本日リリースされた、ジャスティン・ティンバーレイクのアルバム『Man Of The Woods』。そこから先行公開された曲のひとつが、クリス・ステイプルトンとの「Say Something」でした。クリス・ステイプルトンは今年のグラミー賞で最優秀カントリーソロパフォーマンス賞(「Either Way」)、最優秀カントリーソング賞(「Broken Halos」)、最優秀カントリーアルバム賞(「From A Room: Volume 1」)を受賞。デビュー作となる『Traveller』(2015)年でも翌年の最優秀カントリーアルバム賞を受賞している、今最も勢い、そして実力のある若手カントリー歌手なのです。
下記Apple Musicのリンク先では、『自身のルーツや等身大の姿を映し出す』というスタッフメモが掲載されており、ジャスティンの音楽的血肉のひとつがカントリーミュージックなのかもしれません。
さて、カントリーミュージックとポップとの融合、このブログでもつい先日記載したばかりでした。
最新曲紹介にあたり、フロリダ・ジョージア・ラインとラッパーのネリーとのコラボレーションを併せて紹介したのですが、そのフロリダ・ジョージア・ラインとビービー・レクサによるコラボレーション曲「Meant To Be」が現在、凄まじい勢いでチャート上昇中なのです。
最新2月3日付米ビルボードソングスチャートでは赤丸を付け前週より5ランクアップの12位に到達、次週以降のトップ10入りが期待出来る曲。ビービー・レクサはラッパーのGイージーに客演参加した「Me, Myself & I」(2015)が最高7位を記録するヒットとなり、そこで彼女の名前を知ったという方もいらっしゃるでしょう。
その他にも彼女は、デヴィッド・ゲッタやワン・ダイレクションのルイ・トムリンソンなどの作品にフィーチャーされたり、逆に自身の作品にはリル・ウェインやニッキー・ミナージュ等を招聘していますが、まさか今回カントリーを取り入れるとは、そして最初のパートをフロリダ・ジョージア・ラインに歌わせるとは...驚きました。この「Meant To Be」、米ビルボードカントリーソングスチャートにおいて昨年12月16日付で初登場1位を獲得して以降現在まで9週連続で首位をキープ。カントリーのラジオエアプレイにおいては最新2月3日付で24位とまだまだ(ゆえにカントリー以外のファンがデジタル2指標で支持していることが解るの)ですが、総合ソングスチャートの上昇を機に、カントリーファンにも徐々に響いてくることでしょう。
さらには公開されたばかりのこの曲にもカントリーの血が。
4年前にフォクシーズとの「Clarity」でグラミー賞最優秀ダンスレコーディング賞を獲得したゼッドの新曲が「The Middle」。ここでボーカルを務めるマレン・モリスもカントリー歌手。2016年にアルバム『Hero』でメジャーデビューし、そこからの「My Church」が昨年のグラミー賞最優秀カントリーソロパフォーマンス賞を受賞。そして彼女自身昨年グラミー賞最優秀新人賞にノミネートされています。
「My Church」ミュージックビデオにおけるタバコを吸ってポイ捨て、腕の刺青...自分のカントリーのイメージとちょっと違っていて驚くのですが、逆に言えばカントリー"らしくなさ"がゼッドの新曲に起用された要因かもしれません。
そして、カントリーをまぶした新曲を発表したのが大御所、カイリー・ミノーグ。
サビこそいつものカイリーらしいと思うのですが、アコースティックギターではじまるイントロには驚かされました。この「Dancing」、日本でも好調な滑り出しをみせています。
77位は、Kylie Minogue「Dancing」
— tokio_hot100 (@tokio_hot100) 2018年1月28日
NEWアルバム『Golden』からのナンバーで、今回のアルバムは、レコーディングの大部分をカントリーミュージックの聖地とされるナッシュビルで行ったそうで、初めて訪れたナッシュビルの街から深い影響を受けたと語っています。#jwave #tokiohot100
これらは濃くも薄くも、カントリーテイストがどこかにまぶしてある曲達。もしかしたら今後もカントリー歌手とのコラボレーションや、カイリー・ミノーグのようにコラボはなくとも音の世界観がカントリー寄りになる方も出てくるかもしれず、レゲエやトラップ等が人気となった2010年代の音楽シーンに、"カントリー"が新たな流行の仲間入りを果たすかもしれません。