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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米ソングスチャート、テイラー・スウィフト旋風の最中、社会的意義のあるあの曲がトップ5入り

ビルボードソングスチャートを定点観測。 現地時間の9月11日月曜に発表された、9月23日付最新チャート。前週他を圧倒したテイラー・スウィフト「Look What You Made Me Do」が2週連続の首位を記録した他、4位にも「...Ready For It?」を送り込んできました。そして前回のエントリーで個人的にお勧めした、ロジック feat. アレッシア・カーラ&カリード「1-800-273-8255」が5位に上昇しています。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

テイラー強し、な状況は変わらず。ですが前週の反動は思った以上に大きいかもしれません。「Look What You Made Me Do」について、各指標のうちストリーミングで首位をキープしたものの前週比28%もの大幅ダウン(それでも6120万という数値は立派ですが)。そしてデジタルダウンロードでは2位に陥落。こちらは前週比68%もの大幅ダウン(114000)となりました。ちなみにこの指標での首位は同じくテイラーによる「...Ready For It?」でダウンロード数は135000。テイラーは同部門で13曲目の首位となりました。1週間で2曲が10万以上を売り上げたのは、エド・シーランが「Shape Of You」と「Castle On The Hill」を送り込んだ今年1月28日付以来となります。

ちなみに「...Ready For It?」のストリーミングは1900万と意外にも少なく、さらにラジオエアプレイは1300万。一方「Look...」のラジオエアプレイは前週比15%アップしたものの7200万で同部門13位。思ったよりも伸びていない印象があり、もしかしたらラジオエアプレイにおいて、どちらをOAするかが分かれてしまったのではないかと思われます。

なお、そのラジオエアプレイで新たな首位に立ったのが、総合7位のチャーリー・プース「Attention」。彼にとっては、ウィズ・カリファに客演参加した「See You Again」以来2曲目となる同部門での首位獲得です。

 

テイラーの登場で久々の女性上位時代がやってきたといえるかもしれません。今週2位にはカーディ・B「Bodak Yellow (Money Moves)」がランクインし自己最高位を更新。女性ソロ曲によるワンツーフィニッシュは3年前の12月13日付以来で、実はその時もテイラーがトップに立っていたわけです(1位にテイラー「Blank Space」、2位はメーガン・トレイナー「All About That Bass」)。また、女性歌手がトップ5内に2曲同時エントリーしたのも同じくテイラーが記録して以来(2015年2月7日付、4位に「Blank Space」および5位に「Shake It Off」)となり、テイラーが如何に女性上位時代を引っ張っているかが伺えるとともに、テイラー以外にも奮起してもらいたい気がします。

 

さて、先週のブログエントリーにおいて。

ここで"社会的意義のある"と紹介したのがロジック feat. アレッシア・カーラ&カリード「1-800-273-8255」。前週初のトップ10入りを果たしたこの曲が、今週は4ランク上昇し遂にトップ5に到達しました。

前週はMTVビデオミュージックアワードでのパフォーマンス効果による上昇でしたが、今週はデジタルダウンロードこそ減ったものの(前週比12%ダウン)、ストリーミングでは同53%もの大幅アップを果たし同部門でも5位に上昇。ラジオエアプレイでも同22%上昇(同部門33位)し、賞後も勢いが増していることが伺えます。収録されたアルバム『Everybody』は既にリリース済ゆえ、曲単位での購入指標であるデジタルダウンロードよりもストリーミングとラジオエアプレイの伸びが、この曲の更なるチャート上昇の大きな鍵となりそうです。

なおこの曲の大ヒットについて、客演参加した(そしてロジック共々初のトップ5入りを果たした)カリードがインタビューに答えています。

ロジックのバイオグラフィーや「1-800-273-8255」のヒストリーについては、今週のチャートアクション共々bmrでしっかりと取り上げていますのでそちらを是非。自分もアルバムを購入してみようと思います。