イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

"地球人"から思い出した、策士な作詞家康珍化

DA PUMP「U.S.A.」が絶好調。ビルボードジャパンソングスチャート、最新6月25日付において前週の3位に続き5位にランクインしています。

この曲の"ツッコミどころ"(無論いい意味で、です)は多々ありますが、オリジナル曲における空耳をそのまま"地球人"として用いたshungo.さんの堂々たる訳し方は称賛されてしかるべきでしょう。

 

さて、おもしろ訳詞といえば、今度の日曜に誕生日を迎える作詞家の康珍化(かんちんふぁ)さんを思い出します。

上記はかの郷ひろみ「GOLDFINGER '99」の原曲ですが、リッキー・マーティンのサビにおける♪(Livin' La Vida Locaと♪燃えてるんだろうかが韻を踏んでいる(韻踏みという表現は合ってないかもしれません。というかこの場合はそのまんまな)わけです。もちろんこの曲が登場する前にも様々な作詞家がこの手法を用いているでしょうが、自分にとってこの手法をはっきり意識したのはこの曲がはじめてであり、色んな意味で衝撃を受けたものです。ちなみにここから新御三家によるラテンナンバーのカバーがはじまりましたが(西城秀樹の歌唱力に触れる...新御三家による三人三様なラテンカバー(5月18日付)参照)、野口五郎さんのも♪You gotと♪床、で韻を踏んでいます。床に転がってもという言葉に妙なリアリティを感じたのですが。ちなみに野口五郎さんのカバーの訳詞担当は山田ひろしさん。

 

康珍化さんに話を戻すと、2000年代に入っても韻踏みをみせてくれました。

ブルージーな、そして次作となる「ALL HANDS TOGETHER」につながるといえる楽曲。非常に格好いいのですがただひとつ、サビの♪I don't wanna cry no moreと♪あとどのくらい、が韻を踏んでいます。真面目な楽曲に駄洒落みたいなのが挿入されることに妙に引っかかりを覚えたものですが、作詞(この場合はカバーではなくオリジナル楽曲)が康珍化さんと知り、前例を思い出して納得したものです。

 

実は今度の日曜、6月24日放送の『わがままWAVE It's Cool!』(FMアップルウェーブ 日曜17時 サイマル放送で全国各地から聴くことが出来ます)ではその康珍化さんが作詞した楽曲を取り上げます。今回様々な楽曲を取り寄せ、あらためて振り返ってみたのですが、「CRY NO MORE」は逆にそのツッコミどころがあるゆえに記憶に強く残るんだよなあと実感。ツッコまれてなんぼ、という意識で言葉を紡いでいたのならばその策士っぷりはただただ見事ですね。「GOLDFINGER '99」だって韻踏みもさることながら♪アチチアチ、というキラーワードが入っていて、老若男女歌えるわけですから。