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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

ゴスペル歌手、デイトリック・ハッドンのR&B咀嚼に酔う

ゴスペル歌手として20年ものキャリアを持つデイトリック・ハッドンのニューアルバム、『Masterpiece』が先週リリース。その3曲目に収録されている「Running」に”既聴感”を覚えた次第。既聴感という言葉はないとは思うのですが、そんな言葉がピッタリ当てはまるのです。

動画のバックで流れているのは「Running」のインストですが、女性と思しき叫び声、リズムパターン、そして薄く漂うアンビエント感…これってザ・ウィークエンドの全米ナンバーワンヒットの「The Hills」っぽいですよね。

極端な表現ではあるのですが、ゴスペルはその歌詞が神様を称える、または忠誠を誓うものであれば、音楽ジャンルはR&BでもEDMでもヒップホップでもOKといえます。特にデイトリックの放つ音楽は、その時代に流行した、もしくはクラシックなR&Bを上手く咀嚼したものであり、ゆえに個人的に非常に興味深いのです。たとえばボビー・ヴァレンティノのデビュー作で流麗なR&Bを描いたティム&ボブをプロデューサーに迎えて制作した『7 Days』(2006)のタイトルトラックや、2011年作『Church On The Moon』からの先行曲「Well Done」におけるプリンスマナーはその代表格と言えます。どちらも実に素晴らしいゴスペル曲です。

デイトリックの今作、『Masterpiece』はまだガッツリとは聴いていないのですが、「Running」を踏まえるに、現行R&Bの咀嚼度は低くないだろうと考えます。実に楽しみです。