イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米ビルボード、アダルトR&Bソングスチャートで17週ぶりに首位が入れ替わり

毎週金曜はラジオの日ですが、火曜に既に取り上げていることもあり、今日は米ビルボード最新チャートからひとつかみ。

 

ビルボード3月4日付アダルトR&Bソングスチャートで大きな山が動きました。16週もの長期政権を続けていたメアリー・J・ブライジ「Thick Of It」から、ジョー「So I Can Have You Back」がその座を奪ったのです。「So…」は「Thick…」より7週も前にランクインしながらなかなか首位に至れず、先週まで同チャートで11週も2位に留まり続けており、今回遂に…という形。

プロデューサーの松尾潔氏は「So…」の登場時に自身のラジオ番組で、ジョーについて『悔恨の情っていうんでしょうかね? そういったものを絞り出すように、振り絞るようにして歌う』と表しています(松尾潔 Joe『So I Can Have You Back』を語る - miyearnZZ Labo(2016年9月14日付)より)。たしかに、特にこの曲においての悔恨の情はアデル「Hello」のそれに近く、事実、「So…」が収録された最新アルバム『#MyNameIsJoeThomas』(2016)にて「Hello」をカバーしています。

…と、この話は実は以前記載しているのですが。

 

さてこのアルバム、リリースされてから3ヶ月が経過したのですが、Amazonでのカスタマーレビューが非常に辛口で低評価なのが気になりますが、もしかしたら「So…」がR&Bらしくない、イコール”ジョーらしくない”ことが起因しているのかも。とはいえ自分は「So…」を聴くほどにハマってきたので、遅ればせながらチェックして自分の耳で評価しようと思います。

(とはいえ今回、国内盤が出ている一方で輸入盤がタワーレコードで取扱なしHMVで入荷日未定というのが気になります。国内盤誘導への措置なのでしょうか。理由は判りませんが、買い手の選択肢が一方的に狭められるのは悲しいですね。)

 

一方のメアリー。「Thick Of It」に次ぐシングル、「U + Me (Love Lesson)」がアダルトR&Bソングスチャートで27位に初登場を果たしています。もしかしたら「Thick…」からのラジオエアプレイの移行に伴いメアリー曲が票(ラジオエアプレイ)割れを起こした結果、ジョーが浮上したと言えるかもしれませんね。

新曲の詳細は下記bmrの記事に詳しく掲載されていますのでリンク先を是非。記憶が確かならば、アルバムタイトルが大分前に決まっていたはずで、来日公演前にリリースされてもおかしくないのですが…果たしてどうなるのでしょう。ちなみに「Thick…」はホットR&B/ヒップホップソングスチャートで最高47位にとどまった上、総合ソングスチャート(Hot100)ではチャートインすら至れずだったため、もしかしたら予定されるアルバムから一曲でも火が付かないことにはアルバム出せずじまい…ということもあり得るのではないかと懸念しています。