face it

青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

TSUTAYA弘前店のリニューアルと、弘前市における新品CD購入環境の変貌(2015年2月現在)

一昨日、弘前市国道7号線に面したTSUTAYAがリニューアルオープンしたので行ってきました。扱う商品の内容が大きく変わるというわけではないのですが、ざっとこんな感じです。

旧店舗名:TSUTAYA WonderGOO 弘前店(1/18にて終了)

2階:TSUTAYAとしてDVD/CDレンタル・書籍・携帯電話販売

3階:WonderGOOとしてDVD/CD/ゲームの新品/中古・書籍の中古

   ・トレカ・化粧品販売

 

→ 新店舗名:TSUTAYA 弘前店

2階(2/10オープン予定):書籍・文具販売

3階(2/7オープン):DVD/CDレンタル・DVD/CD/ゲームの新品/中古

        ・書籍の中古・トレカ・化粧品販売

 

まず、店舗名から”WonderGOO”が消えました。弘前のみならずむつ市の店舗も3月で閉店(その後、TSUTAYAむつ店となるかは不明)するため、TSUTAYAWonderGOOの双方を冠した店舗は消滅するようです(WonderGOOを店舗展開するワンダーコーポレーションの店舗一覧において、弘前とむつ以外に”TSUTAYA”の文字はありません)。ですので中古商品購入時でもTカードの提出が求められます。

 

で、店内。2階はエスカレーターでの移動の際に見ることが出来たのですが、文具のスペースが広くなっていたり書籍が分野別になっていたりと専門性が強くなった印象。これは弘前駅からの徒歩圏内である未来屋書店(弘前ヒロロ内)や丸善ジュンク堂書店(中三弘前店内)がここ数年相次いでオープンしたこと(さらには土手町に老舗の紀伊國屋書店も。ただし弘前店のホームページは現段階で閲覧不可)に対抗しての措置かと思われます。

 

そして3階。元々この建物は家電量販店のデンコードーであったために1フロアだけでもかなり広く、デッドスペースが生じやすい状態でした。WonderGOO時代においては店舗奥にCDの新品および中古販売、また店の隅にはCDの”ジャンク品”(1枚50円、週末などは5枚100円で販売)があり、大袈裟だけどCDの社会的地位の低さを痛感するのみならず、奥の奥にジャンクというのはここがデッドスペースですよと宣言するものじゃないかとすら。個人的には中古CDを掘る楽しみがあるものの、一般的な客にとっては好い活用法とはいえませんでした。

それが、奥にDVDレンタルの場所を広く取ることによって、CDの新品および中古販売は真ん中(ゲームの一つ奥)に配置。覚えている範囲で書きますが、新品CDの販売棚は、棚(横が面陳列で5~6枚並べられるスペース×縦に8段)が数にして42。棚は6つ並べて一つの”壁”を形成。大きい動線に合わせてニューリリースと試聴機が配置され、また”アニメ~声優~ボカロ”と”歌謡曲~演歌~厳選・廉価版ベスト”でそれぞれ一つの壁を形成しています。在庫がそこまで用意出来る棚ではないでしょうが、売れるジャンルに即した展開がなされています。新品の奥、通路挟んで向かいには中古CDの棚が同じくらいのスペースにて展開。ちなみにジャンク品は全てワゴンに入れられたため、レンタル落ちの中古CD販売も含めワゴンは5つ以上が等間隔で並んでおり、なかなか異様な光景でした。

新品CDに話を戻すと、通路は挟めども中古と並列させることは、以前ならば新品CDの販売本数を落としかねないとしてご法度だったかもしれませんが、”新品でも中古でもいいからまずはCDを手にとってみたい”というお客さまの支持は得られそうですし、来店動機にもなるかもしれません。

 

さて、新しいTSUTAYA弘前店が、CD販売スペースを一定数確保したことが来店動機付けを狙ったものかは分かりかねますが、実はここ2年ちょっとで、弘前市での新品CDを購入できる環境がかなり減ってきており、そのニーズに新店舗が十分に対応しているものと思われます。

以前、このようなエントリーを書きました。

弘前駅から最短距離のCD店が消える、という現状 - face it (2012年10月30日付)

当時はイトーヨーカドーにあった新星堂の閉店について記載しましたが、新星堂と資本業務提携を結んだワンダーコーポレーションの店舗(WonderGOO)も今年初めに消えたことになります(商品は新店舗に継承されてはいますが)。

そして、以前のブログエントリーで書いて以降の新品CD取扱店舗の減りようは凄まじいです。ブログ記載内容を引用し、動きのあったところを打ち消してみると。

●徒歩16分 1.3km 日弘楽器(土手町) → 閉店。テナントはミニストップ

●徒歩18分 1.6km メディアイン城東店(TSUTAYA) → 新品CD取扱終了

●徒歩25分 2.1km バンダレコード弘前店(さくら野弘前店内)

●徒歩30分 2.6km TSUTAYA WonderGOO(国道7号線沿い)

        → TSUTAYA弘前店としてリニューアル

●徒歩36分 2.9km GEO弘前新町店 ※ただし新品CDは僅少

●徒歩42分 3.3km メディアイン樹木店(TSUTAYA) → 新品CD取扱終了

●徒歩42分 3.4km GEO弘前安原店 ※ただし新品CDは僅少

●徒歩45分 3.7km ヤマダ電機弘前 → 新品CD取扱終了

 ・Google Map 経路検索より

同じTSUTAYAでも、メディアインはTSUTAYAフランチャイズで、2店舗共に新品CDから撤退。特に城東店は、今回のTSUTAYA弘前店と同規模の新品CD販売スペースがあったのですが文具売場にリニューアル済。そして演歌に強かった日弘楽器は店舗そのものがなくなりました。日弘楽器閉店後、バンダレコードの演歌売場の拡充が目立った印象がありましたが、TSUTAYA弘前店は省スペースながら演歌と歌謡曲を効率よく一つの壁として展開。また広いスペースを活用して文具を別フロアに用意しています。今回のTSUTAYA弘前店は、新品CD販売店舗そのものの減少に対応するのみならず、新品CDの取扱をやめた店舗の”いいとこ取り”が出来ていると言えるでしょうね。

また、レンタルCDにおいても、たとえば以前ブログに書いた島津亜矢さんの「独楽」など、これまで取扱に消極的だった演歌の新譜も入荷していました。GEO弘前安原店も改装以降(古着取扱を終了)、演歌CDのレンタルを積極的に行っていますが、TSUTAYA弘前店の場合は、借りて気に入ったら買うことも出来る…という購入に至る一つの動線を作っている点において、素晴らしいと思います。

 

 

CD全体の売上が落ちているのは自明であり、インターネット通販も広く普及するようになった現在、実店舗での取扱は在庫を抱えすぎずよりコンパクトに、より効率よく…が求められるようになったのかもしれません。売れるジャンルの新品CDに絞ったことはやむを得ないとはいえ、中古やレンタルとうまく共存させるTSUTAYA弘前店の新品CDの展開は巧いなあというのが率直な感想です。まずは長い目で見守って、また活用していきたいと思います。

(なお、WonderGOO時代、輸入盤の中古CDは410円でしたが、現在は100円で販売中。探しに行くなら今ですよ)