イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

ジャイアントカプリコのCMナレーション、声がいい意味で引っ掛かる

このCMをテレビではじめて観た時、ナレーションの声におっ!となりました。

(WebでのCM掲載は7月1日までとのことなのでご注意を。)

ロバート秋山さんのインパクト強めなCMですが、ナレーションの癖のある声も忘れがたいと思いませんか?

 

この声の持ち主は、MOROHAのアフロさん。

MOROHA OFFICIAL WEB SITE

MOROHAは2008年に結成。自分が彼らをはじめて知ったのは、遅ればせながら昨年秋、SNSで推薦されていた「tomorrow」(アルバム『MOROHA III』(2016)収録)のミュージックビデオ。俳優の東出昌大さんが出演していると知り観始めたのですが、彼の演技は勿論のこと、いやそれ以上にアフロさん独特の声が耳から離れなくなりました。

彼らの生の声をはじめて聴いたのは、今年3月3日放送の『ごごラジ!』(NHKラジオ第一 月-金曜13時05分)内ゲストコーナー。そこで披露された「革命」(アルバム『MOROHA II』(2013)収録)のライブパフォーマンスもまた衝撃的で…アフロさんの声は聴き手を揺さぶるどころか、聴き手の中にある涙腺を合法的に緩ませるどころかこじ開けるのではとすら。

(この「革命」の動画については公式ではない模様ゆえ、問題があれば削除させていただきます。)

 

彼らも以前紹介したぼくのりりっくのぼうよみさん同様、ヒップホップなのかポエトリーリーディングなのか、自分の中で判断がつきかねる部分があるのですが、UKさんによるギターのリフレインはヒップホップにも通じるなと感じていますし、アフロさんの声は物語の展開をよりダイナミックに示すことに十分成功しており、その押し引きはヒップホップのフロウと通じるものが。ジャンル的にヒップホップと断定出来ない、MOROHAでしか成し得ないサウンド(ジャンル)を形成していると言っても過言ではないかもしれません。そのMOROHAを知り、彼らに惹かれたCM制作サイドがアフロさんの声を買って起用したのかもしれませんね。

 

 

MOROHAが認知度を高めていくことにより、ヒップホップの土壌はより奥行きが生まれ、豊かなものになるのではないかと期待しています。そういえば最近、アフロさんに限らずラッパーがCMやドラマに出演したり、ヒップホップを舞台とした作品が続々登場していますね。以前も幾度か触れましたが。

ラッパーはそれぞれが(おそらくはシンガー以上に)個性的ゆえ、このような起用が目立ってきているのかもしれません。今後もこのような起用などで個々の認知度が高まり、日本のヒップホップシーンに注目が高まることで、一過性のムーブメントではなく常に盛り上がるようになるならば嬉しいですね。