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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

おげんさんの提案を機に考える、今年のNHK紅白歌合戦はこう変わってほしいという願い

一昨日の、昨年の『NHK紅白歌合戦』はかなり良かったと思っています。トピックを挙げればキリがないのですが、おげんさんの提案が素晴らしかったですね。しかしながら。

星野源さんのあの言葉を、"苦言"と受け止めるのは受け手の読解力に難ありだと思う以上に、これはアクセスを稼ぎたいための煽りでは?と考え、ネットメディアを信じすぎるのは正しくないと痛感。この記者の問題もあれど、その記事を世に放った以上はハフポストの問題です。音楽業界ではコラボレーションが増え、また生き方においても多様性が少しずつ認められてきた時代にあって、ジェンダーを排したようなおげんさんファミリーがごくごく自然に受け止められてきている状況を考えれば、男か女か、白か紅かというのは二の次なんじゃないかと。

 

紅白という括りに加えて、"合戦"についても問題が。2016年の紅白を踏まえいくつか改善案を提示したことがあるのですが、結局叶っていません。

現行の投票システムでは男性アイドルファンを多数擁する視聴者や会場票が多くなるのは自明。デジタルでの審査参加がしやすくなり会場票が復活した2005年以降、今回までの12回での紅白の勝敗は紅組の3勝9敗。2005年からは6年連続で白組が勝利しているのは、正直言って先述したファンの行動のおかげではないかと。

今年のNHK紅白歌合戦の改善案を書き記してみる(2017年1月29日付)より

※ ブログエントリー掲載後2年間はいずれも白組が勝利し、2005年以降の成績は紅組の3勝11敗。

結果的に今回も審査員票は紅組、会場および視聴者票は白組となり、今回は2年前とは異なり審査員・会場・視聴者が一票ずつというルールゆえ白組勝利となりましたが、芸術に長けた審査員のウェイトが低いことに加え、このようなルールではいつまでも白組有利じゃないかと思うのです。仮に合戦を続けるならば、"どんなに敵が素晴らしくとも当初から投票先を固定する方の存在"を見据えた審査方法を願います。

 

そしてもうひとつは、司会者の選考。おそらく白組は残り2年、嵐のメンバーが行うことになるはずで、その5年固定制にも疑問ですが、問題は紅組。広瀬すずさんの司会経験の乏しさや途中カメラで抜かれた際の態度にも疑問を抱きつつ、歌手名の言い間違い、およびイントロ乗せや歌い出しに被せることが複数発生したことが、歌手にも聴き手にも失礼であり、非常に問題だと思うのです。自分がラジオに携わっているゆえ、曲を幾度となく邪魔してしまったことが人一倍看過出来ないだけかもしれませんが。

紅組司会については特に、朝の連続テレビ小説大河ドラマの主役が就く傾向にありますが、ここ最近は紅白歌合戦"後"に放送される番組の主役が大役を担いがちです。これは明らかな番宣ですよね。NHKだから自局の番宣をするのは自由だと言われるかもしれませんが、ドラマ撮影中という厳しいスケジュールの合間を縫って大役を担わせることで心身の負担が大きくなり、結果として今回の問題が露呈したならば、ちょっとさすがにどうかと思うのです。

 

 

これら問題点を提示してきましたが、いくつかの点については解決する方法があると思うのです。

おげんさんの登場人物、隆子としてではなくとも、『わが心の大阪メロディー』等NHKの番組で数多く司会を務める藤井隆さんが紅組を担当するという案は如何でしょう。実際に紅白では2007年、中居正広さんが紅組司会を務め、白組司会を担当した笑福亭鶴瓶さんとの掛け合いが話題になりましたが(個人的には白組司会の鶴瓶さんが、歌い終わったaikoさんに駆け寄って労う姿が印象的でした)、司会者においても性別の壁を超えるというのは既に前例があるのです。藤井隆さんが司会になればおげんさんファミリーも登場出来るでしょうし、司会の経験値や硬軟織り交ぜたトークも踏まえれば観る側も、歌手も安心でしょう。おげんさんの存在は、ジェンダーについてやわらかく、でも確実に考えるきっかけを与える種になるはずです。

 

 

紅白という括り方、審査の問題、司会の選考…おげんさんの提案をきっかけに、紅白サイドが今年の番組を最良の方向に修正してくださることを願うばかりです。