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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

再結成のジョナス・ブラザーズ、「Sucker」が初のチャート制覇…3月16日付米ソングスチャートをチェック

ビルボードソングスチャート速報。

現地時間の3月11日月曜に発表された、3月16日付最新ソングスチャート。アカデミー賞効果で初の首位を獲得したレディー・ガガブラッドリー・クーパー「Shallow」は6位に後退。新たに首位を獲得したのは再結成したジョナス・ブラザーズによる「Sucker」でした。

2月28日に再結成を発表し、翌日未明に「Sucker」をリリース(ミュージックビデオも公開)したジョナス・ブラザーズ。ケビン、ジョーそしてニックから成る兄弟ユニットはこれまで2枚のアルバム(『A Little Bit Longer』(2008)および『Lines, Vines and Trying Times』(2009))が米ビルボードアルバムチャートを制した一方、ソングスチャートでの首位は今回が初。2007年2月17日付で「Year 3000」が初登場で40位に入ったのを皮切りに、2009年までに16曲(2013年にさらに1曲)を100位以内に送り込んだものの、これまでのトップ10入りは共に2008年、「Burnin' Up」(5位)および「Tonight」(8位)の2曲のみでした。

ソングスチャート100位以内初ランクインからは12年を経てのナンバーワン獲得は、直近ではダフト・パンクの20年以来となる記録(「Around The World」(1997年8月)~ザ・ウィークエンドに客演参加した「Starboy」(2017年1月))。ちなみに最長記録保持者はサンタナの30年となります(「Jingo」(1969年10月)~ロブ・トーマスを迎えた「Smooth」(1999年10月))。またジョナス・ブラザーズが「Sucker」の前に100位以内にランクインさせたのは2013年8月20日付での「Pom Poms」であり、およそ6年の間トップ100のブランクを経ての首位獲得。この記録はルイス・フォンシが、「No Me Doy Por Vencido」(2008)~ダディー・ヤンキーと共演しジャスティン・ビーバーが客演参加した「Despacito」(2017)での8年半以来となります。

"ブラザーズ"と付いた歌手ではジョナス・ブラザーズが5組目の首位を獲得(エヴァリー・ブラザーズ、ライチャス・ブラザーズ、ドゥービー・ブラザーズおよびベラミー・ブラザーズ)。ちなみに真の兄弟による"ブラザーズ"名の歌手ではエヴァリー・ブラザーズ、ベラミー・ブラザーズに次いで3組目となります。

ジョナス・ブラザーズのメンバーの年齢は26~31歳ですが、彼らをいわゆる"ボーイズバンド"(記事では"boy band"と表記。基本的には10~20代の男性グループ)とくくるならば、ボーイズバンドでの首位獲得は16年ぶり。B2KがP.ディディを招いた「Bump, Bump, Bump」が2003年2月1日付で首位を獲得して以来となります。逆に言えばこの10年の間、チャートを賑わせたワン・ダイレクションは首位を獲得していないことに(「Best Song Ever」(2013)が最高2位どまり)。その他、ザ・ウォンテッド「Glad You Came」(2012)が最高3位、ファイヴ・セカンズ・オブ・サマー「Youngblood」(2018)が最高7位、BTS「Fake Love」(2018)が最高10位というのがこの10年におけるボーイズバンドの最高位であり、ジョナス・ブラザーズは過去10年で最高の成績を収めたボーイズバンドと言えます。

ちなみに各メンバーも「Sucker」までの間にトップ10入りした実績を持ちます。ニックはソロとして「Jealous」(2015)が最高7位を、またジョーはDNCEのメンバーとして、「Cake By The Ocean」(2016)が最高9位を記録しています。

 

「Sucker」を曲の制作面からチェックしてみると、この曲をジョー、ニックと共に書いたのはライアン・テダー、フランク・デュークスおよびルイス・ベル。ソングライターとして、ライアンはレオナ・ルイス「Bleeding Love」(2008)以来、フランクはカミラ・カベロ feat. ヤング・サグ「Havana」(2018)以来それぞれ2曲目の首位獲得。一方ルイス・ベルはポスト・マローン関連で3曲、およびホールジー「Without Me」に続き5曲目の首位獲得です。ルイス・ベルについては今年1月、ブログにて彼の作品集をまとめています。

 

