face it

青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

はじめに

ブログ【face it】担当のKeiと申します。

地元青森県弘前市にあるFMアップルウェーブのラジオ番組、『わがままWAVE It's Cool!』(日曜17時)のスタッフのひとりとして曲の持ち込み、選曲、DJ(ブレストコナカ名義)を担当しています。毎週様々な音楽特集とメッセージテーマを設け、弘前大学ラジオサークルのメンバーと大人とでわんさか語り合う番組です。少なくとも東北イチ、珍盤をかける頻度の高い番組を自負しています。

またチャート愛好家として、ビルボードジャパン最新チャートを様々な視点から分析し、弊ブログに記載しています。

お問い合わせやご意見、ご依頼などがございましたら、faceknk @ gmail.com宛にお願いいたします。もしくは、はてなユーザーの方は各エントリーにコメント出来ますので、よろしくお願いいたします。

1月22日はジャニーズ事務所のデジタル解禁への転換点となったのか

ビルボードソングスチャートの更新が遅れています。通常は日本時間の火曜早朝(現地時間の月曜)に速報がアップされますが、現地が月曜祝日の場合は翌日に(今回はこれに該当していました)。しかし。

これまでチャートを追いかけてきた身として、ここまで遅れるのは聞いたことがありません。弊ブログでは木曜がビルボードジャパンソングスチャート紹介日となるため、金曜にずれ込むことになることをご了承ください。

 

さて今日は1月22日。ジャニーズ事務所にとってターニングポイントになるかもしれない日だと書きました。

MISIAさんが今日リリースしたベストアルバム『MISIA SOUL JAZZ BEST 2020』には新曲として、堂本剛さんとの「あなたとアナタ」が収録されていますが、サブスクリプションで当該曲が外されるのではと懸念していました。しかしその心配は杞憂に終わっています。

当然ながら、堂本剛さんの声も聴こえています。

 

他方、今日初となるCDをリリースしたSixTONESおよびSnow Manについては双方共にサブスクリプションサービス未解禁であり、またダウンロードもありません。ジャニーズ事務所が運営しない外部レコード会社所属の場合はレコチョク等一部サービスに限ってフルバージョンでダウンロード解禁していますが、外部所属のSixTONESSnow Man共に本日の段階でレコチョクでも未掲載となっています(レコチョクジャニーズ事務所所属歌手ページはこちら)。

SixTONESおよびSnow Manについては”SixTONES vs Snow Man”(その逆もあり)のスプリットシングルとしてシングルCDセールスでミリオンを獲るという意気込みが感じられるため、その狙いを優先したものと思われますが、あくまで私見と前置きして書くならば、その手法ではコアなファン(ミリオンにすべく複数買いも厭わない方)とライト層との乖離を生むのではないかと思うのですが、如何でしょう。尤もこの2組についてはメディア戦略が凄まじいため、彼らの存在やデビューすることはライト層にも浸透しているとは思われます。

 

他方、ジャニーズ事務所先輩の嵐からは昨日、驚きのアナウンスが。

リミックスや客演ありバージョンを用意することは海外においてはデフォルトとも言え、たとえば米ビルボードソングスチャートではオリジナル版と合算されるためにチャート戦略上でも有効に作用するのですが、そのリミックス手法を嵐が採るというのにはいい意味で驚かされました。金曜リリースは日本のチャートでは有利に働かないものの(ビルボードジャパンソングスチャートの集計期間は月曜はじまり)、海外では金曜リリースが基本的なことから、嵐は世界を視野に動いていると言っていいでしょう。

ちなみにこの件を踏まえ、ビルボードジャパンには米と異なり合算しないというチャートポリシーを見直してほしいと切に願います。この合算希望の旨は今年初めに記載したのですが、あらためて。

 

