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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

米ソングスチャート、ドレイクのワンツーフィニッシュは続く...風穴を開けるのは誰だ

ビルボードソングスチャートを定点観測。

現地時間の4月23日月曜に発表された、4月28日付最新チャート。前週、ドレイク「God's Plan」の連続首位を阻止した、同じくドレイクによる「Nice For What」が2週連続の首位を獲得。「God's Plan」も2位をキープし、2週連続でのワンツーフィニッシュを達成しました。

記事は下記に。

そしてトップ10はこちら。

混戦になりそう、と先週書いたのですが...ドレイク、強すぎます。「Nice For What」はストリーミングで首位をキープしていますが、前週からの下げ幅は2%にとどめています。デジタルダウンロードは同43%ダウンした一方、ラジオエアプレイは同33%上昇し、総合ポイントはそこまで落ち込まず。一方「God's Plan」はストリーミングは前週比7%ダウン、デジタルダウンロードは同13%ダウンした一方でラジオエアプレイは同5%アップしており、全指標ダウンという状況には至っていません。

この「Nice For What」および「God's Plan」の2週連続となるワンツーフィニッシュは米ビルボードの歴史においてドレイクが16組目。昨年のジャスティン・ビーバー(ルイス・フォンシ&ダディー・ヤンキーに客演した「Despacito」およびDJキャレドに客演した「I'm The One」)以来となる快挙達成です。また「Nice For What」が今週首位になったことでドレイクは、リアーナに客演した「What's My Name?」が2010年11月20日付で初めて首位を獲得して以来、客演分を含め33週目となる首位を獲得したことに。首位獲得週数において、この10年でみると男性ソロ歌手ではブルーノ・マーズを抜いて単独トップに立ちました。ちなみに2010年代で最多週数の1位獲得を記録しているのはリアーナの合計41週です。

 

4月15日にカントリーミュージックの音楽賞が放映され、その中でパフォーマンスしたビービー・レクサ&フロリダ・ジョージア・ライン「Meant To Be」は3位をキープ、というよりはランクアップしませんでした(ラジオエアプレイでは前週比4%上昇)。一方ワンランクアップし5位に到達したのはゼッド、マレン・モリス&グレイ「The Middle」。ゼッドにとってはアリアナ・グランデへの客演となる「Break Free」(2014)での4位以来となる2曲目のトップ5入りにして、主演曲では初のトップ5入り。マレンおよびグレイにとっては初となります。「The Middle」はカントリーミュージックではないもののマレンはカントリー畑の歌手ゆえ、トップ5内に2組のカントリー歌手(フロリダ・ジョージア・ライン、マレン・モリス)が在籍する形となりました。これはフェイス・ヒル「Breathe」(3位)、ローンスター「Amazed」(5位)が同時にランクインした2000年4月15日付以来となります。

 

10位にはニッキー・ミナージュ「Chun-Li」が前週の92位からトップ10入り。

リリースは4月12日木曜。前週はデジタル2指標が1日分、ラジオエアプレイが4日分のみの集計でしたが今週は全指標で1週間フルのカウント対象となりチャートを急上昇。82ランクの大幅アップは、最近ではケイティ・ペリー「Roar」の83ランク(2013年8月31日付で、前週の85位から2位へ)以来となります。実はニッキー、同時リリースされたもう1曲、「Barbie Tingz」のほうが前週では「Chun-Li」より高位置にいたのですが、こちらは83→25位というチャートアクションに。ニッキー・ミナージュにとって「Chun-Li」は16曲目となるトップ10入りとなり、女性ラッパーでは最多。ミッシー・エリオットが9曲で続く状況です。

 

さて次週ですが、アリアナ・グランデがどの位置に来るかが注目でしょうか。ビルボードジャパンで毎週記事になっている洋楽新曲紹介、その4月20日リリース作品において「No Tears Left To Cry」が最上位にきています。制作には泣く子も黙るマックス・マーティン等が関与しており、どの位置で初登場を果たすか、気になるところです。