米ビルボードの最新シングルチャート(The Hot 100 1月16日付)が発表されました。アデル「Hello」が10週連続の1位を獲得しています。強すぎます(シングルチャートの情報はAdele's 'Hello' Tops Hot 100 for 10th Week as Twenty One Pilots Fly to Top 10 | Billboard(1月4日付)より)。
上記「Hello」のミュージックビデオは、日本時間の今朝8時の段階で8億9千万回以上という驚愕の再生回数を記録。前々週あたりからジャスティン・ビーバーとの入れ替わりがあるのでは？と言われていたものの首位をキープしています。これはクリスマスギフト(コード)での「Hello」購入者がシングルのデジタルセールスを牽引したゆえかもしれません(前週比88％も上昇)。アルバム『25』もアメリカで、(1月16日付チャートの集計期間最終日である)昨年大晦日までにトータルで744万枚ものセールスを記録しています。ただ一方では、アルバムは前週からは70％(アルバムチャートは複合指標であり、セールスのみでみると73％)減少していることから、もしかしたら次週以降、売上堅調なジャスティン・ビーバーの3曲(トップ5圏内の「What Do You Mean?」「Love Yourself」そして「Sorry」)と入れ替わる可能性はあり得るかもしれませんね(アルバム情報はAdele’s ‘25’ Scores Sixth Week at No. 1 on Billboard 200 Chart | Billboard(1月4日付)より)。こうなると、ここにきてようやく(アデルが好まなかった)アルバムのストリーミングが開始…という新たな動きが出てくるかもしれません。
10週1位という快挙はこの「Hello」が31曲目。そのうち、初登場で1位を獲得し10週以上キープしている曲となれば4曲目ということになります。
16 weeks, "One Sweet Day," Mariah Carey & Boyz II Men, 1995-96
14 weeks, "Candle in the Wind" / "Something About the Way You Look Tonight," Elton John, 1997-98
11 weeks, "I'll Be Missing You," Puff Daddy & Faith Evans feat. 112, 1997
10 weeks, "Hello," Adele, 2015-16
・Adele's 'Hello' Tops Hot 100 for 10th Week as Twenty One Pilots Fly to Top 10 | Billboardより。動画を追加しています。
記憶が正しければ、1995年度から1998年度までは、いくらラジオエアプレイでヒットしていてもシングルCDが発売しない限りはチャートインしないという方針だったため、【エアプレイで大ヒットの気配→シングルCD発売→初登場1位を狙う】という図式に則ったマーケティングがよく見られました。最近はシングルCDがアメリカではほとんど発売されてはいませんが、【音楽賞もしくはそのCM内での披露→突如デジタルリリース→ラジオエアプレイとストリーミングが下支え】という図式がよく採られており、シングルCDの役目はデジタルセールスに取って代わったように思われます。
来週発表される1月23日付チャートで「Hello」がジャスティン・ビーバー等の追撃をかわせるのか、注目したいと思います。