1月22日とその前日の動きをみるに、ジャニーズ事務所が運営するレコード会社所属の2組(嵐および堂本剛さん)がデジタルに前向きで、外部に所属するSixTONES(ソニー)およびSnow Man(エイベックス)がCDオンリーとなるわけですが、これまでとは真逆ではないかと驚いた次第です。SixTONESおよびSnow Manはデビュー曲を特大ヒットに至らせるという目標があるだろうゆえ次のシングルからはデジタルに積極的になるかもしれませんが、ジャニーズ事務所運営レコード会社の所属歌手がデジタルにシフトする動きが出てくるのではないかという希望を感じています。

 

ジャニーズ事務所がデジタルに前向きになる以上、他事務所は旧態依然のやり方ではいけません。彼らが追いつく前にきちんとデジタル環境を整備すること、CDリリースするとしてもデジタル解禁を当然とすることが求められます。前者においては元Spotifyの松島功さんによるnoteが間違いなく参考になるはずです。

そして後者において、先週シングルCDがリリースされた三浦大知「I'm Here」の表題曲がリリース日においてサブスクリプションサービスおよびミュージックビデオ未解禁であることへの疑問を記載したところ、今週に入り数多くの賛同の旨をいただきました。

「I'm Here」はサブスクリプションサービス、ミュージックビデオ共に未だ解禁されていません。ブログへの反応をみるに、熱心なファンによる三浦さんの所属事務所(ライジングプロダクション)への疑問が強いことが解りました。CDに特化した手法が功を奏したかはビルボードジャパンのCHART insightをチェックしようと思いますが、その分析やファンの声を踏まえて芸能事務所側には省みていただきたいと強く思います。

一方、三浦大知さんと同じライジングプロダクションに所属するw-inds.は今日、最新シングル「DoU」をCDリリース。こちらはミュージックビデオが既にフルバージョンで公開され、また今日ダウンロードおよびサブスクリプションサービスでも解禁されています。

Real Soundで毎週掲載されている、『森朋之の「本日、フラゲ日!」』ではw-inds.「DoU」がSixTONESSnow Manに先駆けて紹介されています。記事を読んで興味を持った方の中には(Real Soundに掲載された)ミュージックビデオやサブスクリプションサービスで「DoU」を聴くべく動く方も少なくないでしょう。彼らの興味をきちんと受け止められる接触サービスの充実は重要だと実感します。

Official髭男dism、星野源が紡ぐ多様な愛の賛歌が同じタイミングでローンチされた件

今週頭に音楽業界への希望として書いたエントリー(→2020年の音楽業界に対する10の願い+α)の中で、その前の日に放送された『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日 日曜23時10分)への疑問を呈しましたが、その疑問を除けばその日の放送内容は実に興味深いもので、2019年の音楽関係者が選ぶランキングに激しく納得したり、新しい発見があったりしたものです。

その中で、蔦谷好位置さんが1位に選んだのは、Official髭男dismによる「Pretender」。音楽的な素晴らしさ(そしてその技巧をいい意味で感じさせない彼らの凄さ)を蔦谷さんは語っていましたが、この「Pretender」をベストと挙げる歌手が相次いで登場しています。

中村佳穂さんは歌詞の助詞の扱いについて音楽ナタリーで紹介し、またDa-iCE花村想太さんはOfficial髭男dismのボーカル、藤原聡さんのボーカル力について、メンバーの工藤大輝さんによるラジオ番組『TALK ABOUT』(TBSラジオ 土曜22時)の中で語っています。

様々なアプローチから「Pretender」が如何に素晴らしいか紐解かれる中で、個人的に思い出したのがこの曲をクィア・リーディングの観点から語った論評でした。

そして、「Pretender」ミュージックビデオの世界観を一歩推し進めたとも言えるのが、アルバム『Traveler』(2019)以降初の新曲として先週デジタル先行で解禁された「I LOVE...」。恋愛ドラマ『恋はつづくよどこまでも』(TBS 火曜22時)の主題歌ですが、ミュージックビデオでは女性同士の恋愛要素も含む様々な愛の賛歌となっています。その前向きな思いを、2番サビ前にゴスペル的なクラップを挿れることで押し進めている気がします。

