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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

歌詞以上に散り散りになってしまった「真冬物語」

自分が住む街は青森県の中でも屈指の豪雪地帯。ここ数年は青森市弘前市より積雪が少なく、正直高をくくっていたのですが…甘かったですね。この土日でおよそ40センチ、直近の24時間でみると30センチも積もり、ついに積雪は1メートルオーバー。雪は楽しいけど、降り続けるとしんどいものがあります。

だからでしょうか、雪が”淡く降る”ような曲を聴いて現実逃避したくなる時があったりします。で、この時期聴きたくなる曲のひとつが、2004年元日に発売された「真冬物語」。

フル視聴はコチラ(→YouTube)。

歌が堀込泰行(キリンジ)・ハナレグミ畠山美由紀松本隆作詞・松任谷由実作曲・冨田恵一編曲(いずれも敬称略)という豪華布陣。松本隆さん×松任谷由実さん(呉田軽穂名義含む)によるヒット曲も多い上、冨田恵一さんもアレンジャーとして数多くのヒットを放っています。さらには歌い手の声の良さ、ぬくもりのある歌声が耳に心地よく(男が女に振られるという歌詞ではあるのですが)、歌謡曲的な終わり方をしないメロディ展開も個人的には好み。ラジオを中心にスマッシュヒットしましたし、今でもたまにラジオから流れてくることありますね。

 

とはいえ、セールスチャート最高位が61位というのは淋しい限り。おそらくはこの結果が、(予定していたと仮定して)このメンバーでの第2弾に至れなかった理由ではないかと。メンバーは全員現役ですので再会してほしいと思って調べてみると…。

実は、歌手活動をしていない松本隆さんを除くメンバー全員、現在はレコード会社が散り散りになっているのです。当時は全員が”東芝EMI(内レーベルを含む)”に所属していました(冨田恵一さんは歌手活動時の”冨田ラボ”名義として)。が、この曲以降では。

キリンジ:キャピトルミュージック(東芝EMI 2003-2004)

  →トライアド(コロムビアミュージックエンタテインメント 2005-2013)

    (ちなみに堀込泰行さんは2014年に日本コロムビアよりシングルを配信

     兄の高樹さんはKIRINJIとして昨年ヴァーヴ(ユニバーサルミュージック)へ)

畠山美由紀:コーディアリー(東芝EMI 2001-2004)

  →リズムゾーン(エイベックス 2005-2010)

    →ランブリングレコーズ(2011-)

ハナレグミ:キャピトルミュージック(東芝EMI 2002-2006)

  →スピードスターレコーズ(JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント 2009-)

松任谷由実東芝EMI(現在まで)

  (後のEMIミュージック・ジャパン→EMIレコーズ・ジャパン・エクスプレス)

冨田ラボフェイスレコーズ(東芝EMI 2003)

  →ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ(2005-2007)

    →リズムゾーン(2009-2012)

      →スピードスターレコーズ(2013-)

(情報は全て各歌手のWikipediaより)

とバラバラ。松任谷由実さんだけが残っているという状況です。契約内容がわからないのでなんとも言えませんが、なんだか世知辛い世の中というか。

 

仮に第二弾があるとすれば、主演を一組据えて他の二組は客演名義(いわゆる”フィーチャリング◯◯”)としてクレジットされるでしょう。以前よりレコード会社の仕切りが薄くなってきたためにレコード会社の枠を越えた交流は出来やすい状況ではありますが、”全員主演”となると話は別。違うレコード会社が”全員主演”と設定するならばレコード会社毎に最低一種類のCD(品番)を用意するのが通常であり、コスト面の問題がまず出てくると思われます。となると第二弾は現実的じゃないかもしれず。

 

それ以前に、元々のレコード会社である東芝EMI自体が一昨年の4月に吸収合併されたわけで、そもそもの体力面で心配になってしまいます。CDが売れなくなって(いや、それを見越した代替策がきちんと出来ていないことがより深い問題だとは思うのですが)、レコード会社の体力が削がれた結果、「真冬物語」のような豪華共演や遊び心に溢れる作品への挑戦が出来にくくなるのかなと思うと、淋しい限りですね。