イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

新曲やヒット曲紹介番組が局の編成の都合で紹介されないのを憂い、改善案を提示してみる

民放の地上波ゴールデンタイム唯一の音楽番組、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系 金曜20時)のレギュラー放送が先週終了しました。次回は年末恒例のスーパーライブとして22日に放送されるのですがそれにしても、ここ数年同様に今年も番組のOAが30回超にとどまったことはとても残念です。

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今年は31回放送(秋のウルトラFESを含む。スーパーライブを含めると32回)。2週に1回近いペースで放送されていません。スポーツ中継等で削られるのはまだ解るのですが、他番組の特番化によるレギュラー放送休止も多く含まれます(他方『ミュージックステーション』でも2時間の特番になることはありますが、アンケート企画等の実施に時間を割くことが多く、出演者が2倍になるというわけではありません)。これでは新曲をリリースしてもタイミングよく出演出来ず機会損失となる方も少なくなく、音楽業界にとって痛手であることに間違いないでしょう。また、特にテレビ朝日においては特番が日頃から多く、視聴者に飽きられている懸念もあり(たとえば今月発売の『日経エンタテインメント!』最新号での2017年振り返り企画を読めば、テレビ朝日系バラエティ番組の”陰り”が伝わってきます。相次ぐ特番化で視聴習慣が根付かないこともあるでしょう)、ならば、子どもたちの視聴習慣を得やすいアニメもある金曜はとりわけ特番化(によるレギュラー放送減少)を回避したほうが遥かに得策だと言っていいでしょう。テレビ朝日の編成には特番化の減少を強く求めます。

 

テレビで音楽情報がつかめないならばラジオで...という方は少なくないはずです。このブログではビルボードジャパンのチャートについて幾度となく触れており、この秋からはじまったこの番組について強い期待をしていました。

(番組のリンクを貼ったのですが、画像が出てこないというのには驚きました。)

が、こちらも編成の問題が強く影響してしまっています。

10月7日に初回放送がありながら14、21日と2週連続休み、11月4、18および12月2日は2時間半も削られてしまっています。3時間半フルで放送出来たのは10月7日と28日、11月11日と25日、そして12月9日の5回のみ...これでビルボードジャパンチャートをきちんと伝えられているとは到底思えません。邪推と前置きして書くならば、ニッポン放送はサッカー中継等を前提とし、”その隙間を埋めるべく”ビルボードジャパンのチャート番組を充てたのではないかと。チャートは毎週更新される(特性)ゆえ毎週紹介するのが自然というか義務なはずで、ならば最初からこの番組を作るべきじゃなかったとすら思うのです。

かなり厳しい私見になるのですが、ビルボードジャパンには早急なニッポン放送からの撤退と別局での放送開始を求めます。無論移籍先となる局側からの要請がなければいけませんが、今年でプロ野球中継からの撤退を発表したTBSラジオの平日夜帯のほうがまだ特番に左右されること少なく、もしくはNHK-FMの『ゆうがたパラダイス』(月-木曜16時40分)や『ミュージックライン』(月-木曜21時10分)の金曜同時間帯などに、ビルボードジャパンチャートを紹介するという最低限のコンセプトは残しつつリニューアルしてほしいと思います。後者においては公共放送の観点から”ビルボードジャパン”という冠やランキングそのものの紹介すらNGではという声もあるでしょうが、映画公開直前に関係者へのインタビューをニュースで流す等、良くも悪くも柔軟化するNHKの対応をみれば、先述した懸念材料は小さいものだと考えます。

ビルボードジャパンのチャートはオリコンと比べてチャートが社会の鑑となっている、社会に即したヒット曲を示していることはここで何度も記載しています。それゆえ同チャートを紹介する番組があまりに縮小や休止という憂き目に遭うことで、良い音楽を伝えることの機会損失が生まれ音楽業界が活性化されることを妨げます。より好い環境での再開(そのためのニッポン放送からの撤退)を強く検討していただきたいものです。そしてビルボードジャパンのみならず実は音楽業界が総出で、放送業界に対し新曲やヒット曲を紹介する機会を増やすよう陳情する措置が必要だとすら思うのですが、如何でしょうか。