イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

ドレイクついに陥落...全米アルバムチャートを制したのは

長期政権崩壊。

といってもこれはアメリカの音楽業界の話。長らくドレイク『Views』がトップに君臨していた米ビルボードアルバムチャートにおいて、最新7月23日付でブリンク 182のニューアルバム『California』が初登場で1位を獲得。ドレイクの10週連続の1位を阻みました。

ブリンク 182の初週における実売数とストリーミング再生回数(1,500再生イコール1枚のセールスとカウント)などによる合計は18万6千ユニットとなり、そのうち実売数は17万2千枚。2016年にロックミュージシャンが発売した作品の実売数ではデヴィッド・ボウイレディオヘッドに次ぐ3位となり、また『California』はブリンク 182にとって15年ぶり2度目の首位獲得作品となります。

 

登場10週目にして初の陥落となったドレイク『Views』はそれでも2位に留まり、11万7千ユニットで前週比6%アップ。一方、R&B歌手のマックスウェルによる7年ぶりのニューアルバム『blackSUMMERS'night』は初登場で3位に。前作『BLACKsummers'night』(2009)からはじまる3部作の2作目となる今作品ですが、実売数では前作から8割以上もダウンとなる5万7千枚にとどまりました(ストリーミング再生回数等を含めれば5万9千ユニット)。先行シングル「Lake By The Ocean」がホットR&B/ヒップホップソングスチャートで最高50位と振るわず、前作からの先行曲「Pretty Wings」がホットR&B/ヒップホップソングスチャートにおいてアルバム初登場週には既にトップ5入り、その後14週もの首位を獲得(年間2位)したことと比べればその勢いの差は歴然で、先行曲の強さがアルバムセールス等に大きく影響することがよく解かります。

 

個人的には『blackSUMMERS'night』は今一番よく聴いているアルバムで、非常に素晴らしい作品だと信じて疑わないのですが、アルバムを手に取ってもらうにはやはりシングルのインパクトが重要なのだと痛感しています。レコード会社のマックスウェル担当者等はその点を踏まえて次作『blacksummers'NIGHT』に臨んでいただきたいものです。なお、今作についてbmrでマックスウェルにインタビューした内容がアップされていますので気になる方は是非。