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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

イギリス発今年最大の新人、ラグンボーン・マンに注目

先日、オムニバスCD『Now 96』について触れたのですが、届いたCDを聴いてその初っ端、耳が引っ張られて仕方ない声に出会いました。それが、ラグンボーン・マン「Human」という曲。

『Now 96』のトラックリストは下記に。「Skin」という曲も収録されており、ラグンボーン・マンの勢いが解ります。

 

上記紹介時には恥ずかしながらノーマークだったこの男性。巨漢に髭、そして声のブルージーさ…格好や音楽は流行りとは程遠いかもしれませんが(失礼)、自分は一聴して虜になりましたし、こういう作品が全英最高2位というのですから、イギリスの懐の深さを実感します。「Human」からは、以前ここで紹介したマイケル・キワヌーカを思い出した次第。

なんだろうこのヒリヒリとした感じは…と思ったら、この曲の歌詞やテーマに宿る人間の不条理をストレートに歌い上げているからなのか、と。半ば永久的なテーマなんですよねこれって。

(勝手ながら取り上げさせていただきました。問題があれば削除させていただきます。)

 

エド・シーラン『÷ (Divide)』が猛威を振るうその3週前に発売された、ラグンボーン・マンのファーストアルバム『Human』はイギリスのチャートで初登場首位を獲得。初週のセールスは11万7000枚で『2011年発表のエド・シーランのデビュー・アルバムや2014年発表のサム・スミスのデビュー・アルバムよりも大きなもの』となりました(ラグ・アンド・ボーン・マン、男性ソロのデビュー作としてはここ10年で最多の初週セールスを記録 | NME Japan(2月20日付)より。なお、記事での歌手名表記は弊ブログでのそれと異なりますが、ブログでの表記は後記するソニー・ミュージックのサイトに合わせています)。イギリス最大の音楽賞であるブリット・アワードでは『新人賞で、過去にはサム・スミスやアデルらもデビュー時に受賞している「ブリット・アワード批評家賞2017」に加え、今年度のブリット・アワードがその年期待の新人に贈る「ベスト・ブリティッシュ・ブレイクスルー・アクト賞」のW受賞を果たしました』(『』内は下記サイトより)とあり、エド・シーラン、サム・スミス、アデル…と肩を並べたという段階で如何に彼が評価されているかが解ろうというもの。そのラグンボーン・マン、今年のフジロック・フェスティバルに出演が決定しており、日本での知名度も今後上がっていくことでしょう。

(フジロックの出演は7月28日金曜。同じ日には同じくイギリスのR&B歌手、サンファも登場とのことで、今の英音楽界が気になる方にとって、この日はとんでもないことになりそうです。)

 

 

惜しむらくは、これだけイギリスで評価されている(そして米ビルボードソングスチャートでも4月22日付で「Human」が100位に初登場。ただ翌週は早くも圏外になってしまいましたが…)ラグンボーン・マンのアルバム『Human』の、日本でのリリースが4ヶ月近くも遅れること。上記ソニー・ミュージックでは6月7日発売予定となっています。おそらくはフジロックでの来日により認知度が上がっていくタイミングに合わせての発売ずらし作戦なのかもしれません。たしかにそのほうが最終的にセールスが見込めるかもしれませんが、保守的な感じがしてしまう自分がいます。そういう作戦よりも、いい曲を純粋に広めたいという衝動のもとにもっと早いうちから国内盤を流布出来なかったのか(無論ただ出すだけではなく最低限の戦略は必要ですが)…と。最近のレコード会社の洋楽国内盤の戦略には少々首を傾げざるを得ませんが、ならばラジオ業界がレコード会社の戦略に関係なくいい曲を早いうちからかける、その船頭にならないといけませんね。