イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

TBSラジオ、聴取率結果の公表と社長の方針と

3日続けてラジオ、聴取率の話。

 

一昨日昨日と、首都圏ラジオ局の4月の聴取率調査結果が出ないことを踏まえた私見を掲載してきました。

これらエントリーの後、ようやくTBSラジオのホームページにて詳細が発表されました。しかしながら、記事のリリース日時は”2017.5.20 土曜日 00:00”となっています。単純に出し忘れたとしても1週間も忘れるのはどういうことでしょうか。単純に遅くなったというより、この日時ひとつとっても様々な邪推を呼び起こしかねないのでは?と思うのですが。

さて中身を見ると、これまた不思議なことに、TBSラジオが0.9%と書かれたのみで他局の数値は未記載。同日付の毎日新聞の記事で補完するならば、2位のJ-WAVEニッポン放送が0.7%、4位のTOKYO FM文化放送ならびにNHKラジオ第一が0.5%となっています。

 

さて、今回の調査結果から分かることは。

ニッポン放送のみ前回比0.1%上昇(他局は変わらず)

・『垣花正 あなたとハッピー!』(ニッポン放送 月-金曜8時)が前回の8位から4位へ。同時間帯の『有馬隼人とらじおと山瀬まみと』(TBSラジオ 金曜8時30分)、『ジェーン・スー 生活は踊る』(TBSラジオ 月-金曜11時)を上回る

・『高嶋ひでたけのあさラジ!』(ニッポン放送 月-金曜6時)が前回圏外から9位にランクイン

・『伊集院光とらじおと』(TBSラジオ 月-木曜8時30分)が首位返り咲き

・前回5位の『土曜朝イチエンタ。堀尾正明+PLUS!』に替わる春からの新番組、『蓮見孝之 まとめて!土曜日』(TBSラジオ 土曜6時)がランクインせず

ざっとこういったところでしょうか。

邪推を覚悟で書くならば、TBSラジオでの聴取率アナウンスが遅れたことは、ニッポン放送の躍進を知られたくないからでは?と。『垣花正 あなたとハッピー!』の強みは11時に放送されるコーナー、”テレフォン人生相談”が大きな数字を持っているからと推測していたのですが、『高嶋ひでたけのあさラジ!』まで上昇となると、『あなたとハッピー!』自体が大きな牽引力を持っておりそこを起点にチャンネルが固定されつつあるのでは?と推測。そして昨日、ブログにて年配のリスナーのラジオ離れの可能性を指摘しましたが、もしかしたらTBSラジオからニッポン放送へと少しずつ移行しているのでは?と考えた次第です。

 

 

実は一昨日ブログを記載した直後、BLOGOSでTBSラジオ入江社長のインタビューが掲載されました。

入江社長の、10年後の局の聴取率予測がかなりシビアだと感じたのですが、逆に言えば年配のリスナーが離れていくことをきちんと見据えていて 、若い人の新規獲得を強く意識していることが伺えます。それゆえのここ1年ちょっとの編成方針(伊集院光さんやジェーン・スーさん、蓮見孝之アナウンサーの起用や、月-金曜24時台のお笑い(芸人)ゾーンの新設など)ではないかと。

そう考えると、今回のニッポン放送の上昇は若干脅威ではあれども、年配のリスナーの移行が主であると考えれば、中長期的な視点でみればTBSラジオ側はそこまで強く他局を意識しなくてもいいのかもしれません(ただし、あくまでTBSラジオが若いリスナーの取り込みに成功すればの話、ですが)。ならば万が一聴取率ニッポン放送等に追いつかれ追い越されたとしても、目先にとらわれない姿勢を貫いていただきたいと考えています。そして今後も聴取率を発表していくならば、堂々と行っていただきたいと思います。