イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

芸能人のタトゥーとその紹介を疑問視する

芸能人のタトゥー(刺青)については時折ネットニュースで取り上げられるのを目にします。最近も報じられていました。

こちらは5月9日付の記事であり、用いられている写真はイメージです。

米ではリアーナやクリス・ブラウンといった有名歌手がタトゥーを全身に散りばめていますが、最近ではジャスティン・ビーバーが顔に施したそうです。

5月10日付の記事。写真はジャスティン本人のインスタグラムアカウントからのものですのでタトゥーを入れたことは間違いありません。

どうやら青森市にもタトゥーを彫る店があると聞きますし、ジャスティンのようにとまではいかなくとも(というかさすがに彼の場合はやり過ぎの感が否めませんが)、ピンポイントで軽めのものが若い人を中心に流行っていると伺っています。自分も実際に目にする機会があります。それらが"ファッションタトゥー"と呼ばれることが、タトゥーの色んな意味での軽さ、軽くなったことを意味しているようです。

 

が、個人的には、タトゥーをいれること、特に市井に影響力を持つ芸能人の行為に疑問を抱きます。それは生命保険の観点からです。

刺青やタトゥーを入れていると生命保険に加入できないケースが多いです。これは、肝炎の感染リスクが高いことがおもな理由で、サイズの大小は関係しません。

最近は、血液検査などをして問題なければ、ファッションタトゥーなどであれば認められるケースもあるようです。

公衆浴場などでも刺青が入った人の利用が制限される場合がありますが、あれは刺青に対する社会的なイメージが関係しています。保険の場合はおもに医学上のリスクから避けられているのです。なお、刺青の有無にかかわらず、暴力団関係者は生命保険には加入できません。

生命保険に加入できないケースがある? 保険会社の審査について - 生命保険の教科書より(太字は引用元の表現に基づく)

 ホームページの制作元が定かではないのですが、この見解は自身に近い保険代理店の方が言っていたことに非常に近かったので引用させていだくことにしました。文章では加入出来る可能性もあることを示唆してしてはいるのですが、実際に加入が認められる場合は高くはない(し、むしろ期待しないほうがよい)とのことです。

 

個人的には、生命保険業界のタトゥーに対する考えが市井のカジュアルさに対して旧態依然ではないかと思うところもあり、数年に一度タトゥーについて医学的観点(それこそ引用文にあるような肝炎リスクの昔と今の違いをはじめとして)など、多角的な見方に基づく議論を行ってほしいと思います。ただ現状において保険会社がタトゥーイコール生命保険加入不可という見解を貫くのならば(そしてそれが業界全体の総意ならば)、たとえば【軽い気持ちでファッションタトゥーを彫ったあと結婚、生まれてくる(きた)子供や家族のために生命保険に入ろうとしたがタトゥーを理由に入れないことが判明し、安易に入れたことを後悔する】というケースが出てくるわけで、生命保険に入りたい人が加入基準を知らなかったゆえに若気の至りで彫ったタトゥーのせいで入れないというのは不憫な気もするのです。

 

生命保険業界側はタトゥーの見解の適宜ブラッシュアップを行うと共に、タトゥーを彫ることが生命保険に入れないことにつながることをもっと強くそして広く流布していただきたいものです(勿論その見解を伝えるためにはメディアの活用は欠かせません)。そしてその見解が広く伝わってはじめて、各自が己の責任でタトゥーを入れることを選択してよいのではというのが私見です。今の市井全般の認識の不十分さ、生命保険業界の流布の甘さもさることながら、メディアがタトゥーを半ばネタとして扱うこと、そしてなにより憧れの芸能人がこぞって(と言っても過言ではないくらい多くの方が)タトゥーをいれあたかもそれがファッショナブルとでもみなされるような、総じて言えば"軽い"意識が誰かしらの"永遠の悔い"を生みかねない状況を作っている気がしてなりません。近い将来、若気の至りだったと後悔しても遅かった...という人を減らすべく、大前提としてタトゥーと生命保険との関連性、情報をきちんと広く市井に提示していただきたいものです。