 

さて、「I LOVE...」がリリースされたのと同じ週、星野源「Ain't Nobody Know」のミュージックビデオも解禁されました。トム・ミッシュと共作し、昨年リリースされたEP『Same Thing』に収められたこの曲では、女性と女性、男性と男性の愛が美しく紡がれ、最後は星野源さんと小松菜奈さんが出会うというストーリー。

YouTubeのコメント欄で知ったのですが、同性同士のカップルは実際にお付き合いをされている方だそうです。映像の美しさも相俟って、惹かれてしまいます。

 

日本を代表する歌手となったOfficial髭男dism、星野源さんが同じ週に、同性同士の愛情を描くミュージックビデオをリリースしたのは実に興味深いこと。しかしながら特段狙ったわけではないだろうことは、以前の星野源さん…もとい”おげんさん”の発言からも理解出来るでしょう。昨日のブログエントリーでも取り上げましたが、あらためて。

LGBTQについて語ることは政治的とされる風潮もあり、また日本のエンタテインメント業界では政治的な発言が極度にタブー視されていますが、その壁を軽やかに越えていく2組の姿勢には拍手を贈りたいところです。

 

LGBTQに対して頑なに認めまいとする人々が散見されますが、彼らが存在するのは事実であり、一部の方による極端な姿勢は結局彼らを許容したくないゆえの態度かもしれません。嫌いならば余計な介入はすべきではないと思います(ましてや汚い言葉を吐くことは論外です)が、「I LOVE...」や「Ain't Nobody Know」のミュージックビデオに触れてその偏った感覚が氷解する方が出てくるならば好いですね。

2020年の音楽業界に対する10の願い+α

2020年がはじまってわずか半月ちょっとですが、前週は米ビルボードソングスチャートでジャスティン・ビーバー「Yummy」が2位に初登場したり、週末にはエミネムのニューアルバムが突如ドロップ。日本ではKing Gnu『CEREMONY』がCDセールスだけで初週20万突破を確実にしている等、濃いトピックが続々。今年はどんどん面白いことが起こりそうな予感がします。

さて、弊ブログでは年明けにビルボードジャパンソングスチャート、ヒット曲のアプローチ(”新しいヒットの形”という言葉を用いて)についての今年の希望を記載しましたが、その他にも望むところが多々あるゆえ、10の項目を記載してみます。

 

 

ビルボードジャパンへのリカレントルールの設定

これは先日書いた内容に追記する形にはなるのですが。

昨年のビルボードジャパン年間ソングスチャートを制したのは米津玄師「Lemon」でした。一昨年の年末以降、主題歌に起用されたドラマ『アンナチュラル』(TBS)の再放送~『NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか)での歌唱でさらなるヒットとなったわけですが、2019年産の曲のヒットが「Lemon」を超えなかったこと、そして旧曲が強い力をつけすぎてやいないかという点が気になります。前者については旧来の曲以上に大ヒットする曲が生まれてほしいと思うばかりですが、後者においては米ビルボードに倣った【リカレントルールの設定】を、ビルボードジャパンは導入するしないにかかわらず議論してほしいと思います。一定の条件を下回ればチャートから消えるというリカレントルールについて、こうすれば好いという提案があり興味深いゆえ、勝手ながら紹介させていただきます(問題があれば削除いたします)。

 

② 米津玄師のオリジナルアルバムリリース

先述した「Lemon」以降、米津玄師さんは日本を代表する歌手としての地位を確立した感がありますが、オリジナルアルバムは2017年秋の『BOOTLEG』以来リリースがありません。これまでのアルバムのインターバルを踏まえればリリースされても好い頃ですが…未だダウンロードで解禁されていないFoorinへの提供曲「パプリカ」のセルフカバー、そして嵐「カイト」のセルフカバーも含むアルバムの登場が待たれます。アイドルやK-Pop、アニメ等以外でCDセールスに長ける歌手は珍しく、リリースの際にはCDとしての売上枚数も気になるところです。

