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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

CHEMISTRY「もしも」が想起させる20年前の良質R&B群

R&B濃度高め、それも自分が強く聴いていた20年前のR&Bを思わせる素敵な曲です。

CHEMISTRY「もしも」(2019)

プロデュースと作詞は松尾潔氏、作曲およびアレンジを和田昌哉・MANABOON両氏が手掛けるこの曲。松尾氏は『ニュー・ジャックなバラードを強く意識』とツイートしているので下記の自分の例示は当てはまらないかもしれませんが、一方で作詞とアレンジを担当した『和田昌哉+MANABOONとD.O.I.さんのお手柄』とも述べており(D.O.I.氏はミックスエンジニア)、もしかしたらアレンジは彼らに委ねていたのかなと思っています。

今回いい意味で既聴感があったのですが、それは先述したように20年前のR&B名曲群のエッセンスがちりばめられているからだと感じた次第。たとえばピアノ…エルトン・ジョン「Bennie And The Jets」(1974)というよりは、この曲の印象的なフレーズを用いたメアリー・J・ブライジ「Deep Inside」(1999)を想起。

Bメロのバックで流れるギターからは、当時大ヒットを連発したシェイクスピアが手掛けたTLC「No Scrubs」(1999)がうっすらと。

(そういえばこの曲も収録されたTLCのアルバム『FanMail』は1999年2月23日のリリース…あれから20年か!と驚愕です。)

そして大サビ。というか上記CHEMISTRYのミュージックビデオではこの大サビが含まれていないのが至極勿体無い!と思うほど、この曲の肝は情熱的な大サビにあると思うのです。

個人的には日本でも人気のジョーによる美メロ曲、「I Wanna Know」(1999)が真っ先に浮かびました(もっと近い曲があると喉元まで出てきているのだけれど…)。

いや、メロディが似てるわけではないものの、CHEMISTRYのふたりの大サビでの歌い方の熱さ、艶めかしい歌詞からは漢というか雄感(語弊があるかもしれませんが、この表現がしっくりきます)を感じさせます。アーロン・ホール「All The Places (I Will Kiss You)」(1998)のような。アーロンはニュージャックスウィングを生み出したテディ・ライリーと共に、ガイのメンバーとして活躍していますね。

もしかしたら、「もしも」の制作陣から違うよと言われるかもですが、自分的には大好きなこれらの曲を思い出し、大満足なのです。

 

CHEMISTRY「もしも」は先週水曜に発表された2月25日付ビルボードジャパンソングスチャートで、シングルCDセールス指標初加算効果もあり総合で40位に登場。ストリーミング、動画再生およびカラオケ以外の5指標で100位以内に入っています。動画再生指標が伸びなかったのは短尺ゆえの問題もあるかもしれませんが、今度の水曜に発表される次回のチャートの対象集計期間内(2月18~24日)では『うたコン』(NHK総合 火曜19時30分)および『ミュージックステーション』(テレビ朝日 金曜20時)に出演しており、ストリーミング共々再生回数を伸ばす可能性はあります。出来れば大サビも含めてフルで聴いていただき、今から20年前にR&Bを好んで聴いていた方にはどっぷり浸かっていただきたい…と心から思っています。