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face it

青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

永六輔さんと”逢いたい”

長年TBSラジオでレギュラー番組を担当していた永六輔さんが、七夕の日に亡くなり、業界に衝撃が走っています。

 

訃報が世に広まった日は、永さんからその枠を引き継いだはぶ三太郎さんによる『いち・にの三太郎~赤坂月曜宵の口』(TBSラジオ 毎週月曜18時)、および深い親交のあった伊奈かっぺいさんによる『伊奈かっぺい 旅の空うわの空』(RABラジオ 毎週月曜19時 ナイターオフシーズンは放送時間変更)の放送日。共に永さんを偲ぶ内容となりました。

 

個人的には、『いち・にの三太郎…』での、ピーコさんによる永さんの思いを代弁したような現社会を憂う声に惹かれました。永さんの反権力の姿勢をかつての帯番組『永六輔の誰かとどこかで』(1967-2013 TBSラジオ)で聞いたことがあった自分にとっては、当時こそ"そこまで言わなくとも..."と思っていましたが、永さんが守ろうとしていた日本国憲法が改正される可能性が現実味を帯びてきた放送日前日の参議院議員選挙の結果を踏まえるに、やはり永さんのような方がいらっしゃらないといけないのだよなと実感し、その点においても至極残念です。

これは至極私見なのですが、いつの間にか日本では政治は悪であり、政治を語ることが格好悪いという風潮が蔓延、また語る人がいたところでその中身は反対の意見者に対する蔑視感情が丸出しだったりすることが多く、冷静客観に論じ合えない風潮は情けない限り。もし永さんが元気だったなら、もう少し、いやもっと活性化するための議論が政治にも、市井にも生まれていたように思えてなりません。

 

さて、訃報が広まったときから、各メディアでは永さんが作詞した曲が流れています。「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」...無論それらは有名ですが、『...旅の空うわの空』で紹介された楽曲群がいい意味でマニアックで際立っていたのでした。永さんがデューク・エイセスを従えて自ら歌唱した曲、伊奈かっぺいさんの曲(ネタ)に歌詞を足してこれまた永さん自らが津軽弁で(といっても流石にネイティヴな感じではありませんでしたが)ライブで披露した曲、そして、”逢いたい”が72回繰り返されるだけのこの曲。

・ATOMI「逢いたい」

はっきり言ってしまえば、このATOMIさんという方の特に張り上げる歌声はお世辞にも巧いとはいえないのですが...しかしながら惹かれてしまうのは、その張り上げる際のブレまでも感情の起伏の一表現に昇華されているから。より切実に、”逢いたい”という思いが響いてくるようです。

 

永六輔の誰かとどこかで』の最終回音源を聴きながら、偲びたいと思います。

 

 

●追記(11:00)

月曜日放送の『いち・にの三太郎...』、放送内容の一部が1ヶ月限定でTBSラジオクラウドにて公開されています。ログイン(会員登録)不要で聴くことが出来ますので是非。