 

 

サブスクリプションサービス未解禁歌手の解禁

その米津玄師さんは未だサブスクリプションサービス(以下サブスク)に曲を解禁していません。ビルボードジャパンソングスチャートにおいてサブスク未解禁の(ストリーミング指標が稼げない)曲が、CDの動きが一段落した段階で勢いをキープ出来ているか、楽観視はすべきではないと考えます(事実、「馬と鹿」は昨年ヒットしたものの、Official髭男dism「Pretender」やKing Gnu「白日」等と比べて勢いは劣っています。サブスク解禁と未解禁とで、翌週のポイント前週比が後者は8割を切ることも少なくありません)。サブスク解禁がCDセールスに悪影響をお呼びしかねないという危惧は抱いているかもしれませんが、解禁へ動いてほしいものです。

無論米津玄師さんに限らず、他にもサブスク未解禁の歌手は少なくありませんし、昨年解禁した嵐についても未だシングル曲に限られています。この未解禁の状況についてまとめられているブログエントリーがありますので勝手ながらですが紹介させていただきます(問題があれば削除いたします)。

広く世界中で視聴可能な昨年の『NHK紅白歌合戦』の大トリを飾った嵐がJ-Pop賛歌たる「Turning Up」を示したのならば、世界中にJ-Popの素晴らしさを示せない今の日本の音楽業界の解禁状況は矛盾と言わざるを得ません。

 

 

ジャニーズ事務所所属歌手のデジタル解禁

昨年の『NHK紅白歌合戦』ではジャニー喜多川さんの追悼企画に登場したCDデビュー前のSixTONESおよびSnow Man(そしてデビューは決まっていませんがなにわ男子も)を含め、8組ものジャニーズ事務所所属歌手が出演していましたが、サブスクリプションサービス解禁は嵐のみ(それも先述したように限定的)。世界中にジャニー喜多川さんの功績を紹介したならば、ジャニーズ事務所所属歌手の音源が世界に広まらないのは機会損失と言えます。ジャニーズ事務所が運営するレコード会社の稼ぎ頭がデジタル解禁に乗り出したのならば、少なくともソニーやエイベックスといった外部レコード会社(レコチョク等一部ダウンロードサービスでフル音源のダウンロードは解禁済)にデジタル解禁とその管理を託しても好いのではないかと考えます。

 

 

SixTONESSnow Manのスプリットシングルをレコード会社毎にカウントすること

ソニーやエイベックスといえば、先述したSixTONESおよびSnow Manの所属レコード会社となりますが、この2組は1月22日に同時デビューを果たし、しかもレコード会社の枠を超え、2組のスプリットシングルとして2社からリリースされます。となると気掛かりなのは、このシングルCDセールスがどうやってカウントされるのかということ。仮に、2組のファンの力でミリオンセールスを獲得したとしてもそれは“SixTONES vs Snow Man”としてのミリオン達成であり、グループ単独でミリオンと呼ぶのは違うと思うのです。

個人的にはソニー発(SixTONES)とエイベックス発(Snow Man)とでセールスを分けてカウントしたほうが好いと考えますし、Twitter指標の強さによりビルボードジャパンソングスチャートでは2組の楽曲が既に別々でランクインしているならば、分けて考えるのが自然なことです(ちなみに、レコード会社毎にvsの前後が入れ替わって表記されます。詳しくはこちらをご参照ください)。仮に一緒の扱いにして“ミリオン達成”と銘打つならば、そのやり方は話題性等を優先したためにチャートの客観性を捨てたとすら捉えてよく、チャートの信用を一気に失墜させる行為だと思うゆえ、チャートを扱う方は冷静客観な判断が必要です。

無論、シングルCDセールスと同時にダウンロードやサブスクリプションサービスが解禁されるかも注目で、同日解禁がなされなければジャニーズ事務所側は未だCD優先というドメスティックな手法を採り続けるとみてよいでしょう。

