イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米ソングスチャート、ドレイクを破るのはもしや本人なのか?

ビルボードソングスチャートを定点観測。

現地時間の4月9日月曜に発表された、4月14日付最新チャート。ドレイク「God's Plan」が初登場から11週連続での首位を達成したのみならず、トップ10に3曲ランクインを果たしました。またザ・ウィークエンド「Call Out My Name」が4位に初登場しています。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

ドレイク「God's Plan」はウィズキッド&カイラをフィーチャーし10週連続1位を獲得した「One Dance」を破り、自己最長となる首位を記録しました。「God's Plan」はストリーミングこそ前週比15%ダウンの5210万となりましたが、デジタルダウンロードは同14%アップの48000、ラジオエアプレイでは同2%アップの1億900万とまだまだ伸びているという、バケモノ級の楽曲となっています。対する2位のビービー・レクサ&フロリダ・ジョージア・ライン「Meant To Be」はラジオエアプレイで前週比7%アップの1億3100万を獲得し遂に同指標で首位へ。ラジオエアプレイでカントリー曲が首位を獲得するのはレディ・アンテベラム「Need You Now」(2010)以来の快挙となります。ただし今回の記事において、「Meant To Be」の他指標の動向や、「God's Plan」との差が公表されていないゆえ、そこまで差が詰まったわけではないのでは?という印象です。

4位初登場はザ・ウィークエンド「Call Out My Name」。

突如リリースされたアルバム『My Dear Melancholy』の収録曲で、アルバムは同日付米ビルボードアルバムチャートを制覇。この「Call Out My Name」はストリーミングで4050万、デジタルダウンロードで36000を獲得しています。ザ・ウィークエンドにとって4位初登場は自己最高位となり、映画『ブラックパンサー』に用いられケンドリック・ラマーと共演した「Pray For Me」以来、8曲目のトップ10入りを果たしました。なお、アルバム全6曲が今週の米ビルボードソングスチャート、100位以内にランクインしています。

10位に登場したのはミーゴス feat. ドレイク「Walk It Talk It」。

3月18日公開のミュージックビデオがチャートを押し上げた要因、と米ビルボードでは分析していますが、たしかにテレビ番組『ソウル・トレイン』を模した映像はいい意味で意外性ありつつ、中毒性も持ち合わせています。ストリーミングは前週比12%アップの3040万を獲得。ミーゴスにとっては4曲目となるトップ10入り、そしてドレイクにとってこの曲が24曲目となるトップ10入りに。ドレイクにおいてはホイットニー・ヒューストンポール・マッカートニーローリング・ストーンズの記録を追い越し(いずれも23曲)、エルヴィス・プレスリーまであと1曲に迫っています(ただし、エルヴィス・プレスリーにおいてはチャートの開始以前にもヒット曲があるのですが)。そして今週、「God's Plan」(1位)、ブロックボーイ・JBに客演した「Look Alive」(5位)およびこの「Walk It Talk It」(10位)でトップ10内に3曲同時ランクインを達成。トップ10内に3曲同時に送り込んだのはドレイクが16組目、今年1月28日付でカーディ・Bが記録して以来となります。

 

さて次週ですが、目玉は2曲。まずはカーディ・B「Be Careful」(今週16位)。

ファーストアルバム『Invasion Of Privacy』が次週の米ビルボードアルバムチャートで1位になる可能性が高く、直近のシングルが急上昇する予感がします。

そして、ドレイク。

4月6日に突如ドロップした「Nice For What」がチャートを跳ね上がるのでは?と予想されています(記事では"splashy"と形容)。ドレイク「God's Plan」を破るのがドレイク...という可能性は無きにしもあらず、というか決して低くないのかもしれません。

ちなみに、「Be Careful」そして「Nice For What」共に、ローリン・ヒル「Ex-Factor」(1999 21位)をサンプリング。次週2曲が共にトップ10入りを果たした場合、トップ10内にランクインした複数曲が同一楽曲をサンプリングしているという稀有な記録が生まれることとなります。