イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

R&B青田買い…ディーミトリア・マッキニー

ディミートリア・マッキニー、もしくはデメトリア・マッキンニー。日本での表記がまだまだ曖昧ながら、覚えておいて損はない名前だと思います。

 

ビルボード、最新3月25日付アダルトR&Bソングスチャートでトップ30内(28位)に登場したのがディミートリア・マッキニー(bmr表記がこちらでしたので弊ブログではこちらを採用します)の「Easy」。ミディアムスロウのトラックに、憂いと艶やかさ、そして後半で力強くなる彼女のボーカルがハマる、格好いいナンバーです。

音割れしているのが残念ですが、どインディではなくインディ最大手(準メジャー)のエンタテインメント・ワン(eOne)発なんですよね。日本でも購入もしくはストリーミングでチェック出来ます。

Easy - Single

Easy - Single

  • Demetria McKinney
  • R&B/ソウル
  • ¥250

 

Wikipedia情報によると、現在37歳のディミートリア。17歳の子どものシングルマザーでもあるそう。テレビドラマなどでも活躍する女優で、2011年のシングル「Get Yo...Ish」以降音楽活動を開始。bmrによるとミュージック・ソウルチャイルドやダ・ブラットを客演に迎えた曲も既にリリースされています。

この「Easy」、一昨年に出た「Trade It All」(先述したbmrでも音源聴取可能)がアダルトR&Bソングスチャートで25位を記録して以来のチャートインとなり、ようやくアルバムリリースにむけての機運が高まってきた気がします。ちなみに同じ2015年には元エクスケイプのキャンディが曲提供および参加した「Unnecessary Trouble」もリリースされており、腕利きソングライター等のバックアップも十分ではないかと。

「Easy」が今後さらなるヒットに至れない限りはアルバムリリースは遠のくかもしれず…「Easy」が気に入った身にとって、は早々に発売されることを願うばかり。今朝からこのいい意味で少しの気だるさを伴ったトラックをループしています。

米ビルボードソングスチャート、エド・シーランが13曲を100位以内に送り込む

ビルボードソングスチャートを定点観測。

現地時間の3月13日月曜(日本時間の火曜)早朝に発表された、3月25日付最新チャート。エド・シーラン「Shape Of You」が6週連続、通算7週目となる1位を記録し、アルバム『÷ (Divide)』共々1位を記録したのみならず、『÷』収録曲中13曲がトップ100にランクインしました。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

 

エド・シーラン強し、のチャートにはなりましたが、全英ソングスチャートのような(デラックス盤収録の)全16曲がランクインとまではいきませんでした。全英チャートについては昨日載せています。

とはいえまずは「Shape Of You」の強さを述べねばなりません。

デジタルダウンロード、ストリーミングそしてラジオエアプレイの3指標全てで1位を獲得し、ここにきて向かうところ敵なしの状況となりました。特にストリーミングはアルバム発売効果で前週比28%も上昇し5,080万再生を記録。そのストリーミング効果、ならびに単曲でのデジタルダウンロードによって100位以内にエドの楽曲、10曲が初登場を果たしています。

37位「Perfect」

49位「Dive」

53位「Galway Girl」

59位「Happier」

72位「New Man」

75位「Supermarket Flowers」

83位「What Do I Know?」

90位「Eraser」

93位「Hearts Don't Break Around Here」

96位「Barcelona」

加えて、以前エントリーしていた「How Would You Feel (Paean)」が84位に再登場、「Shape…」と同時リリースだった「Castle On The Hill」が前週75位から39位にジャンプアップしており、通常盤収録全12曲とデラックス盤のみ収録の「Barcelona」がランクインという形に。トップ100内に複数曲を同時に初登場させた最高記録となれば、ジャスティン・ビーバーの13曲が最多なのですが(2015年12月5日付。アルバム『Purpose』初登場に伴う)、ジャスティンがゲストを迎えた曲も送り込んだのに対し、エドはゲストを一切招いていないため、ゲストなしで10曲同時初登場というのは歴代最多記録となります。

 

