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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

もうR師匠とは呼ばせない? R・ケリー珠玉の提供曲集(2010-)

アメリカン・アイドル出身の女性歌手、ファンテイジアが先月リリースしたアルバム『The Definition Of...』からの先行曲、「Sleeping With The One I Love」がソウルフルで格好良いのですが、この曲を提供したのがR・ケリーということに驚きました。

アルバムについての詳細はbmrで確認出来ます。

「Sleeping...」については、『R&B界の帝王R.ケリー(R. Kelly)がジェイムス・ブラウン(James Brown)“It’s A Man’s Man’s Man’s World”を思わせる世界観を築いている』とbmrで記載しています。自分が想起したのはアリシア・キーズ「Fallin'」でしたが、アリシアの曲はJBを用いていたはず。それにしてもこのタイミングで、60年代ソウル回帰作をR氏(R・ケリー)が作り上げるとは思いませんでしたし、堂々と歌い上げるファンテイジアは素晴らしいですね。

 

2010年代に入り、チャート成績面では若干失速した感が否めないR氏。昨年リリースのアルバム『The Buffet』は最高16位で初のトップ10圏外となってしまい、また2010年代のシングルでは総合トップ40入り、もしくはR&B/ヒップホップソングスチャートでのトップ20入りを一度として果たしていないのは意外なところ。R氏人気に陰りが出たのか、それとも日本における、本当はウットリ出来ないエロ歌詞の歌い手として認知された”R師匠”というメタファーが逆輸入して伝わりファン離れが?...と懸念しているのですが。とはいえ、2010年代に入ってからのR氏自身の作品群は(エロ歌詞を直視しなければ?)良いものが多いですし、なにより提供曲集の格好良さたるや、聴き逃し厳禁だと思うので、今日はそんなR氏による2010年代提供曲集を集めてみます。

 

・Jennifer Hudson feat. R. Kelly「It's Your World」(from『JHUD』(2014))

セールス不振に終わった『JHUD』ですが、ディスコ/ブギーブームを踏襲したこの曲は個人的に好み。2番サビ後のいわゆる大サビでR氏が登場すると、ジェニファーもよりボルテージを上げていく...大人の濃厚な絡みがたまりません。プロデューサーはDJのテリー・ハンター。

 

・Bryson Tiller「Let Em' Know」(from『T R A P S O U L』(2015))

処女作『T R A P S O U L』が昨年10月のリリース以降地味に売れ続け(最高8位、最新8月13日付では17位)、今年のBETアワードで最優秀新人賞を受賞したブライソン・ティラーのアルバム収録曲。アンビエントをより深めたような音世界の作品に携わっているのは意外な感じがします。プロデューサーはシック・センス。

 

・Justin Bieber feat. R. Kelly「PYD」(from『Journals』(2013))

2013年秋にジャスティンが10週連続で新曲配信した”ミュージック・マンデーズ”の第7弾シングル。後に新曲に未発表曲を加えて配信限定で発売したアルバムが、およそ3年の時を経てようやく日本限定でフィジカル化、先月リリースされています。プロデューサーはジ・オーディブルズで、こちらもソングライター/客演としての参加ですが、こちらでもアンビエント、ブライソン・ティラーほど暗くはない世界観を構築しており(ジャスティンの歌声が暗闇の中の光のように感じられる気が)、今の流行を捉えた作品に仕上がっています。

 

 

紹介した曲はファンテイジアを含め4曲のみですが、ソウル、ディスコ/ブギー、アンビエント...とその方向性は様々。無論プロデューサーのアレンジの方向に因るものでもありますが、R氏の順応性の高さが実感出来ると思います。

ちなみに『Journals』の歌詞対訳を読んだのですが...そこには激しくはないものの”R師匠”の片鱗が出ていたことを一応報告させていただきます。