イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

ゴスペル×アース・ウインド&ファイアーな「Everyday Jesus」

アメリカのゴスペルミュージックを対象としたステラ賞が先月発表されました。受賞者リストは下記リンク先で確認出来ます。

2016 Winners - Stellar Awards | Gospel Music

姉妹デュオ、メアリー・メアリーのティナ・キャンベルによるソロ作『It's Personal』が2部門で受賞というのは嬉しい限り。弊ブログでも以前取り上げたので尚の事(ゴスペルデュオ、メアリー・メアリーから姉エリカに続き妹ティナもソロデビュー(2015年6月3日付)を参照)。デジタル配信のみ(且つApple Musicでのストリーミングは未配信のまま)なので、早くフィジカル化していただきたいところです。

 

そして今回のステラ賞でなんと9部門(”RECORDED MUSIC PACKAGING OF THE YEAR”を入れると10部門!)もの受賞を果たしたのがアンソニー・ブラウン&グループ・セラピー(Anthony Brown & group therAPy)。昨夏リリースした2枚目のアルバム『Everyday Jesus』が米ビルボードのゴスペル・アルバム・チャートで年間2位、シングル「Worth」が同ホット・ゴスペル・ソングス・チャートで年間4位という大ヒットとなったことを踏まえれば順当な受賞といえるかもしれませんが、ここまで総ナメになるとは驚きました。というか、恥ずかしながら未チェックのままだったのです。

「Worth」は美しく、そして力強いミディアムスロウ。強靭で、それでいてしなやかなアンソニーリードボーカルも光ります。そしてこのミュージックビデオはアルバムにおける「Worth (Full Version)」と「Worth Reprise (Love Lifted Me)」を合わせたもので、リプライズを入れることでより感動の度合いが高まっているように思います。今後、世界中のクワイアがこの曲をこぞってカバーするようになる気がしますね。

 

この「Worth」も収録したアルバム、『Everyday Jesus』は日本のAmazonでも取り扱っており、そこでのレビューで気になる文言を発見しました。

R&Bファンとしては,タイトル曲「Everyday Jesus」にとても魅かれました。ホーンセクションも起用したロマンティックでフュージョン風のサウンドは,どこか往時のE.W.&F.をも想起させ,その心地良いグルーヴに浸ってしまいます。

Amazon.co.jp: Anthony Brown & Group Th : Everyday Jesus内カスタマーレビューより

そのタイトル曲を確認して、たしかに!と納得。これは間違いなくアース・ウインド&ファイアーを意識したサウンド。ホーンセクションと同時にはじまるクワイアの歌声もまさしく。

ゴスペル独特の説教臭さ(という表現には抵抗があるものの、いい言葉が見つからないので用います)を敬遠する人は少なくないでしょうが、このようなスウィート&メロウなR&B的音ならば自然に入り込めるのではないでしょうか。自分もすごく気に入りました。

 

『Everyday Jesus』はApple Musicでも聴取可能です。気に入ったらフィジカルを手に入れようと重います。