トップ3には、ゼイン&テイラー・スウィフトに代わってブルーノ・マーズ「That's What I Like」が上昇。

『÷』発売前日の3月2日木曜にミュージックビデオが解禁されストリーミングにおいて丸々1週間分再生ポイントが加算された結果、ストリーミングは12%上昇。のみならずデジタルダウンロードは25%、ラジオエアプレイも14%上昇しておりビデオが牽引した形となっています。アルバム『24K Magic』からのファーストシングルにしてタイトルトラックは4位止まりだったため、「That's…」はまずアルバム収録曲でのソングスチャート最高位を更新しましたが、これまでの2枚のアルバムからは共にソングスチャートを制覇した曲が出てきているため、エドに追いつきそして追い越せるのか、注目です。

 

トップ10内にはクリーン・バンディット feat. ショーン・ポール&アン・マリー「Rockabye」が前週の24位からジャンプアップし9位に到着。

クリーン・バンディットにとって、ジェス・グレンをフィーチャーした「Rather Be」(最高10位)以来、2曲目のトップ10入りを果たしています。昨年シーアに招かれた「Cheap Thrills」で1位を獲得したショーン・ポール節が炸裂したレゲエテイストの曲は、既にイギリスで9週もの首位を獲得済。イギリスの童謡、「Rock-a-bye Baby」を組み入れつつ、今風に調理したナンバーです。

 

ビルボードでの新たな記録達成についても触れておきましょう。まずはリアーナ。「Love On The Brain」が5位に上昇し、これで22曲目のトップ5入りを果たしました。このトップ5入りが22曲というのは、あのエルヴィス・プレスリーを抜いて歴代単独5位に躍進。ビートルズ(29曲)、マドンナ(28曲)、マライア・キャリー(26曲)、ジャネット・ジャクソン(24曲)に次ぐ記録ですが、今の人気を踏まえれば最多記録を早々に更新する可能性は十分かと。ただしこの記録はビルボードが”Hot100”をスタートさせた1958年以降の集計であり、エルヴィスは既にその2年前にビルボード(Hot100”以前”)にランクインを果たしています。

 

そしてもう一つの記録はザ・チェインスモーカーズ。ホールジーをフィーチャーした「Closer」が今週も10位に踏みとどまり、これで初登場から通算32週連続のトップ10入りとなりました。

トップ10入り通算32週という記録はマーク・ロンソン feat. ブルーノ・マーズ「Uptown Funk!」を抜き、リアン・ライムス「How Do I Live」に並ぶ歴代最高を達成。次週、単独での記録更新となるか、こちらも注目です。

しかもザ・チェインスモーカーズには別の記録更新の可能性が出てきました。それは、トップ10入りを何週続けて出来るか。昨年5月21日付以来現在までに45週連続でランクインし、これでザ・ウィークエンドの2年前の記録に並びました。上を見てみるとリアーナ(46週)、エイス・オブ・ベイス(48週)、ドレイク(51週)がおり、4月7日にアルバム発売を控えている彼らからすればドレイク超えは射程圏内かもしれません。ただ、ドレイクのはるか上にはケイティ・ペリーが鎮座し、その記録はなんと69週。ここにどこまで迫れるかが気になるところです。

 

 

最後に、もうすぐトップ10。前週100位に初登場を果たしたロード「Green Light」が19位にジャンプアップを果たしました。

リリースがブルーノ「That's…」のビデオ解禁と同様に3月2日木曜だったため、今回デジタルダウンロードおよびストリーミングが1週間フルで加算対象になったことが急上昇の要因。アメリカで3月11日に放送された『サタデー・ナイト・ライブ』でこの曲、および「Liability」を披露したことで、今後どこまで伸びるかにも注目たいところ。個人的にはこの曲の世界観の広がり方が大好きだったりします。『サタデー…』の映像は下記からどうぞ。

エド・シーラン、全英ソングスチャートで上位20位以内に16曲を送り込む

エド・シーラン、本国イギリスで大記録達成です。

3月3日に全世界でリリースされたアルバム『÷ (Divide)』が、特大の数値を叩き出しました。英オフィシャルチャートカンパニーによる最新アルバムチャートでは、初週に672,000ユニットを記録し堂々の1位を獲得(ユニット内訳は62%がCD、26%がダウンロード、12%がストリーミングの売上への換算分)。この672,000という数値はアデル『25』(800,000)、オアシス『Be Here Now』(696,000)に次ぐ歴代3位となり、更に同週付アルバムチャートの2位以下、500位までの合計ユニット分よりも『÷』一作が勝っているのですから驚きです。

