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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

ゴスペル/R&Bプロデューサー、ウォーリン・キャンベルを巡るあれこれ

今週月曜に続いて、”攻めのゴスペル”最新曲を紹介。

前週10月6日付米ビルボードゴスペルソングスチャートで3位に初登場を果たしたのがエリカ・キャンベルとウォーリン・キャンベルによる「All Of My Life」(最新10月13日付では14位に急落)。これが実に逞しいというか、ここ数年人気のヒップホップのいちジャンルである”トラップ”を引用した一曲。後半にはエリカの3連フレーズも出てくる、夫婦名義での初共演作なのです。

ヒップホップ/R&B要素の強さから、bmrでも紹介されています。

妹ティナとの姉妹ゴスペルデュオ、メアリー・メアリーがアルバム『Thankful』でデビューしてから18年、その翌年にエリカと(1990年代後半から仕事を一緒にしていた)R&B/ゴスペルプロデューサーのウォーリン・キャンベルが結婚し3人の子供を設け、現在に至っています。bmrにあるようにこの曲はリアリティ番組『We're The Campbells』(TV One)発の楽曲ゆえかチャートで初登場ながら高位置につけたと思われます。

 

それにしても、プロデューサーとして引く手あまたのウォーリン・キャンベルが前面に出てくるのってかなり珍しいですね。妻の妹の夫、テディ・キャンベルがリードボーカルを務めるゴスペルバンド、ソウル・シーカーズ(The Soul Seekers)のメンバーである以外はほぼ、前に立つ機会はないと思われます(なお、ウォーリンとテディは同姓ながら血縁はありません)。

思いつく限りでは、愛称”ベイビー・ダブ (Baby Dubb)”名義で参加したゴスペルボーカルグループによる12年前のこの曲とか。

・メン・オブ・スタンダード feat. ベイビー・ダブ「Everybody」(2006)

それと、「All Of My Life」では夫婦名義での初共演作と書きましたが、アルバム『Mary Mary』(2005)に収録された「Save Me」ではベイビー・ダブが客演参加しラップを披露しています。姉妹デュオ+姉の夫という組み合わせでは共演済。

 

そのベイビー・ダブで思い出したのが、アルバムリリースを心待ちにしながら未だリリースされずじまいのジョイスター(JoiStaRR)。

ジョイスター、本名ジョイ・キャンベルはウォーリン・キャンベルの実の妹。2002年にリリース予定だったアルバムはお蔵入りになってしまいました(その中にはアシャンティも「Foolish」で用いていたデバージ「Stay With Me」使いの曲も)。が、2010年代に入り複数のミックステープをリリースしそれらは彼女の以前のYouTubeアカウントでも公開されています。

新しいYouTubeアカウントの更新は4年前で止まっているものの、「All Of My Life」をアップしたウォーリン・キャンベルのレーベル、My Blockの公式アカウントにて、ジョイスターの動向を確認出来ます。最新曲は今年春にリリースした「Cocoa Butter」。

そして現在「Girls Like You」が3週連続で米ビルボードソングスチャートを制しているマルーン5のメンバーでもある、PJモートンとのデュエット、「Nothing Even Matters」。ローリン・ヒルディアンジェロの名曲を美しく紡いでいます。

ファーストアルバムのお蔵入りから16年、アルバム制作の過程を想起すればメアリー・メアリーとほぼ同じ期間音楽活動を続けてきたわけで、ジョイスターには是非とも兄のレーベルから日の目を見てほしい、ファーストフルアルバムを出してほしいと切に願います。その時は最初に紹介した夫婦共演よろしく、兄妹共演があれば温かいなあとも。