face it

青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

あの不安の日々を思い出す一曲

明日から3月。そして東日本大震災から間もなく丸5年となります。

自分がスタッフのひとりとして携わる『わがままWAVE It's Cool!』(FMアップルウェーブ 毎週日曜17時)。昨日の音楽特集では【山下達郎竹内まりや提供曲集】をお送りしました。嵐の新曲「復活LOVE」を夫妻が手掛けたことがきっかけで生まれた特集ではこの曲のほか、先日亡くなった村田和人さんの「幻影(イリュージョン)」(作詞竹内まりやさん、プロデュース山下達郎さんによる)も追悼の意味を込めてお掛けしたのですが、その特集内で掛けた別の曲が、大震災後間もない放送で流した曲だということを、放送の後になってふと思い出しました。

 

以前、大震災直後の地元ラジオ局の体制を記したことがあります。

東日本大震災が発生したのが金曜日。発生直後の放送体制は、RABラジオなどが発生直後から24時間体制で情報送出に努めていたのに対し(津軽地方のFMアップルウェーブも、日曜17時まで24時間体制で情報送出を敢行。通常放送に戻った最初の放送が自分が担当している番組で、それまで情報送出を続けてきた局の地元密着の姿勢に、放送の”使命”を実感しました)、エフエム青森は金曜日の15時台に録音番組を2つ立て続けに流し、16時からはじまる生放送の番組までの間、青森県の被害状況等の情報が見えなかった記憶があります。

放送局のレベルは緊急時にあらわになる - face it(2015年2月18日付)より

FMアップルウェーブでは(当時の)本社ビル1階に巨大な発電機を用意し非常時に対応。炊き出しやガソリンスタンド情報なども流し(スタッフ自身の足で稼いだ情報やリスナーからの厚意で寄せられた情報等。後に混乱を招くという理由で情報は抑えめになりましたが、本当に有難かったですね)、リスナーに伝えていくことで、なによりも震災直後の不安を和らげることに努めていたように思います。そして電気が復旧しはじめ、緊急体制が解除されたのが震災の翌々日にあたる3月13日の日曜17時。つまりは担当番組が通常運転第一号だったわけです。

いつ何時大きな余震があっても対応出来るようにと、いつものサテライトスタジオではなく本社スタジオでお送りしたその日の音楽特集は、記憶が正しければ放送翌日のホワイトデーにちなんで【白・ホワイト】。そしてその時お掛けしたのが竹内まりやさん作詞作曲による中山美穂色・ホワイトブレンド」でした。春の化粧品CMソングにも起用されていた曲です。

シングルの発売は1986年2月5日。実に発売から30年を迎える曲ですが全く色褪せることないですね。また、同じく資生堂の春のCMソングとしてこの3年後に使われた中山美穂さんの「ROSÉCOLOR」。この作曲を担当したCINDYさんは、1980年代後半に山下達郎さんのコンサートでのコーラスを担当しており、中山美穂さんはCINDYさんを介して山下達郎さんとも縁があったといえるかもしれません。なおCINDYさんは2001年暮れに亡くなってしまったのですが、その訃報を伝えたのは中山美穂さんだったそうです。

 

震災直後の大きな不安の中で、それでも通常放送を心掛けないと…そう務めようとするあまり笑顔が硬くなりがちだった2011年3月13日の放送でしたが、この曲を耳にしてスッと気持ちが軽くなった気がしたことを思い出した次第。今年の3月11日は東日本大震災発生日と同じ金曜日であり、無論3月13日もあの年と同じ日曜日。いつもにまして思い出すことが多くありそうです。