 

さらにソングスチャートに至っては、アルバム収録の16曲(通常盤12曲+デラックス盤のみ収録の4曲)が全てトップ20以内にランクイン。うち9曲がトップ10入りしているのです。

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曲単位でのデジタルダウンロード、そしてストリーミング効果によるものでしょうがこれには驚きました。もしかしたらストリーミング効果が強すぎるという指摘もあるかもしれませんが、これまでこの方法で健全に機能してきた(チャートが社会的なヒットの鑑になってきた)ことを踏まえれば、エドの勢いがいかに凄いかが如実に解るものかと。

 

一方、日本時間の今朝早くに発表された全米アルバムチャートでも初登場1位を果たしました。

CDとダウンロードを合算した売上は322,000枚で前作『× (Multiply)』初週の209,000枚から大きく上昇。さらにストリーミングの売上への換算分を含め、初週451,000ユニットを達成。エド・シーラン、新作『÷』がSpotifyでリリース初日のストリーミング記録を更新 - RO69(3月6日付)というニュースもあり、最終的には(現段階で)今年最大のユニット獲得にはなりました…が、昨年12月31日付で『4 Your Eyez Only』が初登場1位を獲得したJ・コールの数値に及ばなかったことが個人的には意外だったと感じています(『4…』の初週は売上が363,000枚、ストリーミング換算分を含めれば492,000ユニットに)。

 

アメリカでは現在までに、先行曲「Shape Of You」がソングスチャートで5週連続、通算6週首位を獲得している状況ゆえ、もっとアルバムの数値が伸びてもよかったのではないかと思うのですが。ただ、このアルバム好発進を経て明日早朝に発表されるソングスチャートがどうなるか、注目したいと思います。

大人の言うことを聞いて、そして…NakamuraEmi渾身の、でもユーモラスな新曲

ラジオでヘビーローテーション中、先週リリースされたアルバムからの先行曲であるこの曲がかかるたびにハマっている自分がいます。

NakamuraEmiさんはオフィスオーガスタ所属ゆえ、事務所的にヘビロテ戦略は得意なんですよね。案の定?いい意味でしてやられました。とはいえこの曲、自分が昨年の年間ベストに掲げた「YAMABIKO」とはその質感が大きく異なっています。

 

ちなみにこの「大人の言うことを聞け」、アルバム『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4』の発売当日、3月8日に放送された『GO!GO!らじ丸』(RABラジオ 月-金曜11時55分)でも流れたのですが、アシスタントの上野由加里アナウンサーが歌詞に激しく共感していたのが印象的でして(年齢も一緒ゆえより強く歌詞に納得したそう)。優等生キャラで、それをネタにパーソナリティの坂本サトルさんが上野さんに曲を書き下ろした経緯もあるくらいなのですが、素直な印象が強い彼女の胸の内が伝わってくるようでちょっと驚きました。

 

さて、歌詞は下記に。

「YAMABIKO」の歌詞と比べて激的にユーモアが増したのが今回の「大人の言うことを聞け」な気がします。曲の雰囲気も、突き刺すくらいの頑張れではなく”押して引く”くらいのさじ加減。まずは聞いて、それでも取捨選択は自由って発想って何気に少なかった気もします。この曲、『SCHOOL OF LOCK!』(TOKYO FM / JFN 月-金曜22時)で初OAしたのですが、歌詞に感銘を受けたDJ陣が”大人に言われた(言う)ことについて”をテーマに曲後に番組を進行。進行は既定路線だったのかもしれませんが、この曲にはそれだけの求心力があると言えます。

 

ポップ寄りですが「YAMABIKO」同様に芯が通り、最終的に聴き手が自発的に考え動くだろう曲、歌詞でもアレンジでも、またはミュージックビデオでもユーモラスに描いているのが痛快な「大人の言うことを聞け」。先週は、「ニッポン娘さん」が流れた日と同日の『ごごラジ!』(NHKラジオ第一 月-金曜13時05分)でも、リスナー推薦曲”ええやんソング”としてこの「大人の言うことを聞け」が流れていました(仕事の関係上、曲後のパーソナリティ陣の感想を聴くことが出来なかったのは残念)。NHKのラジオにはヘビーローテションという制度?はなかったと思うのですが、この曲の良さがラジオ好きの間に徐々に浸透しているようで嬉しくなります。