2019年に入りチャートのトップが目まぐるしく変わっている状況で、「Sucker」が今年5曲目の首位獲得曲となります(他はレディー・ガガブラッドリー・クーパー「Shallow」、アリアナ・グランデ「7 Rings」、ホールジー「Without Me」およびポスト・マローン & スウェイ・リー「Sunflower (Spider-Man: Into the Spider-Verse)」。これは3月14日付までに5曲のナンバーワンが生まれるハイペースだった1998年以来となる速い動きです。そのうち「Sunflower (Spider-Man: Into the Spider-Verse)」以外はポップジャンルの曲が制しており、昨年ヒップホップが34週もの間制していたのとは逆の事態となっています。

 

初登場首位獲得は「Sucker」が34曲目であり、アリアナ・グランデ「7 Rings」以来。その中でグループが客演以外で初登場で制したのはエアロスミス「I Don't Want To Miss A Thing」(1998年9月5日付)以来2曲目となります。

 

「Sucker」はストリーミングおよびデジタルダウンロード両指標を制覇。ストリーミングは4370万、デジタルダウンロードは88000を獲得し、ジョナス・ブラザーズは両指標で最高位を更新。またラジオエアプレイ指標は2260万を獲得し同指標46位に初登場を果たしています。

 

「Sucker」の記録一色となりましたが、トップ10内の他の楽曲をみてみると、2週前に5位に初登場を果たしていたカーディ・B & ブルーノ・マーズ「Please Me」が14→3位に躍進。これは「Sucker」同様、3月1日にミュージックビデオを解禁したことでストリーミングが伸びたことが要因です。

ストリーミングは4530万で2位(なお「Sucker」は4370万ですが、有償/無償サービス等を踏まえたウェイト付けの結果、逆転した次第)。同指標では前週比86%アップしました。またデジタルダウンロードは同71%アップの28000(同指標3位)、ラジオエアプレイは前週比11%アップの5290万で同指標11位まで上昇しています。

ラジオエアプレイの首位は前週と変わらずホールジー「Without Me」(総合5位)ですが、その数値は前週比4%ダウンの1億300万に。ラジオエアプレイ指標で首位を獲得しながらその数値が低くなっていること等については、先週ブログで私見ながら懸念を記載しました。近い将来、ラジオエアプレイ指標首位獲得もその数値が1億を切る可能性が現実味を帯びてきたように思います。

 

前週チャートを制したレディー・ガガブラッドリー・クーパー「Shallow」は6位に急落(この記録はゼイン「Pillowtalk」(2016年2月)の1→7位以来)。デジタルダウンロードは前週比51%ダウンの56000(同指標2位)、ストリーミングは同10%ダウンの2460万(同指標14位)とデジタル2指標でダウンしていますが、ラジオエアプレイでは前週比24%アップし4340万を獲得、同指標で22位となり最高位を更新しました。

ラヴィス・スコット「Sicko Mode」が10位をキープし、31週目のトップ10入り。トップ10在籍週数で歴代5位となりました。首位はマルーン5 feat. カーディ・B「Girls Like You」(2018-2019)およびエド・シーラン「Shape Of You」(2017)の33週、次いでザ・チェインスモーカーズ feat. ホールジー「Closer」(2016-2017)およびリアン・ライムス「How Do I Live」(1997-1998)の32週。「Sicko Mode」はマーク・ロンソン feat. ブルーノ・マーズ「Uptown Funk!」(2014-2015)およびサンタナ feat. ロブ・トーマス「Smooth」(1999-2000)に並びました。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (初登場) ジョナス・ブラザーズ「Sucker」

2位 (2位) アリアナ・グランデ「7 Rings」

3位 (14位) カーディ・B & ブルーノ・マーズ「Please Me」

4位 (4位) ポスト・マローン & スウェイ・リー「Sunflower (Spider-Man: Into the Spider-Verse)」

5位 (3位) ホールジー「Without Me」

6位 (1位) レディー・ガガブラッドリー・クーパー「Shallow」

7位 (8位) ポスト・マローン「Wow.」

8位 (6位) マシュメロ & バスティル「Happier」

9位 (5位) J・コール「Middle Child」

10位 (10位) トラヴィス・スコット「Sicko Mode」

次週は「Sucker」がその勢いをキープするのか、それともアリアナ・グランデが意地を見せるか、注目です。