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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

パリス・ヒルトンの2018年発表曲に思う

最新5月26日付の米ビルボード、ダンスクラブソングスチャートで32位にランクインしているのがパリス・ヒルトン「I Need You」。セレブリティとしておなじみの彼女、"お騒がせ"のイメージが強いかもしれませんが、曲はなかなかどうして聴き応えがあります。

バレンタインデーに公開されたミュージックビデオの監督は婚約者のクリス・ジルカ。以前からあった曲だそうですが、"デモ"として出回っていたこの曲が今回ようやく(?)公式化されたことに。

記事のタイトルはさすがにどうかと思うのですが...一番まとまっているゆえ紹介した次第。で、ここからは私見ですが、歌唱力に関しては(記事に反してですが)そこまで上手いとはいえないと思うのです。しかし、今回のレトロな音使いといい、彼女のデビュー曲である「Stars Are Blind」(2006 同年のアルバム『Paris』に収録)でのレゲエ調といい、制作陣は彼女の歌声を十分理解した上で、むしろ彼女のアンニュイな歌声が映えるすらある楽曲を提供しているものと感じています。

...と書くとパリスを馬鹿にしていると思われるかもしれませんが、特にアメリカではアイドルであれども歌が下手なのはご法度のはずで。それでも発売に踏み切るのは勇気が要ることであり、制作陣の手腕が問われるわけです。来週火曜の『アフター6ジャンクション』(TBSラジオ 月-金曜18時)の20時台ゲストに登場する鷺巣詩郎氏が、以前『bmr』の連載の中で、1980年代のお世辞にも歌が上手いとはいえないアイドル歌手への楽曲制作においてはオケこそきっちりしないといけない的な文章を掲載していたのですが(正式な文面は手元に資料がなく引用出来ませんが、まさしくこのような内容でした)、なるほど日米関係なくプロの仕事が求められるのはこのような時だよなあと実感しています。

 

さて、アルバム『Paris』は全米最高6位という記録を残していますが、収録曲が相次いでヒットしたのが、先述したダンスクラブソングスチャート(こちらに同チャートでの彼女の成績一覧が掲載)。「Stars Are Blind」および「Turn It Up」が首位を獲得、「Nothing In This World」が12位を記録しています。「Turn It Up」にはポール・オークンフォールド、「Nothing In This World」にはカスケード等がリミックスを手掛けており名の知られたリミキサーが関わったゆえのチャートインと言われればそれまでですが、楽曲自体の好さがリミキサーを引き寄せたとも言えるかもしれません。一方でジェニファー・ロペス的なアップナンバーで、バードマンをフィーチャーした「High Off My Love」(2015)も同チャートで3位を記録。そして今回、まだまだトップ10入りには遠いですがそれでもランクアップしているならば、いずれアルバムを...と望む声は少なくないでしょう。期待したいと思います。