イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

洋楽レンタルが1年未満で”解禁”されはじめた Beat Records編

2年以上前に書いた洋楽レンタルが1年未満で”解禁”されはじめたというエントリーへ、未だ多くのアクセスをいただいております。大手レコード会社、ユニバーサルミュージックによる前倒し解禁の件以降、レンタル解禁の動向を注視しているのですが、ここに来てまたも動きが。来月11日、Beat Recordsから発売されている国内盤が大量に解禁されます。その一覧を下記に。

 (アルバムのリンク先はTSUTAYA、日付のリンク先はAmazon)

●3/11レンタル開始

・オムニバス『Bleep 10』 国内盤発売 2014/5/3

・ザ・バグ『Angels % Devils』 国内盤発売 2014/8/16

・ローン『Reality Testing』 国内盤発売 2014/6/14

・トリッキー『Adrian Thaws』 国内盤発売 2014/9/6

・マーティン『The Air Between Words』 国内盤発売 2014/6/14

・アヌーシュカ『Broken Circuit』 国内盤発売 2014/6/28

・イーノ・ハイド『High Life』 国内盤発売 2014/6/24

・マシューデイヴィッド『In My World』 国内盤発売 2014/7/5

・ボク・ボク『Your Charizmatic Self』 国内盤発売 2014/7/19

・フィンク『Hard Believer』 国内盤発売 2014/7/19

・フォルティ・DL『In The Wild』 国内盤発売 2014/7/26

・ジムイー・スタック『Tell Me I Belong』 国内盤発売 2014/7/26

・トレ・ミッション『Stigmata』 国内盤発売 2014/8/2

・ラスティ『Green Language』 国内盤発売 2014/8/27

・オムニバス『IOTDJPN』 国内盤発売 2014/10/7

・バスドライバー『Perfect Hair』 国内盤発売 2014/9/6

・フライング・ロータス『You're Dead!』 国内盤発売 2014/10/7(リンク先はSサイズTシャツ付)

・オクターブ・マインズ『 A collaborative album by Boys Noize & Chilly Gonzales』 国内盤発売 2014/9/17

エイフェックス・ツイン『Syro』 国内盤発売 2014/9/24

・TACK>>HEAD『For The Love Of Money』 国内盤発売 2014/7/26

・ナイトメアズ・オン・ワックス『N.O.W Is The Time』 国内盤発売 2014/6/18

(以上、リリース情報 - レンタルCD(3月3週アルバム選択) - ツタヤオンラインより)

Beat Recordsの2014年リリースの国内盤一覧はコチラ。クラブ/ダンスを中心に好事家を唸らせる作品が多く、とりわけエイフェックス・ツインやフライング・ロータス【まとめ】2014年のアルバム年間ベストは?メディアのランキングを総括! アノ人が選ぶベスト10も! | Qeticにて取り上げられた複数のランキングに登場し、エイフェックス・ツイン『Syro』においては今年のグラミー賞で最優秀ダンス・エレクトロニック・アルバム賞も受賞。これら2014年の重要作品が、早いものでは半年弱で解禁というのは嬉しい驚きです。今夏のフェスなどで来日する方もいらっしゃるかもしれないので、予習という意味でも是非。

 

Beat Recordsについては、『音楽シーンのアナログ回帰がブームの昨今、20年という長きに渡って日本のインディー・シーンを盛り上げてきた』と紹介されています(掘り出し物に出会えるチャンス! BEAT RECORDSがポップアップショップを開催 - Numero TOKYOより。ポップアップショップは2/14-15に開催済)。メジャーレーベルではないからフレキシブルな対応が出来るんだよ、と揶揄混じりに考える方がもしかしたらいらっしゃるのかもしれませんが、時折保守だと揶揄されるグラミー賞エイフェックス・ツインを評価した意義は大きく、"インディだから"と見る(言葉は悪いけど"見下す")のは最早ナンセンスでしょう。

仮にその蔑視目線を、特に洋楽CDレンタルの一年解禁禁止を未だに守っているメジャーレーベルが持ち合わせているならばナンセンスじゃないかと。CDが売れなくなってきた現状において、あくまでレンタル禁止期間中のCDの売上増加にこだわるのか、それとも目先の売上を排してでもレンタルを前倒し解禁することによって少しでも認知度を高め来日公演の動員増や次作以降の売上上昇につなげるか…前者は短期的、後者は中長期的な目線であり、前倒し解禁に至ろうとしていないメジャーレーベルはその計画性が短距離走ではないかと危惧します。【一年解禁禁止によるCDの売上見込>機会損失】というこだわりから脱却して、他の先進的なレーベルと歩調を合わせていただきたいものです。