 

 

⑥ 『NHK紅白歌合戦』の名称変更も視野に入れた番組の意義の議論

さて、デビュー前のジャニーズ事務所所属歌手を呼び込んだ『NHK紅白歌合戦』は新時代に際し変わっていくでしょうか。昨年の内容が良かったという声はほぼ聞かれませんでしたが、賛否両論はあれどMISIAさんのパフォーマンスは彼女の一貫したLGBTQへのサポートの姿勢が伝わった(しかし説明不足ゆえ唐突感は否めず、でしたが)点で良かったと思います。また番組内の『おげんさんといっしょ』企画ではおげんさんこと星野源さんが以前紅白(男女)の枠について言及していたこともあり、番組の核にある“ジェンダーで分けること”が今の時代に求められる多様性に相応しくないだろうことは番組側も理解しているはずです。

紅白の採点方法の問題も未だ解消されないことも踏まえ、”紅白歌合戦“の名称も含めた番組のあり方や内容を議論し、変更してほしいと思います。

 

 

⑦ 嵐のデジタルシングルのフィジカル化

昨年の『NHK紅白歌合戦』まで4年連続で白組司会は嵐のメンバーが務めていますが、活動休止前の最後の年となる今年、果たして昨年披露した「Turning Up」等の楽曲はCD化されるのかが気になります。昨年ベストアルバム『5×20 All the BEST!! 1999-2019』をリリース済であり、ゆえに「Turning Up」等をオリジナルアルバムとして出す、またリプロダクション企画(「A-RA-SHI:Reborn」等)を企画アルバムとしてCD化するのかが興味深いところです。ひとつだけ気掛かりな点があるとしたら、『5×20 All the BEST!! 1999-2019』に新録曲を追加収録したデラックス・エディションとして後出しでリリースする可能性。日本でも昨年はTHE YELLOW MONKEY布袋寅泰さん、アメリカでもリゾ等がデラックス・エディション手法を用いており音楽業界の主流となりつつありますが、元のアルバムを買った方には納得いかないであろうやり方だと考えます。この点については以前指摘しました。

デジタルのみでリリースした楽曲がどのような扱い方をされるか、注視が必要です。

 

 

⑧ 日本の曲が”新しいヒットの形”の流れに乗り世界中で流行すること

年明けに“新しいヒットの形”として3つの希望を記載しました。

TikTokSNSでの口コミ→サブスクリプションサービス→総合チャートへヒットが伝播していく流れが確立された現在、たとえばアメリカでその流れに乗る曲はなにもアメリカで作られた曲に限らなくなっています。となると当然、日本の曲も世界中でヒットする可能性があるのです。日本の場合、サブスクリプションサービス利用率自体が他国に比べて低いためこの手のヒットは生まれにくいかもしれませんが、SNSでの口コミが自然発生であれ仕掛けられたものであれ、流れに乗る曲が1つでも登場するならば世界でJ-Pop全体が注目されていくきっかけになるものと考えます。

 

 

⑨ 日本におけるヒップホップの大ヒット

日本の音楽市場におけるヒップホップ(ジャンル)のシェアはアメリカ等に比べて著しく低い印象があります。インディから武道館公演を成し遂げたBAD HOP等成功例がありますがここは是非とも、メジャー所属のヒップホップアクトが大成功を遂げてほしいと思うのです。『ヒプノシスマイク』が人気コンテンツになったタイミングで、特にオオサカ・ディビジョンのどついたれ本舗に楽曲提供したCreepy Nutsが認知度を高め、実力も申し分ないことから近い将来チャート上でも結果を出すものと期待しています。このCMも痛快ゆえ尚の事です。

 

 

