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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米シングルチャート、MTV賞の影響が色濃く反映される

ビルボードシングルチャートを定点観測。アメリカでは今週月曜が祝日だったため、一日遅れて日本時間の水曜早朝に発表された9月17日付最新チャート。ザ・チェインスモーカーズ feat. ホールジー「Closer」が3週連続の首位を獲得、またリアーナ「Needed Me」がトップ10内に返り咲きました。最新チャートについての詳細は下記をご参照ください(トップ10カウントダウン動画もあります)。

 

今週のチャートは、アメリカで先月28日に開催されたMTV Video Music Awards(以下VMA)の影響を大きく反映しており、特にパフォーマンスされた「Closer」はチャート構成の3指標においていずれも大きな伸びを示しています。

デジタルダウンロード部門では20万8千ダウンロード(前週比45%アップ)を記録し4週目の首位を獲得、ジャスティン・ティンバーレイク「Can't Stop The Feeling!」が5月28日付で初登場した時以来の20万超えを達成しました。2名以上のグループでの20万以上の記録はワン・ダイレクション「Drag Me Down」以来1年以上ぶりです。

ストリーミング部門においても前週比28%上昇。未だミュージックビデオがなくリリックビデオのみにもかかわらず、同部門で3週目の首位を達成しました。そしてラジオエアプレイ部門では4ランクアップの11位。こちらも前週比31%の増加で同部門トップ10入り目前となっています。次週は特にデジタルダウンロードおよびストリーミングが落ち着くだろうものの、ラジオエアプレイの伸びが牽引し、「Closer」は首位をがっちり掴んで離さないのではないかと予想します。ちなみにメジャー・レイザーらの「Cold Water」(今週2位)がそれに近い動きとなっていて、デジタルダウンロードは7%ダウン、ストリーミングは1%のダウンに対し、ラジオエアプレイは14%上昇しています。

 

「Closer」のみならずVMAに登場しパフォーマンスを魅せた歌手の作品は上昇。別途記事になっています。

リアーナ「Needed Me」のトップ10返り咲き(前週より1ランクアップし10位)もそうなのですが、特に動きが大きかったのがブリトニー・スピアーズ feat. G・イージーの「Make Me...」。前週から41ランクも上昇し、6週前の初登場時と同じ最高位に到達しました。

デジタルダウンロードは前週の4倍弱と大きく増加。ストリーミングも前週比70%上昇。アルバム『Glory』発売週(初登場3位)であり、またVMA登場もあって、ブリトニーに大きな注目が集まったといえます。

その他、VMAパフォーマンス勢では、アリアナ・グランデ feat. ニッキー・ミナージュ「Side By Side」が31位に初登場。またルーカス・グラハム「Mama Said」が11ランクアップし36位に到達。「7 Years」(最高2位)に次ぐ自身2曲目のトップ40入りを果たしています。

 

これらVMA披露曲が次週もその勢いを堅持していくのか、注目したいと思います。