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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米ビルボードソングスチャート、レディー・ガガがスーパーボウル効果でカムバック

ビルボードソングスチャートを定点観測。

日本時間の火曜早朝に発表された、2月25日付最新チャート。先週再度トップに立ったエド・シーラン「Shape Of You」が独走態勢に入った模様、そしてスーパーボウルでのパフォーマンス効果でレディー・ガガが返り咲きました。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

通算5週目の首位獲得となった「Shape…」の勢いはとどまるところを知らず。遂に、これまでエドが成し得なかったラジオエアプレイでの首位を獲得しました。これまでは「Thinking Out Loud」および「Photograph」(共に2015)の2位が最高だというのは正直意外でしたが、デジタルダウンロード、ストリーミング(共に今週2位)に比べて火がつきにくいラジオエアプレイにて首位を獲得するということはロングヒットの予感がしますし、今週2位のミーゴス feat, リル・ウージー・ヴァート「Bad and Boujee」がデジタルダウンロード8位、ラジオエアプレイ16位。また首位ながらもストリーミングは前週比6%ダウンであることを踏まえれば、やはり「Shape…」は独走態勢に入ったと言えるでしょう。さらに来月上旬にはニューアルバム『÷ (Divide)』の発売も控えているため早急に勢いが衰えるということはなさそう。むしろ今後ライバルとして台頭しそうなのはラジオエアプレイで5位に到達したゼイン&テイラー・スウィフト「I Don't Wanna Live Forever (Fifty Shades Darker)」(今週3位をキープ)でしょうか。

 

そしてスーパーボウル効果により、レディー・ガガ「Million Reasons」がソングスチャートにカムバック…それどころかカムバック前より遥かに順位を上げ、4位に再登場を果たしています。

アルバム『Joanne』(2016)からのセカンドシングルでカムバック前の最高位は昨年12月24日付の52位。今回は通算12週目のランクイン。

この「Million Reasons」における再浮上での4位という記録は、LL・クール・J feat. ジェニファー・ロペス「Control Myself」(2006年4月29日付)、ディクシー・チックス「Not Ready To Make Nice」(2007年3月3日付)とならぶ史上最高位タイの記録。「Not…」はカムバック前は最高23位でしたが、その年のグラミー賞で同曲が最優秀レコード賞ならびに最優秀楽曲賞を受賞したことにより、「Control…」は同89位でしたが同曲を収録したアルバム『Todd Smith』(2006)発売に伴うデジタルダウンロード急上昇(同部門2位)により…というのが再登場の理由。「Million Reasons」についてはデジタルダウンロードで1位、それも前週比1,334%もの大幅ジャンプアップ(しかも69セント販売というセールも伴っての記録)が特に功を奏したとのこと。これにより、「Applause」が4位を獲得して以来、ガガにとって14曲目のトップ10ヒットとなりました。しかもアルバム『Joanne』も最新2月25日付アルバムチャートで前週の66位から2位に急上昇を果たし(前週比818%も上昇し74,000ユニットを獲得)、スーパーボウルで披露した「Bad Romance」も2010年以来となるチャートインを果たしています(今週50位)。

 

ちなみにそのガガを抑えてアルバムチャートを制したのはラッパー、ビッグ・ショーン『I Decided』。先行曲「Bouce Back」がアルバムリリースによる勢いを受けて前週15位から6位に上昇し、自身3曲目となるトップ10入りを果たしています。

 

トップ10にはその他、ザ・チェインスモーカーズ「Paris」が1ランク上昇し10位にリエントリー。一方でホールジーをフィーチャーし、通算12週の1位を獲得した「Closer」(今週7位)は、未だホットダンス/エレクトロニックソングスチャートで首位を獲得し、今週でほぼ半年分となる26週目のトップに。この記録はアヴィーチー「Wake Me Up」(2013-2014)と最長タイとなっており、来週の動向が気になります。

 

そして来週は、日本時間の昨日開催されたグラミー賞の結果がチャートにも大きく反映される見込みです。特に先週金曜にリリースされ同賞でも披露されたケイティ・ペリー feat. スキップ・マーリー「Chained To The Rhythm」がどの位置で初登場を果たすかに注目、と米ビルボードは伝えています。

スキップ・マーリーはあのボブ・マーリーの孫ということもあって、その点でも注目を集めそうですね。

 

 

さて、グラミー賞私見については明日書けたらなと思っています。