イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

Da-iCEボーカル陣の実力が堪能出来るディズニーアニメのカバー曲

昨日に続き、1月25日発売作品について。

 

購入したもののひとつ、Da-iCE『NEXT PHASE』は余裕で平均点を超えてきているのですが、自分の中で”これぞ!”という曲はここ2作に比べると少なかった気がします。いわゆるJ-Popでは昨年ベストにあげた「恋ごころ」(→YouTube)という素晴らしい楽曲があるのですが(昨年の私的年間ベストにも選出したほど)、J-Popの枠からはみ出た、それでいてしっかり邦楽として成立している曲が少なかった…というのが厳しいながら自分の見方だったり。ニュージャックスウィングを意識した「Chocolate Sympathy」はあるのですがBメロ以降がJ-Popっぽいメロディラインゆえ、徹頭徹尾ニュージャックスウィングでもよかったんじゃないかなと思うのです。とはいえそれでも、冒頭で述べたようにほぼ総じて高品質だと言えます。まあ自分の場合、彼らの中で一番好きなのは前にブログでも触れた「Noise」だったりして、彼らのファンの中でも変にマニアックなのは自認するところではあるのですが。

 

今回のアルバムは6形態あり、うちDVDが同梱されない3種についてはボーナストラックがそれぞれ異なるため、その売り方について首をかしげる部分は否定できないのですが今はおいときましょう。その中で自分は【Da-iCE ver.】を購入。本来の目的はアリアナ・グランデ「Into You」のカバーを手に入れるためでしたが、実はもう一曲のカバーにより強く惹かれてしまったのをここに報告します。それがディズニーアニメ映画『アラジン』の主題歌、「A Whole New World」なのです。このバージョンのアルバムはApple Musicでも聴くことが出来ます。元々はシングル「WATCH OUT」(2016)のiTunes Store先行配信EPにて初出。

元来はソウルシンガーのピーボ・ブライソンとレジーナ・ベルによる、全米1位を獲得した男女デュエットの名曲です。

ピーボのパートを大野雄大さんが、レジーナを花村想太さんが務めるという男性同士のデュエットゆえ、もしかしたら変に揶揄する声が出てくるのかもしれませんが、この曲の説得力の前にはただただひれ伏すしかないと断言します。とにかく想太さんの流麗な声と美しいファルセット、そして雄大さんによるピーボを彷彿とさせるようなふくよかで包み込む歌声が見事。しかもアレンジが非常にシンプルゆえ歌声への注目度がより高まる中でのこの完成度の高さ…ボーカリストとしても一級品ですね。

 

この素晴らしいカバーを聴いて思ったのは、今後それぞれの声がより活きるジャンルにも積極的に挑戦してみてはどうかということ。想太さんはEDM、雄大さんはR&Bというように。そこでどちらかがほぼメインを務めつつ、今回のアルバムであまり聴かれなかったハーモニーを積極的に取り入れた(サブに徹した側がここぞと言うタイミングでハーモニーを奏でる)ならば嬉しいなと。個人的な希望ですが、そういう作品の登場を願っています。

それと、これだけの実力およびセールス面での実績も伴っているならば、やはり『ミュージックステーション』への出演は是非ともお願いしたいところ。以前からここで書いてきたことですが、”オトナの事情”というのはもはやネットではバレていることなので通用しませんよ?とメディア等には問いたいものです。