イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

あるアイドルのアルバムセールスに関する記事への果てなき疑問

売上について記載したこの記事に強く引っかかるものがあったので記載します。

 

相次ぐ醜聞が影響?嵐の新アルバム”10万枚落ち”の異常事態(1ページ目) - デイリーニュースオンライン(10月30日付)

オリコンデイリーアルバムランキング初日の売上が10万枚近い減少と”なってしまった”こと(およびその売上減少を危惧した上でのテコ入れ策)、そしてその原因を”醜聞”だとする記事の締め方...これには明らかに嫌悪感を抱きます。

 

まず、嵐については前作『Japonism』が、ここ数作では珍しく1種多い、3種発売の形態を採っていました。弊ブログで以前、初週売上を分析しています。

ゆえに、3→2種となった場合売上がある程度降下するのは致し方ないことだとスタッフサイドは踏んでいたのではないでしょうか。また通常盤購入を呼びかける策についても、たとえば以前のコンサートで過去作の通常盤のみ収録曲を冒頭に据えるなどの措置を取っていたと伺ったことがあり、ファンからすれば(経済的に難しい点もあるかもしれませんが)両方買うことはある種理解しているものと思われます。

 

しかも、今回のアルバム『Are You Happy?』は初週63.7万枚の売上を記録した、と今週になってセールスチャートのオリコンが報じました。

前作の初週82.0万枚に比べれば減少しているものの、先述の通り2種販売ゆえのこと。前前作『THE DIGITALIAN』(2014 2種)の初週66.0万枚とほぼ僅差であることも踏まえれば、売上も特段落ちているとは思えません。この段階でデイリーニュースオンラインの売上分析が如何に雑なものかということががよく解ります。

 

 

さて、個人的に最も強く引っ掛かったのは、記事の後半。週間ランキングも出ない状態で、且つ複数種発売について一切触れない状態で”醜聞”が原因と半ば決めつける内容で綴っていることには激しい違和感でした。事務所に詳しいライターという匿名の人間だけの言質による、しかもそのライターが聞いた噂話だけがネタのタネになっている...ここに信憑性を抱くことなど出来るでしょうか。

おそらくはきっと、この”醜聞”が書きたいがため、ジャニーズ事務所所属タレントを蔑視したいがため”だけ”に、今評価が落ちているということを暗に示せる出来事を見繕ったのではないかという気がします。無論、その出来事(今回は初日売上)の分析など二の次三の次で、”醜聞”ありきゆえ何書いても構わないという姿勢なのでしょう。こういうのを載せるYahoo!ニュースの神経も疑いますが、そのニュースのコメント欄には互いのファンの非難合戦等が行われていて、なるほど炎上を招くことでアクセス数を増やすことが全てなのか...とため息をついてしまいます。

 

ゴシップ記事のメディアではこういう誹謗中傷は少なくありませんので、仮に出処があらかじめゴシップ専門業者と知っていたならば、受け手は最初から話半分で読むことでしょう。問題はYahoo!トップに出ることで、Yahoo!の中の人が精査した内容なのだからお墨付き...という誤解を与えかねないという点。”この記事は誹謗中傷が主題ではないか”という精査をYahoo!側にはお願いしたいと強く思います。無論読み手のレベルも問われますが、いくら話半分で読んだところで、誹謗中傷が主題となる記事はとても気持ち良いものではないですよね。

 

唯一の救いは、このデイリーニュースオンラインに関して言えば記事の執筆者が掲載されていること、でしょうか。ただその名前も本名とは限らず(とはいえ本名ではないことを否定するとペンネームすらNGなのかと言われかねませんが)。どこまで無責任さを極めれば気が済むのでしょうか。個人的にはこのメディアへの信憑性は皆無に等しいのですが、仮にこういうゴシップ記事をYahoo!で載せる際は、たとえトップページにおいても記事元は載せてほしいな(下手にアクセス数を稼がせないために)、と強く思います。