イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

w-inds.ニューアルバム『INVISIBLE』収録の二段階ファルセットに震える

今週リリースされた、w-inds.のアルバム『INVISIBLE』にやられっぱなしです。特にトラック4から5の流れ。

運転時に初めて聴いた「CAMOUFLAGE」(トラック5)に全身震えまくりで一時運転が集中できなくなりそうなほど、と書くと大袈裟にみえますが本当にそうだったのです。全編ファルセット、且つファルセットのさらに上を行くファルセット…サビ後半のメロディ展開を力強く歌いきる橘慶太さんにただただ感服するばかり。これが以前触れた「We Don't Need To Talk Anymore」の直後に配置されているのですから、この2曲で完全ノックアウトでした。

INVISIBLE

INVISIBLE

ストリーミングは今のところ未解禁なようなので是非とも購入をお願いしたいところです(もしくはこちらでチェック出来る模様)。

 

 

w-inds.の音楽の変遷、特に2010年代における『サウンドの基軸をJ-POPではなくアメリカのコンテンポラリーなアーバンポップに置くように』(下記記事より)なって以降の展開については、音楽ジャーナリストの柴那典氏による記事が非常に解りやすいです。

自分が「CAMOUFLAGE」でノックアウトされた橘慶太さんのファルセットについても、この2010年代に変遷、進化を果たしたもののひとつではないかと。このブログでは事ある毎にファルセットが活きた彼らの楽曲を取り上げているので振り返ると、たとえばエリック・ベネイのカバーでシングル化された「夢で逢えるのに ~Sometimes I Cry~」(2014)だったり。

(このエントリーを記載した翌年、同じくブログエントリーにて取り上げた三浦大知さんが『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に初出演を果たし、今月5回目の出演を果たすことも決定しています。w-inds.にも出てほしいのですが…。)

 

また一昨年末の橘慶太さんのソロアルバム(KEITA名義による『FRAGMENTS』)からの先行曲、「Brand-New Day」もまた全編ファルセット。こちらは冬のリリースに合わせるかのような温かみのあるフリーソウル感が全開。

「夢で逢えるのに ~Sometimes I Cry~」と「Brand-New Day」でファルセットの押し引きや喜怒哀楽などの表現を磨いてきたわけで、「CAMOUFLAGE」は新たな挑戦でありながらこれまでの経験が最大限に活きた楽曲と言えるでしょう。

 

それにしても凄いのは、先述したシングルやアルバムからの先行となる楽曲群に、それこそ「We Don't Need To Talk Anymore」を含めて、いわゆる”J-Pop”的な要素がほとんど含まれていないということ。それにより、アイドルとして好きになったというアプローチではなく、”曲が良いので誰が歌っているかを調べたらw-inds.(もしくはKEITAさん)だった”という反応が音楽を生業とする方や音楽好きな方に少しずつ浸透しているように思います。もしかしたらそれこそがw-inds.橘慶太さんの望む方向性なのかもしれないなと思ったり。このブログエントリーをきっかけに、同じアプローチで彼らに注目してくれる方が生まれたならば非常に嬉しいです。

ラジオ局春改編、青森県域局はいつ解禁? 先駆けてエフエム青森の特番情報が登場

毎週金曜はラジオの話。

 

首都圏の放送局を中心に、来月からの春改編が徐々に発表されています。番組の変更や人員の入れ替わり等がそれで、たとえば『たまむすび』(TBSラジオ 月-金曜13時)では昨日、月-木曜担当の赤江珠緒さんに代わって木曜日を外山惠理アナウンサーが務めることになりました。

書き起こし職人、みやーんさんによる昨日放送分の文字起こしはこちら。

『生活リズムの基礎にラジオがある』リスナーにとって『曜日毎にパーソナリティが完全に異なるとその時間感覚が少しわかりにくくなる』という懸念を以前普段聴きの局と化しているNHKラジオ第1放送の”強み”(3月3日付)で書いた自分にとっては、全曜日外山アナウンサーでも良いのでは?と思ったのですが。とはいえこの発表を聴いたリスナーの方が、”赤江さんが降板ではなくあくまで産休。帰ってくることが確信できた”的なつぶやきをしていて、なるほどと思った次第。この日の放送では(あくまでコーナー冒頭のニュース原稿を読む体ですが)『出産のため休みに入る』と言っており、帰ってくるまでのちょっとの間だけ全曜日異なる形式…ということなのでしょう。それにしても赤江さんが命名した、4月からの木曜”小悪魔と鬼”コンビはとんでもないことになりそうです。

