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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

日本のチャートで上昇するクリスマスソング、牽引するのはやはりストリーミングである

最新12月17日付のビルボードジャパンソングスチャートでは、クリスマスソングが100位以内に複数ランクインしています。

12月に入り、ラジオ、ダウンロード、ストリーミング、カラオケ指標でクリスマス・ソング各曲が活発化してきている。back number「クリスマスソング」(総合19位)、スキマスイッチ「クリスマスがやってくる」(24位)、BoA「メリクリ」(40位)、マライア・キャリー恋人たちのクリスマス」(41位)、山下達郎「クリスマス・イブ」(45位)、ワム!「ラスト・クリスマス」(94位)、ペンタトニックス「サンタクロースがやってくる」(98位)などがチャートイン。

【ビルボード】16.7万枚を売り上げたSexy Zone「カラクリだらけのテンダネス」がシングル、ルックアップ、Twitterの3冠で総合首位獲得(※12/12訂正) | Daily News | Billboard JAPAN(12月12日付)より

アメリカでは既にマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You (恋人たちのクリスマス)」がトップ10内に入り、また同曲を含め複数曲が最高位を更新しています。その理由はストリーミングにあり、と分析しました。

では日本の場合はどうか…各曲の最新チャートの動向をビルボードジャパンが誇るサービス、CHART insightで主な曲を調べてみましょう。

・back number「クリスマスソング」(19位)

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BoA「メリクリ」(40位)

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マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You (恋人たちのクリスマス)」(41位)

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山下達郎「クリスマス・イブ」(45位)

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取り上げた4曲のうち、チャートを構成する指標において「メリクリ」および「All I Want For Christmas Is You (恋人たちのクリスマス)」で最も順位が高いのはストリーミングであり、どちらも総合ポイントにおける4割ほどが同指標(のポイント)で占められています。そして「クリスマスソング」は前週突如、ストリーミング指標が登場。

「LINE MUSIC」では、平成最後のクリスマスを迎えるにあたり、人気アーティスト「back number」とのコラボレーションをスタート。本コラボレーションでは、TVCMでも起用している『クリスマスソング』をはじめとする「back number」の楽曲を11月29日より独占先行で配信開始しました。

「クリスマスにこの曲はズルいよ。」LINE MUSIC、back numberの名曲『クリスマスソング』を起用した新TV CMを本日より放映開始|LINE株式会社のプレスリリース(12月7日付)より

ベストアルバム『アンコール』以前の楽曲をストリーミングで遂に解禁したことで急上昇を果たしたわけです。back numberは来年2月11日までLINE MUSIC独占先行配信ということなので、その後他のサービスでも解禁すれば、今後のチャートアクションはほぼ全指標から取り込めることになります。

そしてこの動きは山下達郎さんにおいても。

既にApple Musicでは配信されていましたが、Amazonでもという形に。

尤も上記2件の解禁においては、LINEやAmazonがそれぞれのサービスや商品を紹介したいという意図があるとはいえ、そのタイミングであれストリーミング解禁に至れたのは好いことだと考えます。おそらくは「クリスマス・イブ」もストリーミングが次週以降はさらに伸びるだろうと考えれば、提供元の定額制音楽配信サービスが増えることはユーザーフレンドリーだと言えますね。

 

面白いのは、これらのクリスマスソングはいずれも、シングルCDセールス指標がほぼ加算されていないということ。山下達郎さんは毎年シングルを再発(今年のパッケージ分は今週リリース)するので以前の再発分がCDショップにあるとはいえ、ダウンロードでの購入増加、アルバムやクリスマスコンピレーションでの音源確保(そしてそれではソングスチャートに加算されないこと)、CDショップ自体の減少等を踏まえればシングルを再発しないほうが自然であり、過去曲が上昇するにはシングルCDセールス指標以外をどう充実させるかが鍵だと考えます。そしてストリーミングは欠かせないということもまた理解出来ます。

クリスマスソングにおいてはチャート上昇をストリーミングが牽引していたり、また今年のビルボードジャパンソングスチャートで年間2位に入ったDA PUMP「U.S.A.」はストリーミングデジタルダウンロードが2位ながらシングルCDセールスが65位であることを踏まえれば、今の時代もまた、シングルCDセールスにあまり頼らない戦略が求められそうです。