『GROOVE LINE』コンビの再会に感激する

ラジオDJ秀島史香さんが夫の赴任先であるベルギーから帰国。初の著書『いい空気を一瞬でつくる誰とでも会話がはずむ42の法則』の取材のために訪れたJ-WAVEで、以前担当していた番組『GROOVE LINE』のパートナー、ピストン西沢さんと再会。しかも久々のラジオ"共演"を果たしました。

当初出演予定はなかったもののあれよあれよ…という展開。コンビ解消(と共に番組名が『GROOVE LINE Z』へ変更)から7年…まさかふたりが再び共演するだなんて、正直夢にも思いませんでした。

 

なぜなら。

上記は現在、J-WAVEで『RADIO DONUTS』(土曜8時)のナビゲーターを務める渡辺祐さんのブログエントリー。自分も祐さんと同じく、7年前の3月12日の放送に何かの形で触れていて、その前から感じていた違和感の突出、顕在化に悲しみを覚えたものでした(祐さんは直接番組名に言及してはいませんが)。ラジオというメディアは視覚にとらわれなくて済む分、声に宿る繊細な機微が如実に伝わるものなのです。無論、自分が(そして祐さんや、ブログエントリーのコメント欄に書き連ねたリスナーの方々が)感じていた違和感というか仲違い的なものはもしかしたら実際なかったかもしれませんし、ことの真相は秀島さん等しか解らないゆえ邪推といわれればそれまでなのですが。

 

そんなこともあり自分の中では最早、両者の修復は不可能とすら思っていました。が、今週火曜の放送(radikoのタイムフリー(首都圏以外からのアクセスの際は有料のプレミアム会員登録が必要)でチェック出来ます)は、コンビ全盛期の雰囲気が感じられる気がして聴いてて嬉しくなりました。下記から確認出来ますので是非。

(※秀島さんの出演は18時台すぐ、なお3月14日まで聴取可能です。また、『GROOVE LINE』についての自分の思いはブログで何度か記載しています(ラジオ人が生まれる機会が減っていく? サテライトスタジオの終焉を懸念する(1月11日付)など)。)

 

 

溝はいつか埋まる。時間や経験、そして自ずと乗り越える意志が解決に導いてくれる。そして互いが成長することでいつか笑える日が来る…そんなことを実感した再会でした。この"いつか笑える日"というのは、仲違いであれ不条理な出来事に苛まれたことであれ、事の大小にかかわらずやってくるものかもしれません。無論、そこには関わる人の前向きな思いが前提になるのでしょうが。

NHKラジオ第一で流れた”カタコト”珍曲、実は歴史的遺産?

毎週金曜はラジオの話。

 

先週の今日、普段聴きの局と化しているNHKラジオ第1放送の”強み”(3月3日付)を記載し、最近のNHKラジオ第一優先聴取を告白。昨日もその流れで『ごごラジ!』(月-金曜 13時05分)を聴いていました。木曜パーソナリティを務めるイワイガワ井川修司さんの、落ち着きとシュールさ漂う声は、”朝のNHK大阪放送局の情報番組ってこんな感じなんだろうなあ”と勝手にイメージし、好印象を抱いています。

 

さて、番組で募集しているリスナーのオススメ曲、通称”ええやんソング”をお送りしている木曜『ごごラジ!』ですが、昨日流れたこの曲が妙に印象に残りまして。

昨日13時台のNHKラジオ第一曲目リストはこちら

歌い始めこそ英語だったのが、日本各地の”娘さん”に挨拶し、名物や方言を交えた上、結果最後は”ポクポク子馬(小馬?)”でしめる…という、一体何を歌いたいのか解らないその楽曲に、リスナーの自分も、そしてパーソナリティ陣も”?”でした。

 

さて、歌っているバートン・クレーンさんについて検索したところ、なんと東京経済大学教授、山田晴通氏による論文が掲載されていましたので勝手ながらリンクを貼らせていただきます(問題があれば削除させていただきます)。

