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青森県在住。毎週日曜日17時から、FMアップルウェーブ発の番組の一員として参加。音楽・ラジオ好きによる"日々の音"やメディアの話

米津玄師「Lemon」がビルボードジャパン最新チャートで初の二桁順位に…次週トップ10内をキープ出来るか

一昨日発表された、6月17日付ビルボードジャパンソングスチャートでチャート好事家の注目を集めているのが、米津玄師「Lemon」。今回10位となり、初の二桁順位となりました。

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「Lemon」はドラマ『アンナチュラル』(2018 TBS)の主題歌となり大ヒット。デジタルダウンロード解禁→ミュージックビデオ公開→シングルCD発売→レンタル解禁という段階的な流れが功を奏しロングヒットになりました(解禁等タイミングの絶妙さについては米津玄師「Lemon」 シングルCDセールスに至るまでの絶妙なタイミング(2018年3月16日付)を参照)。2018年2月26日付で2位に初登場して以降これまで一度として10位まで落ちたことはなかったゆえ、遂に下がったか…という声があがっています(なお、初登場の前週以前はTwitter指標により100位未満(300位以内)となっています)。

それでも今週「Lemon」が叩き出したポイントは4801。10位のポイントが2000点台の週が少なくない中でこの数字は極めて高いと言えます。今週は『ラジオ、カラオケ、ルックアップ以外の5指標が下落に転じ』たとのことですが(『』内は【ビルボード】米津玄師「海の幽霊」が134,911ダウンロードで総合首位獲得 ストリーミング解禁の菅田将暉「まちがいさがし」は総合2位に急上昇 | Daily News | Billboard JAPAN(6月12日付)より)、ラジオやカラオケの上昇は「海の幽霊」効果で米津玄師さんへの注目が集まったゆえと考えられ、ポイントは前週比95.7%と比較的高く推移。次週、仮に前週比9割で推移しても4320ポイント程度となります。この数字が当たっているとして、次週トップ10内をキープ出来るのでしょうか。

 

 

今週初登場、もしくは前週からランクインしていた曲で「Lemon」を逆転したのはデジタルダウンロード解禁した米津さん自身の「海の幽霊」(1位)、ミュージックビデオとストリーミングを解禁した菅田将暉まちがいさがし」(2位)、デジタル先行ながらシングルCDセールスが今週初めて加算されたMAN WITH A MISSION「Remember Me」(5位)、そしてシングルCDセールス初加算の影響で初登場した3曲(V6「ある日願いが叶ったんだ」(3位)、MAG!C☆PRINCE「ゴメン、、離したくない」(6位)およびJuice=Juice「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」(7位))。そのうち、初登場の3曲についてはいずれもチャート構成比におけるシングルCDセールス指標が極端に高く、V6は8割以上、Juice=Juiceは9割近く、そしてMAG!C☆PRINCEに至っては95%以上が同指標で占められています。そのような作品はシングルCDセールス加算2週目のランクダウンが激しいことは以前述べた通り。

前作の動向をみると、Juice=Juice「微炭酸」は上記エントリーにあるように3位から100位圏外(300位以内)へ急降下。V6の前作「Super Powers」は2→52位、そしてMAG!C☆PRINCE「SUMMER LOVE」は2→53位と移行しており、今作が上回るためには、シングルCD発売初週と同規模のセールスを上げないといけませんが、V6「ある日願いが叶ったんだ」、MAG!C☆PRINCE「ゴメン、、離したくない」およびJuice=Juice「「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?」は前週72000枚以上を販売している一方、今週水曜までの販売状況をみると同水準をキープしているとは言えません。

その、今週水曜までのシングルCD販売状況。

上位3作品が前週の水準を大きく超える12万枚以上を既に記録。NEWS「トップガン」が147606枚で首位、MONSTA X「Alligatorが137407枚で2位、モーニング娘。'19「人生Blues」が121669枚で3位(ダブルAサイドの場合シングルCDセールス指標は片方のみに加算されるため、CDの1曲目に収録されたものを記載)。この3組の歌手の前作はいずれも1万を大きく上回っており(NEWS「「生きろ」」は18200ポイント、MONSTA X「Shoot Out」は13286ポイント、モーニング娘。'18名義の「フラリ銀座」は14419ポイントをシングルCDセールス加算初週に獲得。いずれも同週のシングルCDセールスは15万枚台を記録)、「Lemon」を超えることは確実であり、前週シングルCDセールス指標が突出していた3曲と入れ替わるものと予想されます。