⑩ 不祥事を起こした者への反省と再興を促すマニュアルの策定

無論不祥事はあってはならないことですが、発生(発覚)した直後に店頭在庫の回収やデジタルサービスからの撤去という昔からの流れは変わっておらず、正直失望します。推定無罪の原則が活かされていないこと、芸術作品と人間性とを過度にリンクさせていること、撤回等には極めて前向きな一方で復帰についてはきちんと考えようとしないこと等は拙策と言わざるを得ません。

不祥事を起こした者(の関連作品)の復帰までのマニュアルを作成し、罪の大きさ等により二転三転させるのではないいわば核となるルールを作るべきです。結局二転三転させるそのやり方が、エンタテインメント業界において熟考する力や責任を持つことが宿らない癌であると言ってよいと思うのです。そしてエンタテインメント業界がきちんとしたマニュアルを作成出来たならば、他の業界、そして日本全体に”後悔ではなく反省を促す”風潮が醸成されるものと考えます。

 

 

以上10の願いや希望、今年はいくつ叶うでしょうか…と昨日までに書いたところで、昨日深夜に放送された『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日 日曜23時10分)、売れっ子プロデューサーが選ぶ年間ベスト10企画で2名が推した長谷川白紙さんに関してこんな感想を抱きました。

今の流行と未来の才能をマス向けに紹介する音楽番組の登場が、出来ればゴールデン帯に生まれることを、追加の願いとして挙げておきます。これはテレビに限らず、ラジオにおける平日の日中にも当てはまることです。

”青森の芸術を堪能する旅”モデルコースを地元自治体とメディアに設計、提案してほしい

シンガー/ラッパーのAwichさんが今月リリースしたアルバム『孔雀』から、kZmさんをフィーチャーした「NEBUTA - AL ver. -」が1月16日付の日本のSpotifyバイラルチャートで50位に登場しました(同日付チャートはこちら)。

元々は2018年秋にリリースされたEP「Beat」に収録された曲ですが、今後ミュージックビデオも登場する模様。

ねぶた資料館に行ってインスパイアされたのが「NEBUTA」とのことで、おそらくAwichさんが訪れたのはねぶたの家 ワ・ラッセでしょう(リンク先はこちら)。この施設は8月2~7日に開催される青森ねぶた祭りの資料館であり、受賞した作品が祭り直後に展示。2014年に受賞し展示されたねぶたを背景にCDジャケットを撮影したのが椎名林檎さんのシングル「長く短い祭 / 神様、仏様」(2015)だったのは有名かもしれません。

 

さて、青森の芸術シーンが今年大きく注目を集めることは間違いありません。今年4月11日、弘前市弘前れんが倉庫美術館が開館します。

弘前市に古くからあったシードル工場を、建築家の田根剛さんがリノベーション。地元弘前出身の奈良美智さんのイベントで数回用いられてきた場所が、美術館として完全に生まれ変わるのです。そしてこの弘前れんが倉庫美術館、東京のラジオ局が今年のはじめに連日紹介しており、青森県民として嬉しくなりました。

『アフター6ジャンクション』(TBSラジオ 月-金曜18時)では昨年から今年にかけて47都道府県ツアーを完遂したRHYMESTER宇多丸さんが、ツアーの際に訪れた青森県立美術館を絶賛したこともあり、青森や十和田市現代美術館共々この弘前れんが倉庫美術館にも興味を示していましたし、『GOOD NEIGHBORS』(J-WAVE 月-木曜13時)ではクリス智子さんが青森のホテルを検索している的発言をしていました。ラジオ好きの身には著名なラジオDJのみなさんが青森に来るかもと思うと嬉しいですし、何より青森県の芸術シーンの凄さは誇らしいと実感したものです。その一方で、宇多丸さんが地方の公立美術館の来館者数の少なさを嘆いていたこともあり、地元民こそ行かないとなあと痛感も。

 

さて、ここからが本題。各自治体やメディアには、”青森の芸術を堪能する旅”のモデルコースを設計、提案してほしいと思うのです。

どこに泊まり、移動手段はどれを使えば効率が良く、また食事や温泉のおすすめはどこか…無論旅行する方が調べても好いのでしょうが、その手ほどきとして提示するのです。美術館のある各市が作るのもさることながら、地元メディア、特にラジオが率先してやってみてはいかがでしょう。