Harumichi YAMADA: 2002: Biographical Notes on Burton Crane, 1901-1963

曲のいい意味でのわけわからなさもさることながら、「ニッポン娘さん」は1931年、昭和6年(!)のリリースゆえ、バートンがカタコト日本語曲の先駆者的存在のひとりであったことに着目していいと思います。

 

この「ニッポン娘さん」、2006年に発売された『バートン・クレーン作品集』に収められましたが、その10年後、1曲追加収録された改訂版がリリースされ、比較的容易に手に入れることが出来ます。

『バートン・クレーン作品集・改訂版』の告知ページ

Amazonでも取り扱われているこの作品。音楽評論家の中村とうよう氏がピクチャーレコードを提供し、先述した山田氏が解説を記載しているというこの徹底っぷりたるや。”珍曲”で片付けるのが勿体無いくらいの歴史的な遺産だと断言していいでしょう。

 

ちなみにこのベストアルバムを製造するコロムビアから発売されているオムニバス、『決定盤 流行歌・大傑作選(5) 秘蔵盤・貴重盤』(2010)には「ニッポン娘さん」が、『昭和カタコト歌謡曲 男声編』(2016)には「酒が飲みたい」および「雪ちゃんは魔物だ」が収められ、共にTSUTAYA DISCASでネットレンタルも可能。更に容易に音源を手に入れることが出来ますので、試しに聴いてみたいという方はそちらも是非。ちなみに後者には、自分の担当ラジオ番組『わがままWAVE It's Cool!』(FMアップルウェーブ 日曜17時)で以前かけたところDJ陣が度肝を抜いた、ザ・クラックナッツ「イエス・ノー・イエス」も収録されています。いきなりのコーラスの不協和音?からして圧倒されること請け合いです。

サンダーキャットの新譜に宿る、クールネスと脱力感との融合を楽しむ

ケンドリック・ラマーの傑作アルバム、『To Pimp A Butterfly』などに参加し音楽業界で高い注目を集めるサンダーキャットが、先月ニューアルバム『Drunk』をリリースしました。アルバムの内容については下記に詳しく記載されています。

自分が彼の存在をきちんと認識したきっかけは、遅ればせながらアルバム収録曲であるこの曲が『TOKIO HOT 100』(J-WAVE 日曜13時)にランクインしているゆえ。

最新3月5日付で26位にランクインしているこの曲にフィーチャーされているのが、AOR界の大物であるマイケル・マクドナルドケニー・ロギンス。この曲の存在を日曜のラジオ番組スタッフの先輩に伝えたところ、”この2人が組むのは80年代じゃありえなかったこと!”と興奮気味に話してくださいました。サンダーキャットはAORの現代における伝導師兼復権者的役割も果たしているのかもしれません。AORというとこの曲もそうですね。

こちらは先月マクドナルドの店内BGMでも流れていました。前にも書きましたが、マクドナルドのセンスの好さは評価されていいと思います。

 

さて、音的にはひたすら格好いいサンダーキャットですが、歌詞の内容がぶっ飛んでいる!とSNSで教えてくださった方がいて、それとほぼ同じタイミングでこの記事を知りました。

ここで紹介されている「Tokyo」の歌詞から見えてくる、『日本のサブカルチャーに取り憑かれてしまった少年がそのまま大きくなって』(記事より)のくだりに納得。とはいえこの曲、先日亡くなったリオン・ウェアと帯同して初めて東京を訪れたことが誕生のきっかけということ…単に面白い歌詞というだけではなく、曲のバックグラウンドを知ると様々な思いに駆られてしまいます。彼のリオンに対する思いが綴られたツイートも含め、下記bmrの記事にて紹介されています。

 

ちなみに、先述したSNSでの指摘曲はこちら。

『「猫になれたら最高にクールだろうなぁ」という内容の曲であるが、サビで「ニャーニャーニャー」と鳴いている』(Thundercatの新譜「Drunk」を聞いているとニヤニヤが止まらない理由。面白いリリックを解説 | Playatuner(2月25日付)より)という、クールさと(いい意味での)脱力感が相俟った楽曲。こんなの反則過ぎますって。アルバムを手に入れつつきちんと聴けていなかったのを反省し、今日のBGMにしようと思った次第です。

 

関係ないけどこのネコソングを聴いたら浮かんだ曲を最後に紹介して閉めさせていただきます。