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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

番組審議委員も批判的だった『ヒルモット』の改善案を自分なりに考える

エフエム青森には番組モニター制度がない(厳密には過去存在していた)ということは、以前からこのブログで幾度となく指摘しています。その代替として?エフエム青森が毎月行い、その内容が開示されている番組審議会もちょっと甘口ではないか…と記載したことがあるのですが、この春からはじまった『ヒルモット』(月-金曜 11時30分)についての番組審議会の意見は非常に厳しいもので、大変驚きました。

第303回FM青森番組審議会

エフエム青森・第303回番組審議会は、5月23日(火)午前11時から青森市のホテル青森で開催 (中略) 5月5日(金)に放送した「ヒルモット」の合評を行った。

合評では委員から

『情報番組とうたっているのであれば、もう少し具体的な情報を伝えるべき。全体的に浅い印象しか感じなかった』

気象予報士の吉田さんを起用するのであれば、もっと天気に特化した番組内容でもいいのではないか?』

『自社プログラムがお昼に放送されることはいいことだと思うし、今後に期待したい』

『内容をもう少し掘り下げて、どんなところに「カルチャーショック」を受けたのか?より具体的に話していけば、リスナーがもう少し関心をもつのではないか?』

『久しぶりのお昼の生放送ということで期待していたが、内容盛り沢山で、CMとお得なお知らせとイベント情報が次々と放送され、どれがこの番組の核となるのか?がわからなかった。気象予報士の方が出演しているのあれば、もう少し、気象に関する話を聴きたかった』

『金曜日のお昼前に放送する番組ということを考えると世間の雰囲気に調和していると思う。他の審議委員からの意見もあったが、私も内容が浅いと思う。番組として聴かせる部分がどこなのか?「柱」を明確に示した方がいいと思う。番組の「柱」があれば、あとは雑然としていてもいいのではないか?』

『もう少し、番組に重みを持たせた方がいいと思う。「気象」や「食」をテーマに放送するのであれば、もっと掘り下げた内容にするべき。「核」なる番組内容があれば、あとは軽い感じの内容に終始しても問題はないと思う』

などの意見が出された。

エフエム青森 - 番組審議委員会バックナンバー/2017より。見易さのため、一部改行しています。

ヒルモット』は3名のDJが月曜、火曜と水曜、および木曜と金曜をそれぞれ担当しており(金曜はDJに加え気象予報士も参加)、全曜日を聴取の上での比較もお願いしたかったと思いつつ、しかしながら踏み込んだ内容となっていますね。

 

実はこの内容を知ってから間もなく、自分も昨日6月30日放送、審議会が取り上げた日同様の金曜版『ヒルモット』を聴きました。審議会が取り上げた日のものではないため単純比較は出来ませんが、気になるところが非常に多かったのです。なのでそれらを書き連ねてみます。

この日の放送は、radikoタイムフリー機能で明日まで聴くことが可能です。こちらをチェックしてみてください。

 

 

まずは”核”について。この日の放送では、県内5番目の"OMOTENASHIご当地グルメ"の紹介を、『産地直送旅番組 "津軽へ行こう!"』(土曜11時30分)のDJ陣が現地から中継とのことでしたが、完成披露等の直前だったために味の紹介はありませんでした。それらは7月8日放送の特別番組(午前11時)でOAとのことなのでそちらを聴けばいいとして、せめてプロデューサーで仕掛け人であるヒロ中田さんのインタビューがあればと感じた次第。二人の声だけで丁々発止のやり取りがなされるよりも、現地にいる当事者の声を(それが事前収録でもいいから)流したほうがよりリアルに伝わってくると思うんですよね。その点で若干物足りなさを感じました。ご当地グルメについては下記等をご参照ください。

その現地の声等を交えれば尺は長めでもよかったのかもしれません。が、番組では尺を確保するためか、冒頭の曲を"あり得ない位置でフェードアウト"しており、そのやり方には戸惑ってしまいました。

流れたのは秦基博「Girl」。タイアップ曲であり、先月リリースのベストアルバムに収められたことでシングル化されたナンバー。曲のぞんざいな扱いについては、同じ番組で前にもみられましたが…。

今回は(この動画において)1分44秒あたりでフェードアウトしたのです。1番の前にイントロが来る曲ならば、最悪の場合1番サビをフルで流してから曲を落とさないとワンハーフ(1番とサビ)かからないわけで、せっかく心を込めて作った曲が投げやりに扱われているように思えてなりません。しかもベストアルバムの売上動向等を踏まえれば、今多くの方が耳にする(さらには以前CMソングとして大量OAされた)曲であり、聴き馴染みある分がっかりした方は多かったはず。以前同問題を指摘した際は水曜日で今回は曜日が異なるゆえディレクターも異なる可能性があるのですが、だとすれば尚の事、ディレクターに関係なく曲をピークで下げていいというのが番組の通底にあるのかもしれず、余計に残念に思います(考え過ぎかもしれませんが)。是非とも、”ベストな落としどころ”について、リスナー目線に立って(立ち返って)学んでほしいと強く思うのです。

