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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

映画版『名探偵コナン』主題歌、2年連続でチャート伸び悩み…セールス展開に感じる疑問

一昨日発表された、5月13日付ビルボードジャパンソングスチャートで気になる動きが。

三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのメンバー、登坂広臣さんによるソロプロジェクト ”HIROOMI TOSAKA” での初のシングルCDが4月10日にリリース。この中に「BLUE SAPPHIRE」も収録されているのですが、シングルCDの2曲目に収録されていること、そして表題曲が「SUPERMOON」であることから、「BLUE SAPPHIRE」はシングルCDセールスおよびルックアップの両指標が加算されない状態となっています。他方、2指標が加算される「SUPERMOON」は、4月22日付でソングスチャート5位に初登場を果たしています。2曲の動きについて、「SUPERMOON」初登場のタイミングで音楽ライターの栗本斉氏がビルボードジャパンに寄稿。

「SUPERMOON」に収録されている「BLUE SAPPHIRE」も急上昇中で、今週12位となっている (中略) カップリング曲ということもあり、フィジカルのCDの売上が加算されていないが、コナン人気によるグレーユーザーからの支持が高くダウンロードやストリーミングのポイントを伸ばしての高順位となっている。

チャートの推移を見る限りでは、「SUPERMOON」自体はコアファン中心という印象だが、映画の盛り上がり次第では「BLUE SAPPHIRE」の方がより長くチャート上位に残り続ける可能性が高い。

チャートの鍵はカップリング曲?! HIROOMI TOSAKAに注目【Chart insight of insight】 | Daily News | Billboard JAPAN(4月20日付)より

「SUPERMOON」は登場3週目(5月6日付)にして早くも100位未満となった一方、「BLUE SAPPHIRE」は栗本氏の予想通り、4週連続で20位以内をキープしています。

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「BLUE SAPPHIRE」を2曲目に据えた理由はソロプロジェクトに問わない限り分かりませんが、仮に「BLUE SAPPHIRE」を表題曲に据えたならばどうだったでしょう。上記記事では「SUPERMOON」が『圧倒的にCDの売上が大きな要素』となって5位初登場を決めたことから(『』内は上記記事より)、初週の5424ポイントのうち7割をシングルCDセールスおよびルックアップの2指標で獲得したと推測すると(CDレンタルは発売日と同じ4月10日に解禁済)、4月22日付ソングスチャートにおいて「SUPERMOON」のおよそ3800ポイントが2指標によるものと仮定。この分を「BLUE SAPPHIRE」に移行すれば7220ポイントとなり、同日付ソングスチャートで2位相当となるのです。しかも最新5月13日付における「SUPERMOON」のシングルCDセールスは20位、ルックアップは11位と2指標が未だ高い位置を示していることを考えれば、やはり「BLUE SAPPHIRE」一本に絞っていればチャート上でより存在感を示すことが出来たはず…そう考えると、至極勿体無いというのが私見です。

不思議なのは、今回の「SUPERMOON」のシングルには、『名探偵コナン』版のCDジャケットも存在するんですよね。スーパームーンが描かれてはいるものの、描かれた登坂さんの手にはブルーサファイアが。だとすればやはり、表題曲は「BLUE SAPPHIRE」が相応しかったのでは?という思いに駆られます。

 

映画シリーズでは昨年、『名探偵コナン ゼロの執行人』がシリーズ最高の興行収入を記録したのですが、主題歌となった福山雅治「零 -ZERO-」はシングルCD未発売という事態に。これが響いてか、また他指標が伴わなかったこともあってかソングスチャートでは最高9位、トップ10内在籍わずか1週となっています。

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これは所属事務所がシングルCDをリリースしなくなった方針(下記ブログエントリー参照)に因るところも大きいかもしれませんが、安室透というキャラクターが人気になったことを踏まえれば、安室透も登場するCDジャケットを用意してフィジカル化したほうが良かったのではないかと思うのです。

デジタルのみでリリースされた「零 -ZERO-」は安室透が登場するデジタル版ジャケットが用意されていますが、アニメ好きの方はデジタル版共々、フィジカル(紙媒体)でも欲しがるように思うのですが、いかがでしょう。

 

 『名探偵コナン』の映画版が近年大ヒットを続けていながら、主題歌の販売手法には2年続けて疑問を抱いています。ソングスチャートを見て、主題歌が好調ならばその映画が気になり観に行くという行動を採る方もいらっしゃるかもしれないと考えると、機会損失ではないかと思うのです。映画のヒットから主題歌購入に至る流れも生まれにくいのではないでしょうか。

ちなみに、一昨年の映画『名探偵コナン から紅の恋歌』の主題歌は倉木麻衣渡月橋 ~君 想ふ~」。6週連続でビルボードジャパンソングスチャートトップ10内に在籍し、2017年5月1日付で最高2位を記録(CHART insightより)。同年の年間ソングスチャート52位となり『NHK紅白歌合戦』(NHK総合他)へ12年ぶりに出演を果たしています。

テレビ出演時の十二単も話題になりましたが、紅白出場にはチャート上での実績も大きく影響していると言えます。