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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

三波春夫 meets ラップ、ハウス、レゲエ… 世界の音楽でこんにちは

前から気になっていた、三波春夫さんの”ラップ”音源をようやく手に入れました。

 

TBSラジオ『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』(通称タマフル)で一昨年の11月に放送された、”輝け!ラップ歌謡祭2010”特集(音源あります→コチラ)は、特にイロモ…もといマニアック音楽ファンを中心に大きな反響を集めました(今年春には続編も登場)。放送直前に発売されたコンピレーション『ラップ歌謡』(詳細はコチラ)の関連特集ですが同コンピ未収録曲も多く登場、とりわけ”ラップ×演歌=トリオif”のあまりの変化球に悶絶失笑した方は多いはず(かくいう私もそのひとりです)。で、現行ヒップホップとは全く異なる珍品たるそのラップ歌謡において、好い意味での関心を集めていたのが、三波春夫さんのラップ作品だったのです。

・三波春夫「ジャン・ナイト・じゃん」

 アニメ『スーパーヅガン』(フジテレビ系)に使われていたので知ってる方も多いはず。アレンジのジュリアナ仕様はさすがに時代だなと思いつつ(実際にジュリアナ東京で披露した際の映像がありました→コチラ)、でもどんなアレンジにもいい意味でブレないところ、確かなリズム感に、大御所歌手の実力を実感した次第。

 

音源が長らく見つからなかったのですが、今週初めに急遽仕事で上京することになり、東京の最大規模のレンタル店に寄ったところついに発見しました。それがこちらのアルバム。

テイチクエンタテインメント - 三波春夫『~歌芸の軌跡~ザッツ・エンターテインメント三波春夫ワールド全曲集』(現在は”生産終了”と記載)

 

ラップ歌謡のために手に入れたので手にしたときは喜びましたが、アルバムを聴いてみると、凄いのはラップだけじゃないのです。ロックにレゲエ、おまんた囃子(よくよく考えたら”おまんた”って不思議な言葉ですね…)や東京五輪音頭の”ハウス”仕様、「恐竜は生きている」でのニュー・ジャック・スウィング的アプローチ(アレンジは小西康陽さん)、そして得意ジャンルたる音頭も、ルパンにクレヨンしんちゃん、恐竜など、もうなんでもありなのです。

(「HOUSE五輪音頭」のイントロが安室奈美恵「WANT ME, WANT ME」のイントロを彷彿とし、直後にジャネット・ジャクソン「When I Think Of You」っぽいシンセ使いなのがニヤリ。ちなみに「ジャン・ナイト・じゃん」もハウス仕様の曲も、CHOKKAKU氏のアレンジですが、ハウス曲では以前の名義である”島田直角”としてクレジットされています。)

 

とはいえどの曲も”三波春夫”の芯はぶれておらず(浪曲的語りなどもキマってます)、それでいて中途半端な企画モノ感はほぼ皆無、聴きどころ満載な作品集なのが素晴らしいのです。実力はもちろんのことですが、三波春夫さんの遊びゴコロや曲を楽しまんとする気持ちも溢れているように思います。

ちなみにハウス仕様の曲のエピソードは、三波春夫さんのオフィシャルブログに掲載されています。本当に楽しんでレコーディングしてたんだなあと実感です。

・三波春夫オフィシャルブログ 三波春夫の笑顔の秘密 ~「お客様は神様です」のこころ~ - ハウスミュージックへの挑戦1(同もあります)

 

 

現状ではこのCDを手に入れることがなかなかできないのが残念です。いつか、『ラップ歌謡』コンピレーション第3弾が登場し、そこに「ジャン・ナイト・じゃん」が収録されることを願います。あ、あとトリオifもお願いできればなあ。