シングルCDセールスに特化した以外の曲をみると、米津さん自身の「海の幽霊」がストリーミング未解禁かつ未CD化ゆえ5指標のみで戦わなければいけません。前作「Flamingo」はシングルCDセールス加算初週に36088ポイントをマークし翌週10196ポイントへ大きく下落していますがこちらはシングルCDがリリースされており、デジタルのみの「海の幽霊」に当てはめるのは難しいところ。強いて言えばデジタル解禁した菅田将暉まちがいさがし」がデジタル解禁2週目でおよそ3割減となっており、「海の幽霊」は前週比3~5割減と予想。またその「まちがいさがし」をはじめ、Official髭男dism「Pretender」およびあいみょんマリーゴールド」は今週ストリーミングの上位3強となり(【ビルボード】Official髭男dism「Pretender」が歴代最高記録を更新しストリーミング3連覇 菅田将暉が2位に初登場 | Daily News | Billboard JAPAN(6月12日付)参照)、極度に落ちることはないとみています。たとえば「マリーゴールド」がふたたびトップ10した1月7日付以降、ポイント前週比が85%を下回ったことがないため、今週5993ポイントを稼いだ同曲が次週5000ポイントを下回ることはおそらくないでしょう。

読みにくいのはMAN WITH A MISSION「Remember Me」(今週5位)および昨日取り上げた乃木坂46「Sing Out!」(同8位)の動向(「Sing Out!」については乃木坂46「Sing Out!」がここ最近のシングルで最もダウンした理由を考える…6月17日付ビルボードジャパンソングスチャートをチェック(6月17日付)参照)。前者はシングルCDセールス加算2週目、後者は同3週目となりシングルCDセールスもひとつの鍵になりますが、カラオケ以外の7指標がいずれも50位以内に入りバランス良く稼いでいることを踏まえれば急落はあまり考えにくいかもしれません。強いて言えば、昨日のエントリーを考えるに「Sing Out!」がこれまで以上に速いペースでダウンするかもしれないのですが。

 

そして注目すべき曲が今日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日 金曜20時)で披露。

GENERATIONS from EXILE TRIBE vs THE RAMPAGE from EXILE TRIBE「SHOOT IT OUT」は今週14位に初登場(2826ポイント)。シングルCDリリースはないため今日放送の『ミュージックステーション』を機にストリーミング等が伸びても倍増とまではいかないかもしれません。むしろ注目は今週シングルCDをリリースしたsumikaかと。

6月1日にデジタルダウンロード先行解禁となった「イコール」は今週発売のシングルCDのダブルAサイドの1曲目に収録。アニメ『MIX』(読売テレビ/日本テレビ)の主題歌となりアニメファンの購入もみられそうなこの曲は今週既に31位に登場(1395ポイントを獲得)。前作「ファンファーレ」が昨年9月10日付で最高4位、5558ポイントを獲得していることを踏まえれば今回も前作と同等のポイントを稼ぐことが見込まれます。

そして昨日、追加で出演が発表されたのがFoorin。 

Foorin「パプリカ」は今週15位にランクインし、史上2番目のポイントとなる2768ポイントを獲得。シングルCDセールスが2500枚を超え週間最高の売上を記録しましたが、これは6月4日の『うたコン』(NHK総合 火曜19時57分)に出演したことが影響しているものと思われます。前週に続くテレビ出演となると、二度目の3000点台も夢ではないかもしれませんし、更に上がる可能性もあるでしょう。そうなると次週、3000~5000点台が大渋滞という状況になるかもしれません。シングルCDセールスに長けた3曲が上位に進出し、ストリーミングに強い3曲がとどまり、「海の幽霊」は極端に数字を落とさないだろうとして、「Remember Me」「Sing Out!」「イコール」「パプリカ」と「Lemon」が強烈な争いをすることになるとみています。自分が見逃した曲でライバルに成り得る曲が他にあるかもしれません。

 

 

仮に「Lemon」が次週10位以内をキープしたいとするならば、「海の幽霊」がシングルCDとして販売しなかったことで予想出来るであろう”次のオリジナルアルバム”について、この週末に何かしらのアナウンスがあればツイートが増え、Twitter指標が伸びるかもしれません。さすがに発売から1年数ヶ月経過した作品に積極的なチャートアクション対策を施すのは違うかもしれませんが、そのような想像を働かせてしまうくらいに、今回の「Lemon」初の二桁順位というのは衝撃だったということです。