イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

エフエム青森は誰のためにある?

ラジオ人として、そして一リスナーとして敢えて厳しい物言いをするのですが。

エフエム青森に強い疑問を抱いています。それを実感したのが今年に入ってからの編成の問題。

 

 

八戸市の商業施設、ラピアが昨年10月から年末にかけて毎週金曜に『ラピフラ』というイベントを開催したのに合わせ、エフエム青森で毎週金曜13時からの30分間、『ラピアフライデーフェスティバル ラピフラ♪』を放送(概要、放送内容はラピアのホームページでチェック可能)。イベントやラピア自体を宣伝する番組を放送するにあたり、同年4月から同枠で放送していた『山田五郎・中川翔子の『リミックスZ』』を終了させたのですが、『~ラピフラ♪』の放送終了後、今月から『~リミックスZ』は”復活”しているんです。それも、『~ラピフラ♪』終了時にはそのようなアナウンスはないまま、です。

『~リミックスZ』は以前、J-WAVEにて『DoCoMo 東京REMIX族』として放送(DoCoMo提供は2013年3月、番組自体は同年6月まで)、ラジオ業界では珍しく局(グループ)を移籍する形で『~リミックスZ』が2014年4月にスタート。前番組が8年以上継続する人気番組であり、また内容もほぼ踏襲しているので、『~リミックスZ』が面白いのは自明のこと。番組開始当初から安定した面白さで最早貫禄すらあるほどです。今週、エフエム青森で”復帰”した回を聴きましたがやはり面白さは変わらずでした(ゲッターズ飯田による出演者陣の占いで出演者がイジられるというイレギュラーな回ではありましたが)。

 

その番組をエフエム青森は”一時中断”。たしかに嘆かわしいことではありますが、単に『~リミックスZ』が一時的に聴くことが出来なくなってしまったことに憤りを感じているのでは決してありません。ブログでは以前からエフエム青森の編成への疑問を述べてきたのですが、未だ局の編成の方法が変わっていないことへの不信感がより強くなった、というのが実際のところなのです。

 

タイムテーブルを見るとはっきりわかります。

エフエム青森タイムテーブル(月~金曜)

エフエム青森タイムテーブル(土・日曜)

たとえばJFN制作の(基本的に)生放送番組でTOKYO FMで放送されないような(いわゆるBラインの)番組を例にとると、

・『A.O.R.』は月~木曜の19時台と20時台に生放送されるも青森では月~水曜のみ(それも曜日によって1時間の日と2時間の日がある)

・10年以上続く人気番組『FRIDAY GOES ON! 〜あっ、それいただきっ!〜』は金曜13時半からの放送であれど後半の1時間(15時台)をカット。

・『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』はほぼ全国的に日曜の20時台と21時台をフルで放送していたものの青森では昨年まで日曜20時台のみ。ところが日曜21時台に放送していた東北ローカル番組を1時間ずらした代わりに、21時から『ティー・バイ・ティー・ガレージ presents さややパルプンテラジオ』が置かれたため、それも『~パルプンテラジオ』が30分番組のために『有吉弘行の~』が21時半から再び放送される(飛び乗る)

 

…という状況。他にもこういった類のは少なくないこの編成は、はっきりいって不親切です。曜日によってバラつきがあり過ぎることでリスナーは曜日感覚に戸惑い、混乱するでしょう。また、『FRIDAY~』や『有吉弘行の~』はネタ投稿番組でもあるので採用されたかどうか確認できない上、『有吉弘行の~』は30分の中断があるために、中断時のネタが飛び乗った後に使われ盛り上がっていたとしてもエフエム青森のリスナーがそれについていけないのでは? そういうのを、エフエム青森の編成サイドは分かっているのでしょうか。

 

あくまで仮定に過ぎませんが、『有吉弘行の~』の中断の役割となってしまった『~パルプンテラジオ』も、『リミックスZ』の一時終了の役割となってしまった『ハピフラ』も、スポンサーが存在する番組であり、おそらくはスポンサー収入を得ているでしょう。そのスポンサー番組をタイムテーブルに組み込むためにどうするか…もしかしたら編成サイドは、番組中断等、明らかに”穴”を開けることを、厭わないと思っているのではないでしょうか。この”穴”、単にリスナーへの配慮不足を意味しているだけではないんですよね、人気番組を中断(終了)させる番組をスポンサー番組に担わせることで、番組ファンのリスナーが(局のみならず)そのスポンサーへも違和感、いや嫌悪感すら抱かせかねないという点で非常に危険だと思うのです。局が収入確保だけしか考えていない(と思われてもおかしくない)姿勢、あまりにも超短期的なそれは、長い目で見ればリスナーもスポンサーも離れさせることに繋がり、中長期的に逆効果となってしまっていることに気付いて欲しい。

 

自分は2年近く前、ここで編成の私案を書きました。平日帯のゾーニングの徹底、エンディングまで聴かせるようにするなど、リスナーフレンドリーな策を考え提示したつもりです。採用されるという期待はほとんど持ち合わせていませんが(まずはこういう声があると知ってほしいという思いで書いたつもり)、逆に言えば、”2年近く経った今でも編成の不親切さが続いているということ”が、読んでくれた方ならば実感していただけると思います。

 

それとあらためて、今年の初めに書いたスポンサーに関するエントリーの後半において”軽薄さ”を例示しましたが、それは同局を指して記載しました。人員の扱いを軽んじているのではという疑問を提示しましたが、その悪しき想像が正しいとするなら、局はリスナーもスポンサーも、そして内部の人員も軽視しているということになるわけです。一体、誰のための放送局なのでしょう?

 

このままではリスナー離れは免れないと思うのですが(radikoプレミアムによりリスナーの県外流出の可能性も。ちなみに、同じ県域民放局のRABラジオはradikoプレミアムに加入しているのに対しエフエム青森はプレミアムではないradikoすら未加入という状況も問題があると思います)、県内ラジオ局について辛辣な意見が述べられる有名匿名掲示板において、エフエム青森に関する指摘は、RABラジオの10分の1未満なんですよね。匿名掲示板の意見に誹謗中傷が含まれ過ぎているので信憑性の問題はあれども、意見自体がないのはいかがなものでしょうか。意見があるうちはそこから問題点を見つけ出し立て直すことが出来るのかもしれませんが、意見すら出なくなったのは、”もう手に負えない”という(最後の)意思表示なんじゃないかとすら思うのです。番組モニター制度を大分前に廃止したことも、外部の意見が(通じにくい以前に)出にくいことを示しているものといえます。

 

 

これを見て、もし変えたいという気概が生まれるならば幸いです。正直なところ、今の状態では、ほぼ誰も得しないと思っています。