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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

フィフス・ハーモニー国内盤発売に関するいくつかの疑問

2015年、全米を中心に大ブレイクを果たし、2016年も全世界で話題沸騰中の歌唱力/ダンス/ビジュアルを兼ね備えた、平均年齢19歳の大型新人ダイナマイト・ガールズ・グループ=フィフス・ハーモニー(愛称: 5H)が、2016年1月、満を持して日本でも本格デビューすることが正式決定しました!

はっきり言って遅すぎるというのが正直な印象ですが、フィフス・ハーモニーがようやく日本デビューを果たすことになりました。アルバム『Reflection』についての記録は下記の通り。

2015年2月に満を持してリリースされたデビュー・アルバム『リフレクション』は全米初登場5位を記録。全英チャートでは最高3位まで上昇するなど世界中のチャートを席巻。シングル「ワ―ス・イット feat.キッド・インク」は、300万ダウンロードを突破し、ミュージック・ビデオ動画再生回数が5億回を突破するなど、アルバムから最大のヒットを記録。

ソニーミュージック オフィシャルサイトより

ビルボードアルバムチャートでは年間48位、「Worth It」は米ビルボードシングルチャートで週間では最高12位とまずまずの成績。しかしながら同シングルは年間チャートでは23位という高位置につけており、ロングヒットに至っていたことが伺えます。女性ボーカルグループの少なさや彼女たちの華々しさ、また日本では絶大な知名度を誇るマライア・キャリー「Always Be My Baby」を引用しタイガを客演に迎えた「Like Mariah」という曲もあり、特に日本で受け入れられそうと考えていたため、この国内盤リリースの”遅きに失する”事態には、今のレコード会社の消極性が伺えるかのようです。

・Fifth Harmony feat. Kid Inc「Worth It」

・Fifth Harmony feat. Tyga「Like Mariah」

なお、洋楽の国内盤の”遅きに失する”事態についてはつい先日も弊ブログで記載しており、またか…という思いです。

 

 

国内盤は多数のボーナストラックを収録して1月27日発売。発売の3日後には日本初の(本人たち不在による)ファン・ミーティングも開催…と、ここに来て盛り上げようという動きが出てきています。そんな中気になるのが三点。

 

①「Worth It」がJ-WAVEチャートに”初登場”

昨日放送のJ-WAVE『TOKIO HOT 100』、100位に「Worth It」が初登場を果たしました。J-WAVEでは初登場には”NEW”、再登場には”Re”という表示が用いられるため、この曲は海外で人気を集めた昨年の段階ではエントリーしていないことが伺えます。

これははっきり言って。J-WAVEの洋楽への嗅覚が落ちた、そしてもっと厳しい物言いをするならば”堕ちた”ことの証だと思うのです。元来洋楽に強いはずの局が、海外での情勢をキャッチし発信していない、もっと言えばトレンドを作ろうという気概が薄れているのではないかと。J-WAVEに限らず、昔はラジオ発のヒットも多数あったのですが…ラジオの求心力の低下は、局の内部における消極性というのも大いにあると思われます。

 

②日本デビューをあたかも世界デビューと”勘違いさせる”表現の使用

上記ソニーでのフィフス・ハーモニーの記事と同じ日(1月8日)に、HMVでも記事が掲載されているのですが、違和感が拭えません。

記事をよく読めば、彼女たちが日本デビューであり、海外では2013年に既にデビューしているのは解るのですが、とはいえこの題目では2016年に(全世界で)デビュー、と捉えられてもおかしくありません。ミスリードさせかねない記事はそのサイトの信憑性すら失わせかねず(そしてその目的が意図的であるならば尚の事です)、改善したほうがいいと思います。

 

③『Reflection』輸入盤が”レンタル出来ない可能性”

国内盤の『Reflection』はこれまで発売された『Reflection』のデラックス・エディションに加え、EPの『Better Together』、さらに映画主題歌等を加えた全22曲。正直いってお得感はあります。とはいえ既に『Better Together』は出てるし、『Reflection』は海外では昨年1月30日の発売ゆえ、レンタルで…というのが個人的な考えでした。しかし、本日の段階で『Reflection』のレンタル予定は立っていないのです。

レンタルCD/人物名 フィフス・ハーモニーでの在庫検索結果 - TSUTAYA 店舗情報 - レンタル・販売 在庫検索

Fifth Harmonyでの在庫検索結果一覧 - TSUTAYA 店舗情報 - レンタル・販売 在庫検索

カタカナ名での検索ではEPのみ、英語名での検索では出てきません。輸入盤は基本的に発売から1年でレンタルが解禁されます。最近では昨年同時期に発売されたディアンジェロ&ザ・ヴァンガード、マーク・ロンソン等が解禁されていましたが、なぜ輸入盤発売から1年経過するはずの『Reflection』が解禁アナウンスされていないのでしょう(ちなみに、アルバムタイトルで検索しても出てきませんでした)。

これは邪推でしかないのですが、もしかしたら海外と国内のレコード会社、そしてレンタル業界とにおいて、国内盤販売優先のために(レンタル解禁によって国内盤セールスに影響が及びかねないとして)輸入盤レンタルを控えるよう何かしらの動きがあったのかもしれません。が、そうだとすれば、はっきり言って受け手を舐めてるのではないかと。尤もこれは邪推でしかないため確認が必要なことではありますが。

 

 

フィフス・ハーモニーがヒットし認知度が上昇することには何ら問題ないどころか、ボーカルグループがあまりに少ない昨今にあってはもっと羽ばたいてほしいと思っています。だからこそ余計に、レコード会社、レコード店、メディアそしてレンタル業界という音楽業界のすべてにおいて”負のやり方”がまかり通っている事態を憂います。