オリコン合算シングルランキングは元々各指標の合算で構成されるビルボードジャパンとは異なり、また実際のランキングを見ても明らかなように、シングルCDセールスが大きなウェイトを占めます。また反映方法の考え方欄を見ると、曲単位でのダウンロードについてはシングル表題曲(リード曲)がほとんどとであることを前提に設定されています。しかしその場合、リード曲が複数用意(いわゆるダブルAサイドシングルと設定)されているならば2曲購入する方は少なくないゆえ、ダブルAサイドシングルは合算シングルランキングでも優位に働くのではないでしょうか。オリコンではレコード会社の異なる作品を一緒くたにしている以上、"SixTONES vs Snow Man"と"Snow Man vs SixTONES"をひとつと見なす限り、デジタル解禁され合算された際は合算シングルランキングでさらなる優位性が与えられるものと考えるに、これはちょっと違和感を覚えるというのが私見です。
1月17日に突如リリースされたエミネムのアルバム『Music To Be Murderd By』は279000ユニットを獲得し最新の米ビルボードアルバムチャートを制覇。今週はホールジー『Manic』が239000ユニット、マック・ミラー『Circles』が164000ユニットとなりトップ3すべてが15万ユニット超えを果たしていますが、この3作に収録された曲でソングスチャートにてトップ10入りを果たしたのは「Godzilla」のみとなりました。
「Godzilla」はストリーミングで4110万を獲得、ダウンロードは24000となり2指標で3位発進(ストリーミングの回数においては「Life Is Good」より20万上回るものの、有料のサブスクリプションサービスと無料のとで1再生におけるウェイトが異なる等のウェイト差が影響していると捉えていいでしょう)。この曲でエミネムは22曲目のトップ10入りを果たし、トップ10ヒット曲数で歴代16位に。また初登場でトップ10入りとなると13曲目となり、こちらでは22曲のドレイク、15曲のテイラー・スウィフトに続く歴代3位となっています。一方、昨年12月に他界したジュース・ワールドにとっては「Lucid Dreams」(2018 2位)に次ぐ高位置での登場となり、通算3曲目のトップ10入りを果たしました。
ラジオエアプレイ首位は引き続き、ポスト・マローン「Circles」(総合4位)が獲得。前週比1%アップの1億280万となり同指標6週目の首位を記録しています。トップ10をみるとセレーナ・ゴメス「Lose You To Love Me」が10→5→10位と大きく変動。この曲が収録され、前週のアルバムチャートを制した『Rare』が今週は6位、ユニット数では前週比66%大幅ダウンとなったことが曲単位にも影響を及ぼしていると言えます。そして前週10位のジャスティン・ビーバー「Yummy」は早くもトップ10落ちとなってしまいました。
こちらもヒット作、好事家の評判や各メディア(個人単位でブログ等にて発信しているものも含む)の年間ベスト等からバランス良く選んでみました。大ヒットしたONE OK ROCKやBUMP OF CHICKENも入れるべきとは思いつつ、賛否両論は耳にすれどサイケデリックに振り切り音楽好きの評価を集めたSuchmosや、アルバム単位で世界観を構築したヨルシカを選ぶほうが"グラミー"らしいのではないかと。