RABラジオもエフエム青森radikoプレミアムで県外からも聴取可能であり、弘前市FMアップルウェーブはサイマル放送で全国から無料で聴くことが出来ます。モデルコースの提案により、旅行前に地元の情報を聴いてみたいという旅行者のラジオへのニーズを引き出し、同時に地元住民にも青森が美術の街であることを伝えることが可能。そしてモデルコースをホームページでも紹介することで、ホームページの拡充(アクセス増やバージョンの刷新等)につながります。仮に東京のラジオ局の番組が弘前れんが倉庫美術館等で公開放送を行えば、技術協力をした地元放送局のプレミアム感は高まるとも思うのですが、いかがでしょう。

たとえば弘前市はフレンチレストランやコーヒー、アップルパイの街としても売り出しているゆえ、1日では回りきれないくらいのポテンシャルを秘めているはず。また美術館の他、宇多丸さんが絶賛した市営の八戸ブックセンターという施設も。

美術、図書、料理、祭り…青森における芸術のポテンシャルは極めて高いはず。これを如何に県内外に届けるか? それには地元自治体やメディアの尽力は必須だと考えます。

年始のラジオでZOO「Choo Choo TRAIN」が流れまくった意味を知る

ビルボードジャパンソングスチャートを構成する指標の中で、総合チャートとかけ離れながらも独特の動きをみせるのがラジオエアプレイ。前週発表された1月13日付ソングスチャート(集計期間:2019年12月30日~2020年1月5日)ではZOO「Choo Choo TRAIN」の突如のランクインに驚き、ブログに取り上げました。

同じくJR SKISKI(当時はJR ski ski)の最新版CMに起用されたEVE「白銀」が同指標で人気になったことでランクインしたのかと思ったのですが、後日「Choo Choo TRAIN」がBGMに使われた『アフター6ジャンクション』(TBSラジオ 月-金曜18時)中に”そういえばこの曲がラジオで…”とツイートしたところ、リスナーの方から『ネズミ年なので、「チュウ」ということかと』というリプライをいただきました。激しく納得した一方、完全ダジャレ選曲なのかといい意味でも脱力感が。

しかも、干支だけにZOO(動物園)なのでしょうね。

 

自分がスタッフの一員を務めるラジオ番組『わがままWAVE It's Cool!』(FMアップルウェーブ 日曜17時)では1月5日、年始恒例企画として干支の名前が付いた歌手や曲名を特集したのですが、さすがに「Choo Choo TRAIN」は思い浮かびませんでした。”チュー”で浮かんだのは爆チュー問題(「でたらめな歌」)でしたがねずみの格好をしてるゆえのセレクト。少なくとも東北で一番、いい意味でひねくれた曲をかけると自負する番組ゆえ、「Choo Choo TRAIN」は思い浮かばなくとも特集冒頭BGMでこの曲をかけたのは有る種の意地だったかもしれません。

Spotifyは遂に「白日」が「Pretender」を逆転、King Gnuは『CEREMONY』でさらなるブレイク必至

King Gnuの勢いが止まりません。アルバム『CEREMONY』はCDセールスがフラゲ日を含む2日間で16万枚を突破しました。

昨年大ブレイクを果たしたOfficial髭男dism『Traveler』の初週CDセールス(記事はこちら)の倍以上となることが確定し、20万枚という大台も見えてきました。ビルボードジャパンアルバムチャートはCDセールスに加えダウンロードとルックアップも構成指標となっていますが、全指標首位の可能性も高いと思われます。

一方のビルボードジャパンソングスチャートでは、今週そのOfficial髭男dismによる「Pretender」に次いで2位を獲得した「白日」がストリーミング指標で絶好調。しかも。

