イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

欅坂46「エキセントリック」にハマる

昨日は喋り手として参加したのですが、気付きの多い日となりました。

今年の坂道グループの活躍については、ビルボードジャパンチャートを踏まえるにAKBグループ以上の人気となったということを昨日記載したのですが(ビルボードジャパン年間ソングスチャートにみる、今年の音楽業界のトピックス10(12月10日付)参照)、とはいえ坂道グループを深く聴き込んでいないこともあったゆえ、大ファンだというじんいちくんから番組中にレクチャーを受けたような、そんな回でした。グループの成り立ちやグループとしての立ち位置は勿論、明確な音楽的コンセプトを持ちながらも乃木坂46欅坂46っぽかったりその逆も然りとフレキシブルな音楽性を持ち合わせていること、その楽曲に応じたセンターの人選等含め、ある種高等なマーケティングを常に行っているかのようで、(たとえば歌唱面や独特のキャピキャピした感じ?等において)アイドルに興味がなかったり好きじゃないという方でも様々な角度から入り込めるんじゃないかと感じた次第。

今回じんいちくんのセレクトは順に乃木坂46インフルエンサー」「制服のマネキン」「いつかできるから今日できる」「おいでシャンプー」「裸足でSummer」「三番目の風」、欅坂46サイレントマジョリティー」「エキセントリック」「僕たちの戦争」「風に吹かれても」「危なっかしい計画」。個人的に聴き馴染みのある曲やインパクトの強い曲もありましたが、その中でも特にハマったのはこの曲でした。

欅坂46「エキセントリック」(2017 シングル「不協和音」通常盤収録)

YouTubeのコメント欄に『エキセントリックって学生ガチで共感すると思う』とあるのですが、秋元康さんの歌詞は(ライミングの韻踏みは行っていないものの)ものすごくリアルな人間関係の虚構を見事に、鮮烈に浮かび上がらせています。そしてアレンジのヒリヒリした美しさたるや。Wikipediaでは『クラブ・ジャズ風のシティ・ポップ』と形容されていますが、何よりピアノの音が主人公の抱える様々なギリギリの感情を何倍にも増幅させる効果をもたらしています。そして歌唱面では巧いと言い難いものの、それが返ってリアルに響いてくるようで...AKBグループでも乃木坂46でもない、欅坂46ならではの(それこそ「サイレントマジョリティー」から続く)世界観を如実に示す楽曲だと実感。参りました。

 

こういう曲と出逢えるからラジオは面白いですし、アイドルだから新しい曲だからという理由で受け入れを拒否してはいけませんね。