 

 

さて、首都圏放送局に比べて改編発表が遅れがちなのが地方局。無論、全国ネット分の改編発表がされないうちは解禁出来ないのでしょうが、大々的な発表もなくそれも4月過ぎてから(あたかも)こっそり…というのがありがちなので、それは避けていただきたいというのが個人的な願いだったりします。

 

そんな中で、エフエム青森に動きが。とはいえ改編ではなく特番情報。

恥ずかしながら知らなかったのですが、エフエム青森は先月公式Facebookページを開設していたのですね。局のホームページ自体は変わっていないのですが(このホームページも含め、同局への指摘は以前からさせていただいています。何様と言われるのは覚悟で、それでも番組モニター制度等を排し第三者からお伝えすることが出来ない環境ゆえのことです)、Facebookならばプラットフォームが整備され見やすいため、その活用は好いことだと考えます。

 

開局30年という節目に起用されるDJが鈴木アナウンサーであることにも安堵しました。エフエム青森の生き字引であり、またリスナーや音楽への愛情にも長け、配慮が出来る方。しばらく表舞台から外れていましたが、改編を機に看板番組へ戻ってきてくれることを願わずにはいられません。なお特番では『「エフエム青森」と聞いてイメージする「ワード(言葉)」「色」など』をリスナーから募り、それを基に局のキャッチコピーを作るということですが(『』内はエフエム青森 - <開局30周年記念番組「RADIO DAYS」告知 第一弾!>... | Facebook(3月8日付)より)、個人的には【Restart】という言葉を推したいなと(というかこれをそのままキャッチコピーにしてもいいと思っています)。開局30周年を機に少しずつ良い方向に変わっていく、そのターニングポイントが今回の特番であり、その日を境に”リスタート”…であることを願うばかりです。

 

ただひとつ。Facebookリンク先での番組名が、告知の第一弾と第二弾で大文字小文字が異なっており、また番組終了時間も15時50分か15時55分なのか…情報が混在する状況に、ラジモットの正式表記問題に代表される悪い意味でのエフエム青森らしさを痛感しました。こういう細かな、でも大事なところをしっかりやっていただきたいと思わずにはいられません。

渡瀬恒彦が遺した音楽

渡瀬恒彦さんが亡くなりました。

渡瀬さん主演のテレビドラマ『おみやさん』(テレビ朝日系)が昨秋スペシャルで放送、さらには今月同局で放送されるスペシャルドラマにも出演するなど、闘病中も精力的に活動…それだけに、この訃報には心から驚いております。

 

渡瀬さんは歌手としても活躍。自分の手元にある音源のひとつが、1971年に発表された「鉄砲玉ブルース」という作品。4年半前にリリースされたこちらの”ブルース”コンピレーションに収録されています。

兄である渡哲也さんの「純愛ブルース」や、ブルースの名手である淡谷のり子さんの「冬子のブルース」などを収録。とはいえ、岬エリ「昆虫ブルース」が2曲目に置かれるなど、ところどころに”?”を感じる、なかなか面白い作品集となっています。なにより「鉄砲玉ブルース」自体、出だしの歌詞がなかなか凄いのですけれども。この曲、元々「人間稼業」のカップリングとして登場した作品ですが、こういうのを拾い上げるコンピレーション選者のセンスには脱帽です。レンタルも出来る作品ですので、気になった方は是非。

 

「鉄砲玉ブルース」がiTunes StoreApple Musicにはなかったので、動画に上がっているこの曲を代わりに(なるかはわかりませんが…)紹介して、氏の冥福をお祈りします。

渡瀬さんのベストアルバムの企画、どなたか是非よろしくお願いします。

R&B青田買い…ディーミトリア・マッキニー

ディミートリア・マッキニー、もしくはデメトリア・マッキンニー。日本での表記がまだまだ曖昧ながら、覚えておいて損はない名前だと思います。

 

