イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米シングルチャートでドレイクが連続トップ10入り記録で歴代2位タイ...並ばれた相手とは

最新チャートの話。昨日のエントリー(米シングルチャート、ジャスティン・ビーバーおよび『スーサイド・スクワッド』関連曲が上昇 )において様々な記録を紹介したのですが、あまりにも記録が多かったため今日は別途エントリーにてこちらを紹介。

 

最新8月27日付チャートにおいて、「One Dance」が5位にランクインしたドレイク。これにより彼は48週連続でチャートのトップ10入りを果たしたことになります。これまでは45週連続のザ・ウィークエンドを超えた(男性ソロ歌手で1位となった)タイミングで紹介してきましたが、女性ならびにグループも含めると全体では歴代2位タイを記録したことに。上位5組は以下のとおり。

69 weeks, Katy Perry, 2010-11

48 weeks, Drake, 2015-16

48 weeks, Ace of Base, 1993-94

46 weeks, Rihanna, 2010-11

45 weeks, The Weeknd, 2015

Sia Spends Fourth Week Atop Hot 100, Twenty One Pilots Make History in Top 10 | Billboard(8月15日付)より

ドレイクとともに歴代2位、そして唯一1990年代に記録を達成したのがスウェーデン発のユニット、エイス・オブ・ベイスなのです。アルバム『The Sign』(『Happy Nation』に新曲を加えるなどしてアメリカ等でリリースしたファーストアルバム)が大ヒットし、そこからのシングル曲が1年近くに渡りトップ10内に留まったことになります。

 

・1993年10月16日付~1994年2月12日付 「All That She Wants」(最高2位)

・1994年2月5日付~1994年6月25日付 「The Sign」(最高1位)

・1996年6月4日付~1994年9月10日付 「Don't Turn Around」(最高4位)

 

客演参加が当たり前になった2000年代以降ならばこの連続トップ10入り記録は作りやすいのかもしれませんが(それでも超がつくほどの人気歌手でなければ、また勢いがなければ難しいのは自明)、客演がほぼなかった1990年代にこの記録を、それも主演作のみで成し遂げたエイス・オブ・ベイスは見事の一言。後にリアル・マッコイやラ・ブーシュ(いずれもドイツ発)などのユーロポップのミュージシャンが米ビルボードチャートの上位を賑わすことになるのですが、そのきっかけは彼らだったのではないかと考えています。

ちなみに今回紹介した3曲はいずれも、1994年度のビルボード年間チャートトップ10にランクイン。週間チャートでR・ケリー「Bump N' Grind」に首位の座を譲りながら再度奪還した「The Sign」が年間チャートを制しました。

 

ちなみに、このブログでも何度か"R師匠"として紹介しているR・ケリーはこの頃からチャートの常連だったのですね。なによりこの"腰を動かす"歌がチャート1位になるという事実に、アメリカの懐の深さ(?)を実感した次第です。