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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

米アルバムチャートで30位にデビューを果たしたレーベルコンピレーションの新たなスタイルとは

2000年代のR&B界を牽引する歌い手のひとり、クリス・ブラウンが次のアルバムについてアナウンス。2枚組になるとのことです。

グッチ・メインとアッシャーを客演に迎え、ビデオ冒頭では日本語も飛び出す「Party」は最新5月13日付米ビルボードソングスチャートで76位にランクイン。

そしてその「Party」の音がビデオ冒頭に流れる、現段階で最新曲となる「Privacy」も収録予定。

アルバムリリース時期は不明ながら、先行曲を聴く限り実に楽しみです。

 

さて、上記のうち「Party」が収録されたコンピレーションアルバムが、こちらも最新である5月13日付米ビルボードアルバムチャートで30位に初登場を果たしています。アルバムの名は『The RCA-List, Vol 5』。レーベル、RCAの最新ヒットをなんと47曲収録しており、曲数や最新曲を網羅している点において、弊ブログで定期的に紹介している『Now』シリーズに近いかもしれません。収録曲については下記で確認出来ます。

The RCA-List (Vol. 5)

The RCA-List (Vol. 5)

  • Various Artists
  • Hip-Hop/Rap

アルバムの冒頭を飾るのは、新鋭シンガーソングライター、カリードによる「Location」。最新米ソングスチャートで前週から9ランクも大幅ジャンプアップ、16位まで上昇しておりトップ10を窺っています。

『Now』シリーズと異なるのは、単一レーベル発のコンピレーションゆえ、イチオシの歌手に偏る傾向があること。カリードについてはなんと4曲も収録、またH.E.R.という歌手については昨年の処女作(EP)からは2曲が。来月第2弾EPの発表を控えたタイミングで、前作の代表曲である「Losing」「Pigment」を収録していることで、新作への注目が俄然高まりそうです。

 

特にH.E.R.についてはフィジカル(CD)でのリリースがないために、今回のコンピレーションは個人的に待ってました!という感じでした...が、この『The RCA-List, Vol 5』、CD化されていないどころかデジタルダウンロードもされていない模様(米Amazonのアルバム紹介ページでは右側に"Streaming Only"と表記)。更にはこのコンピレーション、日本ではストリーミング配信すらされていない可能性があるのです。Apple Musicでは取扱がありませんでした(一方でSpotifyにはあるかもしれませんが確認出来ず)。

 

CDとして形にしていただけたならば...と残念に思ったのですが、どうやらこのコンピレーションには『Now』とは異なる特徴が。All Musicによると、Vol.1(25曲入り)が2016年9月30日配信開始、次いでVol.2(29曲入り)が同年11月4日、Vol.3(35曲入り)が2017年1月27日、Vol.4(36曲入り)が同年2月3日...と、リリースタイミングがあまりにも速すぎるのです(ちなみに最新Vol.5は3月17日に配信開始となっています)。さらに曲数が徐々に増えているのですが、先述したH.E.R.「Losing」がVol.1~5の全てに収録されているというのも特徴で、おそらくはRCAが、発売から時間が経ったものでも"今推したい曲や歌手"をどんどんコンパイルしていることが解ります(クリス・ブラウンもH.E.R.も次作が控えていることが要因かと)。コンピレーションの最新作が配信開始される毎にそれ以前のバージョンが配信を取り止めているのも、前作と収録曲がダブっている等を踏まえれば理解出来ます。これら、リリースの速さ、収録曲の重複、過去作の配信停止...これぞ、フィジカルリリースによる商品在庫を心配しなくともよいデジタル時代ならではの利点を活かした、新たなコンピレーションアルバムのスタイルかもしれませんね。