イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

ブルーノ・マーズのリミックス集をフィジカル化してほしい

今年のグラミー賞で最優秀アルバム賞にノミネートされている『24K Magic』より、今週「Finesse」のミュージックビデオを公開したブルーノ・マーズ。その発表にあたり新たにフィーチャーしたのが、今まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの女性ラッパー、カーディ・B。これが実に素晴らしいのです。

80年代後半以降に一大ブームとなったニュー・ジャック・スウィング調で、当時の空気を存分に感じさせるアルバムの中でも一際人気の高い楽曲。ミュージックビデオでは巻末で示されるように、1990年代前半のコメディ番組『In Living Color』へのオマージュとなっており当時のエンタテインメントへの愛情がたっぷり。しかもカーディの服装がTLCっぽかったり(TLCは1992年デビュー)、彼女のラップが90年代前半の女性ラッパーを彷彿とさせたりして曲やビデオにとても合っているんですよね。カーディは今週発表された最新1月6日付米ビルボードソングスチャートでトップ10内に3曲ランクインさせており、この曲が来週以降ランクアップすれば面白いことになりそうです。

(ちなみにミュージックビデオの公開日を踏まえれば、次週はストリーミング指標については1、2日分のみがカウント対象となるため、丸1週間分が対象となる再来週のチャートをチェックしないといけません。ちなみに「Finesse」は今週のチャートではトップ100に入っていませんいません。)

 

さてここからは、極めて私見ながらレコード会社にお願いしたいことが...それは【リミックス集を出してほしい】ということ。アルバム『24K Magic』からはこれまでに4曲がシングル化されており(「Chunky」もシングル化されているという見方があり、同曲を含めれば5曲)、「That's What I Like」ではグッチ・メインをフィーチャーしたバージョンを含め4つのリミックス、「Versace On The Floor」ではデヴィッド・ゲッタのリミックス、そして今回の「Finesse」...と、いずれもデジタルでしか手に入れることは出来ません(し、「Finesse」は現段階ではストリーミングのみ)。

ならばせめて日本独自企画版でもいいので、リミックス集を出していただきたいのです。今月発表のグラミー賞の結果如何ではブルーノにより高い注目が集まりますし、また4月には来日公演もあります。そして仮にリミックス集が出るならば、ボーナストラックとして以前のアルバムからのリミックス(があれば)、そしてサウンドトラックに書き下ろしオリジナルアルバムには未収録の「It Will Rain」(2011 全米3位)も入れてほしいと思っています。

 

現在のアメリカにおけるシングルカット事情に関して、多くのR&B/ヒップホップアクトでリミックスや客演追加バージョンが垣間見られます。現在米ソングスチャートで首位を走るエド・シーラン「Perfect」ではアルバムバージョンの他にビヨンセそしてアンドレア・ボチェッリとのデュエットが存在していますが、リミックスや別バージョンは全てオリジナルバージョンに集約、カウントされるため、リミックスや客演追加バージョンはソングスチャート対策という側面があるのです。オリジナルアルバムリリース後にも新たなバージョンが出るのであれば、シングルカット終了のタイミングでそれらをコンパイルしたリミックス集を用意してもいいのではというのが私見。ただしオリジナルアルバムにリミックス集を同梱させると元来オリジナルアルバムを買った方が損したと思い歌手から離れかねないため、出来ればリミックス集単体で、もしくはリミックス集とオリジナルアルバムとの同梱という2パターンでの用意をお願いしたいところ。結構ヒットすると思うのですが...如何でしょうか?