現在、1位「Pretender」と2位「白日」の差は63万回と、今までにないほど僅差となっており、次週はこの2組のチャート動向に要注目だ。

【ビルボード】Official髭男dism「Pretender」がストリーミング34連覇 ジャスティン・ビーバー「ヤミー」が初登場 | Daily News | Billboard JAPAN(1月15日付)より

ビルボードジャパンソングスチャートにおけるストリーミング指標(サブスクリプションサービスの再生回数に基づく)は2曲とも1週間の再生回数を更新しており、『NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか)の効果は他指標では薄れる一方、これらロングヒット曲はサブスクリプションサービスが引っ張る形に。2曲とも、チャート構成比におけるストリーミング指標は5割近くとなっています。

そのストリーミング指標、次週は逆転する可能性を孕んでいます。同指標のカウント対象サービスのひとつ、Spotifyの動向をみてみましょう。

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日本における1月15日付Spotifyデイリーチャートをキャプチャしたのが上記(200位まではこちら)。〆の時間の関係上、『CEREMONY』からの楽曲は前日付で大挙初登場を果たし、この日は『CEREMONY』収録曲が5曲トップ10入り。しかし「白日」は「Teenager Forever」に抜かれ、「Pretender」に追いつかない…ように見えるのですが。

デイリーで「白日」は初となる首位を獲得しました。また「飛行艇」についても「白日」同様2バージョンがランクイン(17位にアルバム収録版、27位に先行配信版)。「白日」と「飛行艇」をそれぞれ合算すると。

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King Gnuは『CEREMONY』収録曲が6曲トップ10入りを果たすことに。また、Official髭男dism「Pretender」の1日あたりの再生回数最高記録は207,336回(1月13日付)であり、「白日」は1日あたりでの最高記録記録も「Pretender」を抜いたことになります。そしてアルバムリリースにあたって配信した”Voice Comment”もランクインするのですから、その注目度の高さには驚かされます。

 

King Gnuの勢いを加速させたのはリリースタイミングの素晴らしさゆえでしょう。「Teenager Forever」のミュージックビデオ解禁は1月9日であり、『NHK紅白歌合戦』で「白日」を披露~「Teenager Forever」のビデオ解禁~『CEREMONY』リリースと、1週間程度の間を開けて次々と展開していくのですから、King Gnu熱が冷めやらぬどころかいっそう高まっていくのは自明。

しかもミュージックビデオ公開日の深夜には、ラジオ番組『King Gnu井口理のオールナイトニッポン0』(ニッポン放送 木曜27時)がOAされ、『NHK紅白歌合戦』の楽屋裏がメンバー本人から紹介。この内容もまた、King Gnuへの注目をさらに高める一因になったものと考えます。

この【King Gnu熱の持続】という展開はこの1年で幾度となくみられ、その度にブログで紹介しましたが、先述した『NHK紅白歌合戦』以降の流れも含むこの持続がアルバム『CEREMONY』の大ヒットにつながったと捉えていいでしょう。

 

ビルボードジャパンチャートでは次週、アルバム『CEREMONY』が1位を獲得することはほぼ間違いありませんが、ソングスチャートはSKE48「ソーユートコあるよね?」が高いシングルCDセールスを基に1位を獲得する可能性大。SKE48の昨年の2枚のシングルはいずれも、シングルCDセールス指標加算初週に24000ポイント以上を獲得しています。

さらに翌週はジャニーズ事務所所属歌手2組のワンツーフィニッシュも予想されます。しかしながら、「Pretender」が登場から半年後に1位を獲得したように、「白日」もさらなるロングヒットを経て首位の座に就く可能性は高いでしょう。次週以降のチャートアクションに注目したいと思います。

なお、シングルCDセールス指標のみ高い曲が上位に登場した直後に急落することが繰り返される昨年の状況を踏まえ、ビルボードジャパンに同指標の見直しを求める昨年末のエントリーを再掲します。ビルボードジャパンに対し、あらためて議論することを願いたいと思います。