イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

今日は”和モノサンバ”三昧

今日放送の『わがままWAVE It's Cool!』(FMアップルウェーブ 毎週日曜17時)、音楽特集は【サンバ】でお送りします。リオデジャネイロオリンピックで盛り上がり、パラリンピックももうすぐ。盛り上がるブラジルを代表する音楽であるサンバ...にインスパイアされた邦楽をお届けする予定です。

有名どころでは、最近の結婚式ではほとんど歌われなくなったサンバ、”コサキン”でいち早く紹介し後にブレイクした時代劇スターによる自らの名を冠したサンバ...などありますが、実は先月リリースされていたオムニバスアルバムにお宝がザクザク収録されていたことを知り、音源を手に入れました。その作品を紹介します。

東京オリンピックが開催された1960年代に録音された昭和歌謡曲多数、珍曲名曲初CD化のウルトラレア盤を含む ”和モノ・ボッサンバ” コンピレーション。 混ざり合うことで進化を遂げ続けるブラジリアン・グルーヴと、世界中の音楽を吸収しながら深化した日本歌謡曲の甘く幸せな蜜月が凝縮、サウダージ溢れ踊れる歌謡曲集。

楽曲情報は上記リンク先に。個人的には桜田淳子さんのサンバ・メドレーが白眉で、ライブ音源ゆえの歌声の危うさ(特に高音に駆け上がるところ)、急に観客に歌ってもらい(その観客が実に巧くない)、その直後の褒め称え方もいい意味では洒落ているけど...などツッコミどころは多いのですがなぜか癖になり、何度も再生してしまっています。今もしミッツ・マングローブさんがラジオ番組持っていたなら、モノマネ付きできっと熱く語ること間違い無しな音源。元々は8年前に復刻されたライブCDボックスに収録されています。

 

他にも、元レ・ガールズの奈美悦子さんによる「ラブ・サンバ」や、『オシャレ30・30』(1987-1994年 日本テレビ系)で流れたのを機に個人的に大好きになった阿川泰子「SKINDO-LE-LE」といったサンバから、今年他界した大橋巨泉さんによる「こりゃまたみなさん百面相」などのボサノバを収録。巨泉さんは決して歌が上手いとはいえないものの、雰囲気の掴み方は実に巧いです。

そしてなぜか”音頭”も...それが殿さまキングスによる「ブラジル音頭」。サンバなのに盆踊りの振り付けが出来る、演歌のこぶしが気にならない、なのに♪イパイパイパネマ~ の歌詞がいい意味でひどい…という、サンバと音頭のとんでもないマッシュアップとなっています。

 

アルバム『NIPPON SAMBA』(実際は大文字表記)の発売元はビクター。昨年のRHYMESTERの移籍や星野源『YELLOW DANCER』のビッグヒットなど、個人的に非常に気になるレコード会社なのですが、来月にはまたも面白そうなオムニバスアルバムが。

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音楽テーマのセレクトもさることながら、こういう企画にゴーサインを出すビクターの懐の広さは素晴らしいですね。