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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

放送事故がもたらしてくれた音楽との新たな出逢い

昨日放送のTBSラジオ『アフター6ジャンクション』(月-金曜 18時)を聴いていて、いわゆる放送事故に遭遇してしまいました。

19時台終盤、宇内梨沙アナウンサーが"お知らせの後はメールコーナーです"と言った後、CM開けにRHYMESTER宇多丸さんと宇内アナウンサーのトークがないままおよそ3分強の間、インストゥルメンタルが流れっぱなしでした。この放送事故、スタジオ内の音声が全く出なかったゆえの出来事だそうで、事故の際に用意されていた差し替え音源が流れたという次第。

で、宇多丸さんは釈明の際、流れた音源が地味めだと言っていたのですが、これがなかなかどうしてお洒落だったりします。

プラントライフが2004年に発表したアルバム『The Return Of Jack Splash』から翌年カットされたシングル「When She Smiles She Lights The Sky」の、4ヒーローによるリミックスのインストゥルメンタルが今回のBGMであり、すなわちTBSラジオは(時間帯による差し替えもあるかもしれませんが)事故時にこんな素敵な音源を用意していたということに。地味でも何でもなく、めっちゃお洒落じゃないかと思うのです。データベースサイトのDiscogsではこのリミックスを"フューチャージャズ"と評していて、なんだかわかる気がします。

リミキサーの4ヒーローは1998年、「Star Chasers」が日本のラジオでよくかかっていて、J-WAVEチャートでは同年年間52位にランクインしています。

そしてプラントライフのメンバー、ジャック・スプラッシュを調べてみて納得。彼はプロデューサー/ソングライターとして活躍しており、たとえばアリシア・キーズと共作した「Teenage Love Affair」(アルバム『As I Am』(2007)収録)、ケンドリック・ラマーとメアリー・J・ブライジによる「Now Or Never」(アルバム『Good Kid, M.A.A.D City』(2012)デラックス・エディション収録)など人気曲多数。さらにはあのボビー・コールドウェルとの年齢差20歳コンビ、クール・アンクルを結成しアルバムをリリースしています。

アリシア・キーズはジャックのことを、『私のように古臭い音を新しくして聴かせるって感じの人』と語っていて納得。親しみやすくでも新しいという音使いにボビー・コールドウェルも惹かれたのだろうなと実感です。

 

放送事故自体はあってはならないことですし、自分も以前似た出来事を経験したことがあるので聴いていてハラハラしたのですが(実際は放送事故寸前で回避出来ました)、個人的にはひとつ素敵な音楽との出逢いがあったのが嬉しくもあり。怪我の功名っていうと語弊があるかもしれませんが。