イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

壮大な歌詞にも説得力を帯びさせるSMAPの凄さ

自分がスタッフの一員を担当しているラジオ番組、『わがままWAVE It's Cool!』(FMアップルウェーブ 日曜17時。サイマル放送でも聴くことが出来ます)。年内最後となる今日放送の音楽テーマ(今週のおすすめ)は【SMAP】です。番組では通常、年内最後の音楽特集は番組で月ごとにお送りしているエンディング曲をかけながら一年を振り返るというものでしたが、今年は翌日の『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)でSMAPとしての姿が見納めとなってしまうことを踏まえ、エンディング曲集を前倒ししてこのテーマを用意した次第。

 

さて、先週DJを担当していたあやかさんも番組内で触れていたのですが、あやかさんそして自分が最も好きなSMAPの曲は「Fly」なのです。先週リリースし大ヒットを記録中のベストアルバムには未収録(『Smap Vest』には収録済)のシングルで、この曲についてはこのブログで何度か触れています。

作曲した野戸久嗣さんは、ソロのみならずバンドの一員であるUhVanNoiz(アーバンノイズ)でもこの曲を演奏。特に野戸さんのソウルフルな歌唱はやはりゴスペル仕込みであると唸らされます。

(ソロバージョンは上記エントリー内にて動画を紹介しています。)

以前も書きましたが、自分はこの曲を作った野戸さんがゴスペル畑の方ゆえこの曲の持つゴスペル的壮大なテーマを自然に理解出来るのですが、野戸さんの出自やそもそもゴスペルとは何かがよく解らない方にはもしかしたら「Fly」の歌詞が大袈裟だと思われてもおかしくないのでは?とふと。自分の場合、その感覚を同じくSMAPの大ヒット曲「Dear WOMAN」に抱き続けていました。

しかしこの違和感について、RHYMESTER宇多丸さんが自身のラジオ番組で解説していたのを聴いてめちゃめちゃ腑に落ちたのでした。番組の書き起こしを勝手ながら紹介させていただきます。

"普通にかっこいい"彼らが歌う故、アイドル冬の時代を経て国民的アイドルになったゆえに、大袈裟に捉えられかねない歌詞に説得力が帯び、それでいていやらしさがないというのは、ある種奇跡的なことだと思います。ゴスペル(的な曲)については野戸さんのようなパワフルな歌唱が映えますし、そもそもSMAPの歌唱力は他のアイドルと比べてもどうなのかなと思ってしまうのは正直否めないのですが、それでもすんなり入り込めるのはSMAPのみが持ち合わせている”国民的アイドル”ゆえなんですよね(国民的ヒーローと言い換えてもいいでしょう)。宇多丸さんのコメントを聴いてはじめて、自分の中で「Dear WOMAN」がすんなり入り込めるようになりました。

 

SMAP…あらためて稀有なグループだったように思います。今日の放送、SMAP愛を込めてお送りしようと思います。