ビルボード、最新3月25日付アダルトR&Bソングスチャートでトップ30内(28位)に登場したのがディミートリア・マッキニー(bmr表記がこちらでしたので弊ブログではこちらを採用します)の「Easy」。ミディアムスロウのトラックに、憂いと艶やかさ、そして後半で力強くなる彼女のボーカルがハマる、格好いいナンバーです。

音割れしているのが残念ですが、どインディではなくインディ最大手(準メジャー)のエンタテインメント・ワン(eOne)発なんですよね。日本でも購入もしくはストリーミングでチェック出来ます。

Easy - Single

Easy - Single

  • Demetria McKinney
  • R&B/ソウル
  • ¥250

 

Wikipedia情報によると、現在37歳のディミートリア。17歳の子どものシングルマザーでもあるそう。テレビドラマなどでも活躍する女優で、2011年のシングル「Get Yo...Ish」以降音楽活動を開始。bmrによるとミュージック・ソウルチャイルドやダ・ブラットを客演に迎えた曲も既にリリースされています。

この「Easy」、一昨年に出た「Trade It All」(先述したbmrでも音源聴取可能)がアダルトR&Bソングスチャートで25位を記録して以来のチャートインとなり、ようやくアルバムリリースにむけての機運が高まってきた気がします。ちなみに同じ2015年には元エクスケイプのキャンディが曲提供および参加した「Unnecessary Trouble」もリリースされており、腕利きソングライター等のバックアップも十分ではないかと。

「Easy」が今後さらなるヒットに至れない限りはアルバムリリースは遠のくかもしれず…「Easy」が気に入った身にとって、は早々に発売されることを願うばかり。今朝からこのいい意味で少しの気だるさを伴ったトラックをループしています。

米ビルボードソングスチャート、エド・シーランが13曲を100位以内に送り込む

ビルボードソングスチャートを定点観測。

現地時間の3月13日月曜(日本時間の火曜)早朝に発表された、3月25日付最新チャート。エド・シーラン「Shape Of You」が6週連続、通算7週目となる1位を記録し、アルバム『÷ (Divide)』共々1位を記録したのみならず、『÷』収録曲中13曲がトップ100にランクインしました。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

 

エド・シーラン強し、のチャートにはなりましたが、全英ソングスチャートのような(デラックス盤収録の)全16曲がランクインとまではいきませんでした。全英チャートについては昨日載せています。

とはいえまずは「Shape Of You」の強さを述べねばなりません。

デジタルダウンロード、ストリーミングそしてラジオエアプレイの3指標全てで1位を獲得し、ここにきて向かうところ敵なしの状況となりました。特にストリーミングはアルバム発売効果で前週比28%も上昇し5,080万再生を記録。そのストリーミング効果、ならびに単曲でのデジタルダウンロードによって100位以内にエドの楽曲、10曲が初登場を果たしています。

37位「Perfect」

49位「Dive」

53位「Galway Girl」

59位「Happier」

72位「New Man」

75位「Supermarket Flowers」

83位「What Do I Know?」

90位「Eraser」

93位「Hearts Don't Break Around Here」

96位「Barcelona」

加えて、以前エントリーしていた「How Would You Feel (Paean)」が84位に再登場、「Shape…」と同時リリースだった「Castle On The Hill」が前週75位から39位にジャンプアップしており、通常盤収録全12曲とデラックス盤のみ収録の「Barcelona」がランクインという形に。トップ100内に複数曲を同時に初登場させた最高記録となれば、ジャスティン・ビーバーの13曲が最多なのですが(2015年12月5日付。アルバム『Purpose』初登場に伴う)、ジャスティンがゲストを迎えた曲も送り込んだのに対し、エドはゲストを一切招いていないため、ゲストなしで10曲同時初登場というのは歴代最多記録となります。

 

トップ3には、ゼイン&テイラー・スウィフトに代わってブルーノ・マーズ「That's What I Like」が上昇。

『÷』発売前日の3月2日木曜にミュージックビデオが解禁されストリーミングにおいて丸々1週間分再生ポイントが加算された結果、ストリーミングは12%上昇。のみならずデジタルダウンロードは25%、ラジオエアプレイも14%上昇しておりビデオが牽引した形となっています。アルバム『24K Magic』からのファーストシングルにしてタイトルトラックは4位止まりだったため、「That's…」はまずアルバム収録曲でのソングスチャート最高位を更新しましたが、これまでの2枚のアルバムからは共にソングスチャートを制覇した曲が出てきているため、エドに追いつきそして追い越せるのか、注目です。

