イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

"Don't Worry, Be Happy" does Gospel

Bobby McFerrin does gospel』の一文ではじまるSoulTracksの記事を見て驚きました。ボビー・マクファーリン(Bobby McFerrin)がゴスペル作を先月リリースしていたのです。

 

ボビー・マクファーリンといえば、真っ先に思いつく方が多いだろう今日が「Don't Worry, Be Happy」。楽器を使わない曲でビルボードシングルチャートを制した初の曲であり、1989年のグラミー賞では最優秀レコード賞(Record Of The Year)・最優秀楽曲賞(Song Of The Year)という主要2部門を含む3部門を制した名曲。

Bobby McFerrin「Don't Worry, Be Happy」(from『Simple Pleasure』(1988))

ともすれば、日本ではその輝かしい記録以上に『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(1985-1996 日本テレビ)の名物コーナー、"勇気を出して初めての告白"のテーマ曲として浸透しているかもしれません。あの高田純次さんが真面目に優しく告白者に寄り添うシーンも印象的だったり。

 

 

ボビー・マクファーリンは1982年にデビューし、既にオリジナルアルバムを10枚以上リリース、先述分を含め10ものグラミー賞を獲得。その音楽は独特で、Wikipedia(英語版)では彼のジャンルが"Jazz, reggae, a cappella, vocal, world, classical, smooth jazz"と記載。あまりに多岐な彼の音楽は、もしかしたら一言で"ボビーというジャンル"と言ってしまっても、決して過言ではないかもしれません。

そして先月リリースされた新作、『Spirityouall』ではその"ボビーというジャンル"に新たにゴスペルの要素が加わることに。

 

全曲試聴は、たとえばAmazon.comなどでも可能です。

Amazon.com - Music - Spitityouall

穏やかなジャズ(時にブルースも)の心地よさをベースに紡がれるボビーの声は実にハートフル。4曲で参加するエスペランサ・スポルディング(Esperanza Spalding)との相性も抜群ですね。ジャンルはゴスペルというよりはスピリチュアルと言った方が的確(曲の大半が黒人霊歌のカヴァーであることから)かもしれませんが、心に凪をくれる素敵な音楽達です。

では、アルバムからブルージーなこの曲のライヴ映像を。

Bobby McFerrin「Fix Me Jesus」(from『Spirityouall』(2013))

音域の幅広さ、そして声自体がまるで楽器…圧倒されます。

 

 

SoulTracksの記事は今月アップされた模様ですが、『Spirityouall』は先月21日に既に『Barakan Morning』(InterFM 毎週月-木 7:00-10:00)にて取り上げられているんですね。こちらにその紹介時の書き起こしがありますので勝手ながらご紹介させていただきます。

・Radio & Music - There Will Be Magic - 2013年5月21日(火)のよりぬきBarakan Morning 9:00-10:00

バラカン氏の音楽への深い造詣が伝わってきます。そういえば、首都圏のラジオ局にゴスペル番組を編成させた(小坂忠氏がDJを務める『Onebody』。共にInterFM)のはバラカン氏に因るもの…と耳にしたことがあり、ゴスペルへの造詣も深いからこそアルバムがいち早く紹介されたのかもしれません。

 

バラカン氏は"ボビー・マクフェリン"という正しい呼び名で紹介されていますが、日本では、(誤っているものの)"ボビー・マクファーリン"として紹介、レコード会社の表記も同様のため、弊ブログでも"ボビー・マクファーリン"と表記させていただきました。