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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

邦楽”オネハ”界の元祖はアイドルだった?

以前このブログで、『AKB48PV監督、ジョセフ・カーンと”ゲイフレンドリー”』というエントリーを書きました。自分には昔から仲の良いゲイの友人がいて、彼からゲイの価値観をいろいろ教えてもらううちに、ゲイの人達の豊かな感覚や多様な価値観に魅了されています。なので取り巻く環境、ゲイの人達の好むものに興味を抱いているところがあります。

 

その友人から以前教えてもらったある音楽ジャンルの名称を、今日思い出しました。耳馴染みがなく当初は”?”だったその言葉。

 

”オネハ(オネエハウス)”…知ってますか?

 

 

定義は以下の通り。

クラブに存在する、マッチョ系オネエさんゲイが最も好むハウスナンバー。音というより、メロディーに華やかさ、きらびやかさがある、キュートな曲が多い。

・PINGOVOX - CLUB WORDより 

さらに言えば、『ゲイナイトでかかる曲の多くはハウスで、その中でもとりわけ、女性ボーカル(ディーバ)の歌が入っていて高揚感のある(アッパーな)ボーカルハウス(歌モノ)=オネエハウス(オネハ)の支持が厚く、定番の曲(ゲイアンセム)も多いのです』とあります。この引用元がゲイ用語の基礎知識 - ハウスゆえ、ある種の”業界用語”と言えるでしょうね。

じゃあ具体的にはどういう音なのかというと、こちらが参考になるでしょう。

ニコニコ動画 - 90年代オネエハウス(DEF MIXなどなど)

そして上記でも紹介されているのが、MISIAの名曲ミディアム「sweetness」のSatoshi TomiieによるリミックスMISIAのパワフルなヴォーカル(そして迫力あるファルセット)と、Satoshi Tomiieによるドラマティックなハウスアレンジ…たしかに定義に沿ってますね。

 

 

 実は今日中古CDを掘ってきたんですが、そこで見つけたのが中山美穂ベストアルバム『COLLECTION Ⅲ』でした。レンタル落ちで10円という破格値に驚きつつ購入。で、収録されている曲を聴いて、もしやこれはオネエハウスでは?と思ったのです。それがこの曲。

 

中山美穂「Rosa」

この曲の発売当時、”アイドルらしくない曲だな”と思っていました。今振り返れば、歴代シングル曲(Wikipedia - 中山美穂シングル参照)の流れにおいて、この曲はアイドルからアーティストに移行する段階における実験的な曲だったのかもしれません。そして強烈に印象に残っているのが、『ものまね王座決定戦』(フジテレビ系)でのしのざき美知パフォーマンス。

 

・nicozon - しのざき美知 ものまねダイジェスト(3分35秒あたりから)

 

かなり強引かもですが、当時の”しのざき美知”の七変化っぷり(今は痩せていると聞きます)が、(彼女は女性ではありますが)ドラァグクイーンのある種の原形?と思わせたり。先述した友人が見たらきっと気に入るだろうなとも。

 

オネエハウスの定義からすれば、中山美穂自身、必ずしも歌が巧い(もしくは力強い)とはいえないのですが(申し訳ありません)、しかしながら”ハウスっぽい”、”しのざき美知ネタはゲイにウケそう(かなりの私見ですが)”、そして”そもそも曲自体が格好良い”ということを踏まえれば、「Rosa」は立派なオネエハウスなんじゃないかと思うんですが…強引ですかね?

 

 

ちなみに、「Rosa」の作曲は井上ヨシマサによるもの(Wikipediaコチラ。ちなみに作詞は”一咲”という、中山美穂のペンネーム。Wikipedia - Rosa参照)。実は、2010年代のAKB48の大ヒット曲「Beginner」「Everyday, カチューシャ」「真夏のSounds good」「UZA」を手がけているのも彼なんですよね。もっとも彼はAKB48のメジャーセカンドシングル「制服が邪魔をする」から関わっているわけで、アイドルブームの立役者は(アイドル×)オネハのパイオニアでもあったのか…とものすごい私見ですが、そんなことを抱いています。