 

トップ10内にはクリーン・バンディット feat. ショーン・ポール&アン・マリー「Rockabye」が前週の24位からジャンプアップし9位に到着。

クリーン・バンディットにとって、ジェス・グレンをフィーチャーした「Rather Be」(最高10位)以来、2曲目のトップ10入りを果たしています。昨年シーアに招かれた「Cheap Thrills」で1位を獲得したショーン・ポール節が炸裂したレゲエテイストの曲は、既にイギリスで9週もの首位を獲得済。イギリスの童謡、「Rock-a-bye Baby」を組み入れつつ、今風に調理したナンバーです。

 

ビルボードでの新たな記録達成についても触れておきましょう。まずはリアーナ。「Love On The Brain」が5位に上昇し、これで22曲目のトップ5入りを果たしました。このトップ5入りが22曲というのは、あのエルヴィス・プレスリーを抜いて歴代単独5位に躍進。ビートルズ(29曲)、マドンナ(28曲)、マライア・キャリー(26曲)、ジャネット・ジャクソン(24曲)に次ぐ記録ですが、今の人気を踏まえれば最多記録を早々に更新する可能性は十分かと。ただしこの記録はビルボードが”Hot100”をスタートさせた1958年以降の集計であり、エルヴィスは既にその2年前にビルボード(Hot100”以前”)にランクインを果たしています。

 

そしてもう一つの記録はザ・チェインスモーカーズ。ホールジーをフィーチャーした「Closer」が今週も10位に踏みとどまり、これで初登場から通算32週連続のトップ10入りとなりました。

トップ10入り通算32週という記録はマーク・ロンソン feat. ブルーノ・マーズ「Uptown Funk!」を抜き、リアン・ライムス「How Do I Live」に並ぶ歴代最高を達成。次週、単独での記録更新となるか、こちらも注目です。

しかもザ・チェインスモーカーズには別の記録更新の可能性が出てきました。それは、トップ10入りを何週続けて出来るか。昨年5月21日付以来現在までに45週連続でランクインし、これでザ・ウィークエンドの2年前の記録に並びました。上を見てみるとリアーナ(46週)、エイス・オブ・ベイス(48週)、ドレイク(51週)がおり、4月7日にアルバム発売を控えている彼らからすればドレイク超えは射程圏内かもしれません。ただ、ドレイクのはるか上にはケイティ・ペリーが鎮座し、その記録はなんと69週。ここにどこまで迫れるかが気になるところです。

 

 

最後に、もうすぐトップ10。前週100位に初登場を果たしたロード「Green Light」が19位にジャンプアップを果たしました。

リリースがブルーノ「That's…」のビデオ解禁と同様に3月2日木曜だったため、今回デジタルダウンロードおよびストリーミングが1週間フルで加算対象になったことが急上昇の要因。アメリカで3月11日に放送された『サタデー・ナイト・ライブ』でこの曲、および「Liability」を披露したことで、今後どこまで伸びるかにも注目たいところ。個人的にはこの曲の世界観の広がり方が大好きだったりします。『サタデー…』の映像は下記からどうぞ。

エド・シーラン、全英ソングスチャートで上位20位以内に16曲を送り込む

エド・シーラン、本国イギリスで大記録達成です。

3月3日に全世界でリリースされたアルバム『÷ (Divide)』が、特大の数値を叩き出しました。英オフィシャルチャートカンパニーによる最新アルバムチャートでは、初週に672,000ユニットを記録し堂々の1位を獲得(ユニット内訳は62%がCD、26%がダウンロード、12%がストリーミングの売上への換算分)。この672,000という数値はアデル『25』(800,000)、オアシス『Be Here Now』(696,000)に次ぐ歴代3位となり、更に同週付アルバムチャートの2位以下、500位までの合計ユニット分よりも『÷』一作が勝っているのですから驚きです。

 

さらにソングスチャートに至っては、アルバム収録の16曲(通常盤12曲+デラックス盤のみ収録の4曲)が全てトップ20以内にランクイン。うち9曲がトップ10入りしているのです。

