこの曲もまたグラミー賞でのパフォーマンス効果に因るもの。デジタルダウンロードでは前週比65%アップを記録しているのですが、ラジオエアプレイで増減なしというのが気掛かり(ちなみにYouTubeの公式チャンネルにはグラミー賞でのパフォーマンス動画がアップされているのですが日本からは観られない状況です)。一方でザ・ウィークエンドは「I Feel…」ではなく、「Party Monster」および「Reminder」のミュージックビデオを立て続けにアップしており、もしかしたら売りたいのはそちらの方ではないかと。

 

ケイティ・ペリーブルーノ・マーズ、ザ・ウィークエンド feat. ダフト・パンクと共にトップ10入りを果たしたのがリアーナ「Love On The Brain」。順位はブルーノとザ・ウィークエンドの間の8位。順番に紹介しなかったのは、この曲が他の初登場曲と異なりラジオエアプレイでヒット済み、既に足固め出来ているため長期ヒットが見込める(グラミー賞効果が消えていく翌週以降のチャートでも残るであろう)と判断したゆえ。既にラジオエアプレイでは週間で1億回以上の再生を記録し同部門でトップ5入り(5位)。そのラジオエアプレイをはじめ全指標での上昇幅が7~8%と小幅ではあるのですが、収録アルバム『ANTI』がグラミー賞で無冠に終わったにもかかわらず伸びていること、また曲調がこれまでの彼女とは異なるサザンソウル臭(いい意味でのバタ臭さ)全開の曲で往年のソウル好きにも愛されるだろうことを踏まえれば、先述したようにロングヒットが見込めるのではないかと。

「Love…」は、リアーナにとって記念すべき30曲目のトップ10ヒットとなりました。これでトップ10ヒットの数でマイケル・ジャクソンを抜き単独3位に躍り出た彼女、年齢や人気からしても2位のビートルズ(34曲)、そして1位のマドンナ(38曲)を抜くのは時間の問題でしょう。

 

その他、記録達成で言えば、ザ・チェインスモーカーズ feat. ホールジー「Closer」が2ランクアップで5位に再浮上。昨年8月20日付で9位に初登場を果たして以降一度もトップ10落ちすることなく29週連続トップ10入り、且つ26週目のトップ5入りというとんでもない記録を築き上げています。トップ5入りの記録ではマーク・ロンソン feat. ブルーノ・マーズ「Uptown Funk!」(2015)およびリアン・ライムス「How Do I Live」(1997-1998)を抜き単独トップとなった上、ホットダンス/エレクトロニック・ソングスチャートでは27週目のトップを記録し、こちらでもアヴィーチー「Wake Mu Up!」(2013-2014)を抜いて単独で歴代最高記録となりました。トップ5入り記録については別途、ビルボードが記事を掲載しています。

 

 

トップ10にニューエントリーが4曲というのは2011年4月2日付チャート以来となり、グラミー賞効果が大きく影響した今週付ですが、とはいえしばらくはエド・シーラン「Shape Of You」が安泰でしょう。各指標の動きからすれば、一番の伏兵はリアーナ「Love On The Brain」な気がします。安泰VS”ANTI”という感じでしょうか…オヤジギャグな後濁しにて失礼しました。