この「Easy」、一昨年に出た「Trade It All」(先述したbmrでも音源聴取可能)がアダルトR&Bソングスチャートで25位を記録して以来のチャートインとなり、ようやくアルバムリリースにむけての機運が高まってきた気がします。ちなみに同じ2015年には元エクスケイプのキャンディが曲提供および参加した「Unnecessary Trouble」もリリースされており、腕利きソングライター等のバックアップも十分ではないかと。
加えて、以前エントリーしていた「How Would You Feel (Paean)」が84位に再登場、「Shape…」と同時リリースだった「Castle On The Hill」が前週75位から39位にジャンプアップしており、通常盤収録全12曲とデラックス盤のみ収録の「Barcelona」がランクインという形に。トップ100内に複数曲を同時に初登場させた最高記録となれば、ジャスティン・ビーバーの13曲が最多なのですが(2015年12月5日付。アルバム『Purpose』初登場に伴う)、ジャスティンがゲストを迎えた曲も送り込んだのに対し、エドはゲストを一切招いていないため、ゲストなしで10曲同時初登場というのは歴代最多記録となります。
ビルボードでの新たな記録達成についても触れておきましょう。まずはリアーナ。「Love On The Brain」が5位に上昇し、これで22曲目のトップ5入りを果たしました。このトップ5入りが22曲というのは、あのエルヴィス・プレスリーを抜いて歴代単独5位に躍進。ビートルズ(29曲)、マドンナ(28曲)、マライア・キャリー(26曲)、ジャネット・ジャクソン(24曲)に次ぐ記録ですが、今の人気を踏まえれば最多記録を早々に更新する可能性は十分かと。ただしこの記録はビルボードが”Hot100”をスタートさせた1958年以降の集計であり、エルヴィスは既にその2年前にビルボード(Hot100”以前”)にランクインを果たしています。
3月3日に全世界でリリースされたアルバム『÷ (Divide)』が、特大の数値を叩き出しました。英オフィシャルチャートカンパニーによる最新アルバムチャートでは、初週に672,000ユニットを記録し堂々の1位を獲得(ユニット内訳は62%がCD、26%がダウンロード、12%がストリーミングの売上への換算分)。この672,000という数値はアデル『25』(800,000)、オアシス『Be Here Now』(696,000)に次ぐ歴代3位となり、更に同週付アルバムチャートの2位以下、500位までの合計ユニット分よりも『÷』一作が勝っているのですから驚きです。
「YAMABIKO」の歌詞と比べて激的にユーモアが増したのが今回の「大人の言うことを聞け」な気がします。曲の雰囲気も、突き刺すくらいの頑張れではなく”押して引く”くらいのさじ加減。まずは聞いて、それでも取捨選択は自由って発想って何気に少なかった気もします。この曲、『SCHOOL OF LOCK!』(TOKYO FM / JFN 月-金曜22時)で初OAしたのですが、歌詞に感銘を受けたDJ陣が”大人に言われた(言う)ことについて”をテーマに曲後に番組を進行。進行は既定路線だったのかもしれませんが、この曲にはそれだけの求心力があると言えます。