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曲単位でのデジタルダウンロード、そしてストリーミング効果によるものでしょうがこれには驚きました。もしかしたらストリーミング効果が強すぎるという指摘もあるかもしれませんが、これまでこの方法で健全に機能してきた(チャートが社会的なヒットの鑑になってきた)ことを踏まえれば、エドの勢いがいかに凄いかが如実に解るものかと。

 

一方、日本時間の今朝早くに発表された全米アルバムチャートでも初登場1位を果たしました。

CDとダウンロードを合算した売上は322,000枚で前作『× (Multiply)』初週の209,000枚から大きく上昇。さらにストリーミングの売上への換算分を含め、初週451,000ユニットを達成。エド・シーラン、新作『÷』がSpotifyでリリース初日のストリーミング記録を更新 - RO69(3月6日付)というニュースもあり、最終的には(現段階で)今年最大のユニット獲得にはなりました…が、昨年12月31日付で『4 Your Eyez Only』が初登場1位を獲得したJ・コールの数値に及ばなかったことが個人的には意外だったと感じています(『4…』の初週は売上が363,000枚、ストリーミング換算分を含めれば492,000ユニットに)。

 

アメリカでは現在までに、先行曲「Shape Of You」がソングスチャートで5週連続、通算6週首位を獲得している状況ゆえ、もっとアルバムの数値が伸びてもよかったのではないかと思うのですが。ただ、このアルバム好発進を経て明日早朝に発表されるソングスチャートがどうなるか、注目したいと思います。

大人の言うことを聞いて、そして…NakamuraEmi渾身の、でもユーモラスな新曲

ラジオでヘビーローテーション中、先週リリースされたアルバムからの先行曲であるこの曲がかかるたびにハマっている自分がいます。

NakamuraEmiさんはオフィスオーガスタ所属ゆえ、事務所的にヘビロテ戦略は得意なんですよね。案の定?いい意味でしてやられました。とはいえこの曲、自分が昨年の年間ベストに掲げた「YAMABIKO」とはその質感が大きく異なっています。

 

ちなみにこの「大人の言うことを聞け」、アルバム『NIPPONNO ONNAWO UTAU Vol.4』の発売当日、3月8日に放送された『GO!GO!らじ丸』(RABラジオ 月-金曜11時55分)でも流れたのですが、アシスタントの上野由加里アナウンサーが歌詞に激しく共感していたのが印象的でして(年齢も一緒ゆえより強く歌詞に納得したそう)。優等生キャラで、それをネタにパーソナリティの坂本サトルさんが上野さんに曲を書き下ろした経緯もあるくらいなのですが、素直な印象が強い彼女の胸の内が伝わってくるようでちょっと驚きました。

 

さて、歌詞は下記に。

「YAMABIKO」の歌詞と比べて激的にユーモアが増したのが今回の「大人の言うことを聞け」な気がします。曲の雰囲気も、突き刺すくらいの頑張れではなく”押して引く”くらいのさじ加減。まずは聞いて、それでも取捨選択は自由って発想って何気に少なかった気もします。この曲、『SCHOOL OF LOCK!』(TOKYO FM / JFN 月-金曜22時)で初OAしたのですが、歌詞に感銘を受けたDJ陣が”大人に言われた(言う)ことについて”をテーマに曲後に番組を進行。進行は既定路線だったのかもしれませんが、この曲にはそれだけの求心力があると言えます。

 

ポップ寄りですが「YAMABIKO」同様に芯が通り、最終的に聴き手が自発的に考え動くだろう曲、歌詞でもアレンジでも、またはミュージックビデオでもユーモラスに描いているのが痛快な「大人の言うことを聞け」。先週は、「ニッポン娘さん」が流れた日と同日の『ごごラジ!』(NHKラジオ第一 月-金曜13時05分)でも、リスナー推薦曲”ええやんソング”としてこの「大人の言うことを聞け」が流れていました(仕事の関係上、曲後のパーソナリティ陣の感想を聴くことが出来なかったのは残念)。NHKのラジオにはヘビーローテションという制度?はなかったと思うのですが、この曲の良さがラジオ好きの間に徐々に浸透しているようで嬉しくなります。