 

そして、この日の番組中盤で流れたインフォメーションコーナーにも違和感が。番組内で流れる2つのCMこそ"核"なのではないかと錯覚するくらい…なんというか、"びくともしない"んですよね。

インフォメーションコーナーでは毎回必ず、青森市の提携駐車場(スポンサーでしょうか?)の空き情報と、ほぼ毎回様々な中古車販売会社の情報が流れます。しかしながらそれらの"有益性"が低いように思うのです。

駐車場の空き情報においては、県域放送局で青森市に特化した情報を流すという問題もありますが、毎日空き台数が発表されたところでその駐車場以外にも駐車場は数多あり、リスナーが敢えてその駐車場を選ぼうとはあまり思わない気がします。またそもそも、"空きがあるから駐車しに行こう"という動機を抱く方はどれだけいるでしょう、"行ったら空きがあった"くらいの認識でしか無い気がするのです。その駐車場情報に毎回1分半近い時間を割くならば特集に回したほうが好いと思うのですが、スポンサーとの契約は民放の命であることから、ならば情報の有益性を高めるのは如何かと。たとえば週1回程度で、駐車場近辺の店のお得なランチ情報を紹介し、そこに行くには提携駐車場の○番出口からが近いですよとか、駐車料金の特別割引もありますよという感じで、他の有益情報と組み合わせれば、提携駐車場情報を聴くことにリスナーは意味を見出すはずです。

また中古車販売会社において、その会社にもよるのですが、この日取り扱われた会社は最も引っかかるところでした。これは同じインフォメーションを流すRABラジオでも散見されるのですが、とりわけ会社スタッフがラジオに登場して原稿を読む際の、フリーダイヤルにおける"7(なな)"の発音が"な゛な゛"という極度な鼻濁音に聴こえてしまい、受け手にとっては不快感すら抱きかねないのです(逆に言えばそれで覚えてしまったという面は否めないのですが)。エフエム青森においては尚の事、そのフリーダイヤル紹介の際にBGMを落とし、よりその不快感を助長させているのが疑問なのです。この演出は、スポンサーの意向を過度に配慮して原稿通りにやらないといけない、スポンサーを引き立てることに必死になる局側の姿勢の表れなのでしょう。しかしそういう過剰な姿勢は、リスナーからすればまたかと思われているのでは?と危惧してしまいます。

原稿の存在が透けて見える言葉達には血が通っているように聴こえず、そのぬくもりの弱さ(無さ)が言葉の魅力を損なわせるのではと考えると、もの凄く勿体無いなあと思うのです。

ジャパネットたかたラジオショッピングを踏まえた、ラジオ"原稿レス"化の願い(2013年7月4日付)より

これらインフォメーションに多大な時間を割いてしまうため、時間的な意味でも、そしてインパクトを奪われるという点においても、番組の"核"が分かりにくくなっていると思うのです。

 

 

ヒルモット』の30分という枠は実質28分と終了後1分20秒の英語教材のCM挿入で構成されています。この日の流れは【オープニング→曲(先述したような落としどころの悪さ)→CM明けで特集→CM明け、番組中盤(11時43分30秒頃)からインフォメーション→11時49分後半から天気予報(気象予報士との掛け合い)→メッセージ紹介、エンディング】となっているのですが、短い時間に沢山の情報が詰め込まれている印象があり、バタバタしている感は拭えませんし、せっかく気象予報士の方がいらしているのに天気に関する掛け合いが短いのは勿体無い気がします。そして”グッドミュージックを”と冒頭で触れながら1曲のみ、しかも聴き心地の悪さを残すというのは、良質な音楽番組とは言えない...とも思ってしまうのです。

スポンサーを外すことは民放局としては致命傷になりますのでそこは先述したようなブラッシュアップを施し継続を図る、またはもう少し柔らかな演出にとどめるようにするか、もしくはいっそのこと特集も排し"盛大なインフォマーシャル番組"として機能させるのも、極端ではありますが吉かもしれません。後者の場合、平日夕方の『ラジmott!』17時台前半のインフォマーシャルを昼帯に回せば、夕方枠を音楽番組として機能させることにもつながるでしょう。インフォマーシャル番組に特化したならば、たとえばランチ情報(と、先述した駐車場情報へのリンク)を流すことなども自然な感じに聴こえるでしょう。どうしても曲をかけたいならばせめて2番までは流すこと、そして曲を流すのならば、それもリクエストを受け付けていないのならば、イントロ乗せやどのタイミングで落としていくかをきちんと前もって確認することはラジオ人としての義務と断言します。

 

 

と、かなり強い感じで指摘させていただいた、且つ長文で回りくどくなりましたが、元来平日帯のローカル枠生放送が1つしかなかったところにもう1番組を用意したこと自体は局にとって好転だと感じているので、番組全体をブラッシュアップし継続してほしいという気持ちのほうが圧倒的に強いです。